FP3級の過去問
2023年5月
実技 問20

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

FP3級試験 2023年5月 実技 問20 (訂正依頼・報告はこちら)

<設例>に基づき下記の問について解答しなさい。

<設例>

恭平さんが保有する投資信託は、投資信託①と投資信託②であり、5年前にそれぞれ15万円ずつ合計30万円を購入したものである。恭平さんは「リバランス」に興味をもち、FPの青山さんに質問をした。下記の空欄( ア )~( ウ )にあてはまる語句に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、手数料は考慮しないものとする。

<青山さんの説明>
リバランスとは、時間の経過とともに運用当初に決めた( ア )がずれて、当初目的とした投資効果が薄れてしまうことを回避する方法の一つです。恭平さんが資金の追加や削減を行わない場合、投資信託①を( イ )して、投資信託②を( ウ )すると、運用当初の( ア )になります。
問題文の画像
  • (ア)にあてはまる語句は、「配分比率」である。
  • (イ)にあてはまる語句は、「15万円分売却」である。
  • (ウ)にあてはまる語句は、「10万円分購入」である。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

ポイントとしてはリバランスについて理解しているかと、リバランスの計算ができるかになります。

選択肢1. (ア)にあてはまる語句は、「配分比率」である。

誤りです。

投資をする際にポートフォリオを組みますが、それぞれの資産の値動きにより初めに決めた配分比率から外れて効果が薄れることを防ぐことをリバランスと言います。

選択肢2. (イ)にあてはまる語句は、「15万円分売却」である。

正解です。

購入時の資産の内訳は投資信託①も②も15万円ずつと1:1になります。

それに対して現在の時価を見ると、投資信託①が30万円、投資信託②が10万円と3:1になっています。

リバランスの定義に当てはめると、成長した資産を売却して、他の資産を購入することになります。

現在の時価が40万円なので1:1になるには20万円ずつ投資信託を保有できれば良いので、投資信託①を10万円売却して、投資信託②を10万円購入することになります。

選択肢3. (ウ)にあてはまる語句は、「10万円分購入」である。

誤りです。投資信託①の回答に記載しています。

まとめ

問題自体はシンプルで、リバランスについて理解していて、計算までできれば問題ありません。

簡単な計算だけにケアレスミスはしないようにしましょう。

参考になった数5

02

この問題で覚えておくポイントは、ポートフォリオ運用についてです。ポートフォリオとは、所有する資産の組み合わせのことをいいます。投資資金を国内株式、国内債券、海外株式、海外債券、不動産など複数の異なる資産(アセット)に配分(アロケーション)して運用することをアセット・アロケーションといいます。また、これらの資産の価格が変動することによって、ポートフォリオやアセット・アロケーションの購入当初の配分比率が崩れた時に元の割合に戻すようにメンテナンスすることをリバランスといいます。

選択肢1. (ア)にあてはまる語句は、「配分比率」である。

リバランスとは、時間の経過とともに運用当初に決めた”配分比率”がずれて、当初目的とした投資効果が薄れてしまうことを回避する方法ですので、(ア)に当てはまるのは「配分比率」となります。したがってこの選択肢は適切です。

選択肢2. (イ)にあてはまる語句は、「15万円分売却」である。

恭平さんが保有する投資信託の購入当初の配分比率は、問題文の”投資信託①と投資信託②であり、5年前にそれぞれ15万円ずつ合計30万円を購入したものである”より、購入当初の配分比率は投資信託① 50%、投資信託② 50%であり、投資信託①:投資信託②=1:1となります。現在の時価は40万円ですので、1:1で分けると、投資信託① 20万円、投資信託② 20万円ずつ保有すれば運用当初の配分比率になりますので、投資信託①を10万円売却し、投資信託②を10万円購入することで運用当初の配分比率になります。したがって、(イ)にあてはまる語句は、「10万円分売却」となりますので、「15万円分売却」とするこの選択肢は不適切です。

選択肢3. (ウ)にあてはまる語句は、「10万円分購入」である。

恭平さんが保有する投資信託の購入当初の配分比率は、問題文の”投資信託①と投資信託②であり、5年前にそれぞれ15万円ずつ合計30万円を購入したものである”より、購入当初の配分比率は投資信託① 50%、投資信託② 50%であり、投資信託①:投資信託②=1:1となります。現在の時価は40万円ですので、1:1で分けると、投資信託① 20万円、投資信託② 20万円ずつ保有すれば運用当初の配分比率になりますので、投資信託①を10万円売却し、投資信託②を10万円購入することで運用当初の配分比率になります。したがって、(ウ)にあてはまる語句は、「10万円分購入」となりますので、この選択肢は適切です。

まとめ

ポートフォリオとは個別銘柄の組み合わせのことをいいますが、アセット・アロケーションは資産クラス(国内株式、国内債券、海外株式、海外債券、不動産など)の組み合わせのことをいいます。

参考になった数2

03

ポートフォリオの各資産を当初決めた配分に修正することを、

リバランスといいます。

選択肢1. (ア)にあてはまる語句は、「配分比率」である。

適切な選択肢です。

選択肢2. (イ)にあてはまる語句は、「15万円分売却」である。

不適切な選択肢です。

購入時のポートフォリオは、

投資信託①:50%、投資信託②:50%です。

一方現在のポートフォリオは、

投資信託①:75%、投資信託②:25%になっています。

そのため50%:50%に戻すには、

投資信託①を25%(40×25%=10万円)売却し、

投資信託②を25%(40×25%=10万円)購入する必要があります。

選択肢3. (ウ)にあてはまる語句は、「10万円分購入」である。

不適切な選択肢です。

購入時のポートフォリオは、

投資信託①:50%、投資信託②:50%です。

一方現在のポートフォリオは、

投資信託①:75%、投資信託②:25%になっています。

そのため50%:50%に戻すには、

投資信託①を25%(40×25%=10万円)売却し、

投資信託②を25%(40×25%=10万円)購入する必要があります。

まとめ

当初の比率を確認し購入するもの売却するものを、

判断しましょう。

参考になった数1