FP3級の過去問
2021年1月
実技 問72

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問題

FP3級試験 2021年1月 実技 問72 (訂正依頼・報告はこちら)

長岡さんが2020年中に支払った医療費等が下記<資料>のとおりである場合、長岡さんの2020年分の所得税の確定申告における医療費控除の金額として、正しいものはどれか。なお、長岡さんの2020年分の所得は給与所得600万円のみであり、支払った医療費等はすべて長岡さんおよび生計を一にする妻のために支払ったもので、保険金等で補てんされたものはない。また、医療費控除の金額が最も大きくなるよう計算すること。

<資料>
・風邪を予防するために薬局で購入したビタミン剤の購入代金  25,000円
・骨折の治療のために整形外科へ支払った入院代       170,000円
・整形外科へ自家用車で通院するために要した駐車場代     8,000円
  • 103,000円
  • 95,000円
  • 70,000円

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この過去問の解説 (3件)

01

医療費控除は、本人や本人と生計を一にする家族が、一年間に支払った医療費等が一定の金額を超えた場合に、所得税を計算するときの総所得金額等から控除する所得控除です。


控除額は、下記の算式により計算した金額となります。(上限200万円)

医療費 − 保険金 − 10万円(総所得金額等が200万円未満の場合は総所得金額等 × 5%)


医療費控除には対象とならないものもありますので、注意したいところです。


問題文の<資料>より、

風邪を予防するために薬局で購入したビタミン剤 →対象外

風邪を治すために薬局で購入した風邪薬等は対象となりますが、予防のためのビタミン剤は対象外です。


骨折の治療のために整形外科へ支払った入院代 →対象

怪我の治療のための費用で、対象となります。


整形外科へ自家用車で通院するために要した駐車場代 →対象外

通院や入院をするための公共交通機関の利用代金は対象となりますが、自家用車の利用はガソリン代等も含めて対象外です。


以上より、骨折の治療のために整形外科へ支払った入院代のみが対象となりますので、控除額は下記の通りとなります。


170,000円 − 100,000円 = 70,000円


正解は3です。

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02

医療費控除とは、自分や家族が1年間で支払った医療費の一部を控除できるものです。

計算式は、以下の通りとなります。

 医療費控除額 = 支払った医療費の総額 − 保険金などで受給した金額 − 10万円

※医療費控除額は最高200万円

※「10万円」部分は、総所得額が200万円未満の場合は「総所得の5%」で計算

また、医療費の対象として、治療費や治療に必要な医薬品代などは含まれますが、予防のためのビタミン剤や通院のための移動費や駐車場代は対象外とされています。

上記を踏まえ問題を考えると、医療費控除対象は入院代の170,000円のみとなるため、

(※ビタミン剤の購入代25,000円、駐車場代8,000円は対象外)

控除額は、170,000円 − 100,000円 = 70,000円 となります。

よって、正解は「3」です。

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03

正解は「3」です。

医療費控除は、本人または同一生計の親族に対し医療費を支払った場合に適用できます。

控除額は次の式で計算します。

控除額 = (支出した医療費の額 − 保険金等で補填される金額) − 10万円

(総所得金額が200万円未満の場合は「総所得金額×5%」となります。)

風邪薬などの購入費用は医療費になりますが、病気の予防や健康増進などのための医薬品、ビタミン剤などは対象となりません。

通院や入院のための、公共の交通機関利用分の交通費は対象となりますが、自家用車のガソリン代や駐車場代は対象となりません。

問題文では、骨折の治療のための整形外科へ支払った入院代のみが医療費控除の対象となります。

控除額 = 170,000円 − 10万円 = 70,000円 となります。

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