FP3級の過去問 2022年1月 学科 問36
この過去問の解説 (3件)
生命保険の保険料は2つの原則と3つの予定基礎率をもとに計算されています。
原則
①大数の法則
個々を偶然の事象であっても、全体をみれば法則がわかるもの。
②収支相当の原則
保険会社が契約者から預かる保険料と運用益の総額と、保険金受取人に支払う保険金総額が等しくなること。
予定基礎率
①予定死亡率
統計をもとに年齢・性別から想定される死亡率のこと。
②予定利率
保険会社が将来支払う保険金は「責任準備金」として保有されています。
責任準備金は株や債権等で運用され、契約者にとって有利となるよう運用されています。
予定利率とは、保険料を運用した場合の利回りのことです。
③予定事業費率
保険会社を運営するために必要な経費のことです。
正解は「①:大数の法則 ②:予定利率」です。
生命保険の保険料を決めるうえで、基本となる考え方に「大数の法則」と「収支相等の原則」があります。
大数の法則とは
個々の場合には偶発的なことでも、大量に観察すると、ある一定の法則性を見出すことができることをいいます。
収支相等の原則とは
保険会社は原則として、契約者が払い込んだ保険料の総額(及び運用益)と、保険会社が支払う保険金の総額(及び経費)が等しくなるよう保険料を計算します。
これを「収支相等の原則」といいます。
予定基礎率とは
以上の考え方をもとに、生命保険料は「①予定死亡率」「②予定利率」「③予定事業費率」と呼ばれる数値をもとに計算されます。
この3つの数値を「予定基礎率」といいます。
①予定死亡率
統計に基づいて算出された、性別・年齢別死亡率のことです。
保険料は、予定死亡率が高いほど高くなります。
②予定利率
集めた保険料をどのくらいの利率で運用するかを想定した利率のことをいいます。
予定利率が高いほど、保険料は低くなります。
③予定事業費率
契約の募集や集金など、保険会社が事業を運営するうえで必要な経費の見込みが保険料に占める割合のことをいいます。
予定事業費率を高く見積もるほど、保険料は高くなります。
リスク管理分野から生命保険契約についての出題です。
生命保険の保険料は、生命保険の基本的な原則(「大数の法則」および収支相等の原則)に基づいて、
3つの予定基礎率(予定死亡率、「予定利率」、予定事業費率)を用いて算出されます。
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