FP3級の過去問
2023年9月
実技 問3
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問題
FP3級試験 2023年9月 実技 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
下記<資料>に基づくHX株式会社の投資指標に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、購入時の手数料および税金は考慮しないものとする。
- 株価収益率(PER)で比較した場合、HX株式会社の株価は日経平均採用銘柄の平均(予想ベース)より割安である。
- 株価純資産倍率(PBR)で比較した場合、HX株式会社の株価は東証プライム全銘柄の平均より割安である。
- 配当利回り(単純平均)で比較した場合、HX株式会社の配当利回りは東証スタンダード全銘柄の平均(予想ベース)より低い。
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この過去問の解説 (3件)
01
株式投資に用いる投資指標の見方と、計算方法の問題です。
適切な選択肢です。
PERとは、『株価が1株あたり純利益の何倍か』を表したものです。
PERが低いほど割安、高いほど割高といえます。
計算方法は、
PER(倍)=株価/1株あたり純利益(EPS)
となります。
日経平均採用銘柄のPERは12.27倍であり、
HX社のPERは、2200/330≒3.01倍
ですので、HX社の方が割安であるといえます。
適切な選択肢です。
PBRとは、『株価が1株あたり純資産の何倍か』を表したものです。
PBRが低いほど割安、高いほど割高といえます。
計算方法は、
PBR(倍)=株価/1株あたり純資産(BPS)
となります。
東証プライム全銘柄のPBRは1.12倍であり、
HX社のPBRは、2200/4280≒0.51倍
ですので、HX社の方が割安であるといえます。
不適切な選択肢です。
配当利回りとは、『株価に対する配当金の割合』を表したものです。
計算方法は、
配当利回り(%)=1株当たり配当金/株価×100
となります。
東証スタンダード全銘柄の配当利回りが2,27%であり、
HX社の配当利回りは、200/2200×100≒9.09%
ですので、HX社の方が配当利回りが高いといえます。
他の投資指標として、
・ROE(自己資本利益率):自己資本を使いどれだけの利益を上げたか
ROE(%)=税引後当期純利益÷自己資本×100
・配当性向:純利益に対する配当金の割合
配当性向(%)=配当金総額÷税引後当期純利益×100
などもありますので、同時に覚えておきましょう。
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02
株式投資の各指標に関する問題です。
この問題で使用する計算式は以下の3つです。
PER:株価 / 1株当たり純利益(今期予想)
PBR:株価 / 1株当たり純資産
配当利回り:(1株当たり年間配当金 / 株価)×100
株価収益率(PER)を比較します。
日経平均採用銘柄:12.27(倍)
HX株式会社:2,200円 / 730円≒3.01(倍)
HX株式会社の株価は日経平均採用銘柄の平均より割安です。
適切な記述となっています。
この選択肢は誤りです。
株価純資産倍率(PBR)で比較します。
東証プライム全銘柄:1.12(倍)
HX株式会社:2,200円 / 4,280円≒0.51(倍)
HX株式会社の株価は東証プライム全銘柄の平均より割安です。
適切な記述となっています。
この選択肢は誤りです。
配当利回り(単純平均)で比較します。
東証スタンダード全銘柄:2.27(%)
HX株式会社:(200円 / 2,200円)×100≒9.09(%)
HX株式会社の配当利回りは東証スタンダード全銘柄の平均(予想ベース)より高いです。
不適切な記述となっています。
この選択肢が正しいです。
「PER」「PBR」「ROE」「配当利回り」「配当性向」の意味と計算式を覚えておきましょう。
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03
株式指標の読み取り方を確認していきます。
PER=株価/1株当たりの純利益より、HX株式会社のPERを求めると2,200÷730≒3.01となります。これは、日経平均採用銘柄の平均である12.27より低いため、割安であると言えます。
よって適切な内容であると言えます。
PBR=株価/1株当たりの純資産より、HX株式会社のPBRを求めると2,200÷4,280≒0.51となります。これは、東証プライム全銘柄の平均である1.12より割安であると言えます。
よって適切な内容であると言えます。
配当利回りは、1株当たりの年間配当金/株価×100で求めます。
HX株式会社の配当利回りは、200÷2,200×100≒9,09%となり、これは東証スタンダード全銘柄の平均2.27%より高くなります。
よって本選択肢が誤りであり、不適切な解答となります。
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