第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和5年度(2023年)上期
問73 (法規 問9)

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)上期 問73(法規 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく住宅及び住宅以外の場所の屋内電路(電気機械器具内の電路を除く。以下同じ)の対地電圧の制限に関する記述として、誤っているものを次のうちから一つ選べ。
  • 住宅の屋内電路の対地電圧を150V以下とすること。
  • 住宅と店舗、事務所、工場等が同一建造物内にある場合であって、当該住宅以外の場所に電気を供給するための屋内配線を人が触れるおそれがない隠ぺい場所に金属管工事により施設し、その対地電圧を400V以下とすること。
  • 住宅に設置する太陽電池モジュールに接続する負荷側の屋内配線を次により施設し、その対地電圧を直流450V以下とすること。
    ・電路に地絡が生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設する。
    ・ケーブル工事により施設し、電線に接触防護措置を施す。
  • 住宅に常用電源として用いる蓄電池に接続する負荷側の屋内配線を次により施設し、その対地電圧を直流450V以下とすること。
    ・直流電路に接続される個々の蓄電池の出力がそれぞれ10kW未満である。
    ・電路に地絡が生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設する。
    ・人が触れるおそれのない隠ぺい場所に合成樹脂管工事により施設する。
  • 住宅以外の場所の屋内に施設する家庭用電気機械器具に電気を供給する屋内電路の対地電圧を、家庭用電気機械器具並びにこれに電気を供給する屋内配線及びこれに施設する配線器具に簡易接触防護措置を施す場合(取扱者以外の者が立ち入らない場所を除く。)、300V以下とすること。

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この過去問の解説 (2件)

01

対地電圧の制限に関する問題です。

対地電圧とは電線と大地または接地側電線との間の電圧を言い、対地電圧が高いほど感電事故では危険となります。

この問題では誤った記述を選択する問題となりますので、各選択肢をそれぞれ見ていきましょう。

 

選択肢1. 住宅の屋内電路の対地電圧を150V以下とすること。

住宅の屋内電路の対地電圧は原則として150V以下と規定されています。よってこの記述は適切です。

選択肢2. 住宅と店舗、事務所、工場等が同一建造物内にある場合であって、当該住宅以外の場所に電気を供給するための屋内配線を人が触れるおそれがない隠ぺい場所に金属管工事により施設し、その対地電圧を400V以下とすること。

問題文より住宅と店舗、事務所、工場等が同一建造物内にある場合とあるので住宅以外の場所と解釈できます。よってこの場合の対地制限電圧は300V以下と規定されています。なのでこの記述は誤りとなります。

選択肢3. 住宅に設置する太陽電池モジュールに接続する負荷側の屋内配線を次により施設し、その対地電圧を直流450V以下とすること。
・電路に地絡が生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設する。
・ケーブル工事により施設し、電線に接触防護措置を施す。

太陽電池モジュールに接続する負荷側の屋内配線の対地電圧は直流450V以下と規定されています。さらに電路に地絡が生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設する事やケーブル工事により施設し、電線に接触防護措置を施す事も規定されているのでこの記述は適切です。

選択肢4. 住宅に常用電源として用いる蓄電池に接続する負荷側の屋内配線を次により施設し、その対地電圧を直流450V以下とすること。
・直流電路に接続される個々の蓄電池の出力がそれぞれ10kW未満である。
・電路に地絡が生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設する。
・人が触れるおそれのない隠ぺい場所に合成樹脂管工事により施設する。

蓄電池に接続する負荷側の屋内配線は対地電圧を直流450V以下とすると規定されています。

また、直流電路に接続される個々の蓄電池の出力がそれぞれ10kW未満とも規定されています。なのでこの記述は適切です。

選択肢5. 住宅以外の場所の屋内に施設する家庭用電気機械器具に電気を供給する屋内電路の対地電圧を、家庭用電気機械器具並びにこれに電気を供給する屋内配線及びこれに施設する配線器具に簡易接触防護措置を施す場合(取扱者以外の者が立ち入らない場所を除く。)、300V以下とすること。

住宅以外の場所の屋内に施設する家庭用電気機械器具に電気を供給する屋内電路の対地電圧は300V以下と規定されています。

またその条件として簡易接触防護措置を施す場合(取扱者以外の者が立ち入らない場所を除く。)とあります。なのでこの記述は適切です。

まとめ

この問題は対地電圧の問題の中でも難易度が高い問題と言えます。太陽電池モジュール、蓄電池など近年普及し始めた機器などの対地電圧はなじみが薄いので、この問題で勉強して頂ければと思います。

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02

この問題は、「電気設備技術基準の解釈」第143条(電路の対地電圧の制限)に基づいています。

対地電圧は、電線と地面の間の電圧を指して、感電や火災のリスクを防ぐために重要な基準です。

選択肢1. 住宅の屋内電路の対地電圧を150V以下とすること。

住宅の屋内配線の対地電圧は150V以下とするのが基本ルールです、暗記してください。

こちらの記述は正しい記述です。

選択肢2. 住宅と店舗、事務所、工場等が同一建造物内にある場合であって、当該住宅以外の場所に電気を供給するための屋内配線を人が触れるおそれがない隠ぺい場所に金属管工事により施設し、その対地電圧を400V以下とすること。

住宅以外の場所(例えば店舗や工場)に電気を供給する場合、

対地電圧は 300V以下であること、人が触れない隠ぺい場所に金属管工事や合成樹脂管工事を施すことと定められています。

この選択肢は「400V以下」と書かれているため基準を超えています。よって、誤りです。

選択肢3. 住宅に設置する太陽電池モジュールに接続する負荷側の屋内配線を次により施設し、その対地電圧を直流450V以下とすること。
・電路に地絡が生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設する。
・ケーブル工事により施設し、電線に接触防護措置を施す。

住宅に設置する太陽電池モジュールに接続する配線の対地電圧についての記述です。

この場合、直流450V以下とする条件が示されていますが、

地絡が起きたときに電路を遮断する装置を設置するなどを満たしているため、

正しい記述です。

選択肢4. 住宅に常用電源として用いる蓄電池に接続する負荷側の屋内配線を次により施設し、その対地電圧を直流450V以下とすること。
・直流電路に接続される個々の蓄電池の出力がそれぞれ10kW未満である。
・電路に地絡が生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設する。
・人が触れるおそれのない隠ぺい場所に合成樹脂管工事により施設する。

住宅で使用する蓄電池の配線の対地電圧についての記述です。

直流450V以下とする条件が適用されており、地絡遮断装置の設置や隠ぺい場所での施工を満たしているので、

正しい記述です。

選択肢5. 住宅以外の場所の屋内に施設する家庭用電気機械器具に電気を供給する屋内電路の対地電圧を、家庭用電気機械器具並びにこれに電気を供給する屋内配線及びこれに施設する配線器具に簡易接触防護措置を施す場合(取扱者以外の者が立ち入らない場所を除く。)、300V以下とすること。

住宅以外の場所(事務所や工場)に設置する家庭用電気機械器具の配線についての記述です。

この場合、簡易的な接触防護措置を施せば、

対地電圧を300V以下にすることが認められています。

記述は正しいです。

まとめ

「対地電圧400V以下」という記述が間違っており、「300V以下」が正しい基準です。

 

一言知識

対地電圧が高くなるほど感電や火災のリスクが高まります。

そのため、住宅や配線工事の状況に応じて制限が設けられています。

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