FP3級の過去問
2018年9月
実技 問66

正解は2です。
建物の延べ床面積の上限は「敷地面積 × 容積率」で計算されるので、
600㎡ × 300% = 1800㎡ です。
ただし、その敷地の前面道路の幅員が12ｍ未満の場合には、次の計算式を行い、先ほどの上限面積より低ければ適用されます。
今回は幅員が7mなので、
敷地面積 × (前面道路の幅 × 法定乗数) = 600㎡ × (7m × 6/10) ＝ 2,520㎡
よって、最高限度は小さい方の1,800㎡です。

・設問の抜粋
敷地面積　600㎡
指定容積率　300％

（指定）容積率は、新たに建築物を建築する場合の「延べ面積の敷地面積に対する割合」です。
「延べ面積」は、各階の床面積の合計です。

①（都市計画で定める）用途地域によって、「（指定）容積率）が決まっています。
（指定）容積率300％＝3倍

②ただし、建築物の前面にある道路の幅（幅員）が12m未満のときは、
「道路の幅員」によって計算する容積率（前面道路の幅員×法定乗数）と、
「（指定）容積率」とを比較して、
どちらか低い方（厳しい方）を使用します。

前面道路の幅員　7m
法定乗数　6/10

・「道路の幅員」によって計算する容積率」の計算
7m×6/10＝4.2倍＝420％

420％＞300％ですので、
「（指定）容積率」300％を使用します。

・「敷地面積×（指定）容積率」の計算
建築できる建築物の「延べ面積」は、
「敷地面積×（指定）容積率」で計算します。
600㎡×3.0（指定容積率300％）
＝1800㎡

＜ご参考＞
住居系の用途地域では、原則として、法定乗数「4/10」を使用します。

その他の用途地域（商業系・工業系）では、原則として、法定乗数「6/10」を使用します。

正解は2です。

土地に建築物を建築する場合において、建築物の延べ面積（床面積の合計）の限度は「敷地面積×指定容積率」により求められます。本問の場合は、下記のとおり1800㎡となります。

　600㎡×300%＝1800㎡
　
ただし、前面道路の幅員が12ｍ未満の場合は、指定容積率と「前面道路の幅員×法定乗数」のいずれか低い方が限度となります。

本問の例では「前面道路の幅員×法定乗数」は4.2（7ｍ×6/10）となり、指定容積率の方が低くなります。

よって、本問における延べ面積の最高限度は1800㎡です。