FP3級の過去問
2023年9月
実技 問12

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

FP3級試験 2023年9月 実技 問12 (訂正依頼・報告はこちら)

会社員の井上大輝さんが2023年中に支払った医療費等が下記<資料>のとおりである場合、大輝さんの2023年分の所得税の確定申告における医療費控除の金額として、正しいものはどれか。なお、大輝さんの2023年中の所得は、給与所得800万円のみであり、支払った医療費等はすべて大輝さんおよび生計を一にする妻のために支払ったものである。また、医療費控除の金額が最も大きくなるよう計算することとし、セルフメディケーション税制(特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例)については、考慮しないものとする。
問題文の画像
  • 19万円
  • 25万円
  • 27万円

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

医療費控除額の計算問題です。

井上大輝さんが、2023年中に支払った医療費等について計算します。

大軌さんが、支払った医療費等には、医療費控除対象外のものも含まれていますので、<資料>をよく見て、医療費控除額を算出しましょう。

選択肢1. 19万円

この選択肢が正しいです。

選択肢2. 25万円

この選択肢は誤りです。

選択肢3. 27万円

この選択肢は誤りです。

まとめ

<医療費控除額の計算式>

a(その年に支払った医療費)-b(医療費控除対象外費目)-c(その年の所得金額の5%、または10万円のどちらか少ない額)

 

 

井上大輝さんのケース(2023年)

 

a(その年に支払った医療費)

<資料>の費目を合計します。

 

 計:8万円+30万円+3万円+5万円=46万円

 

 

b(医療費控除対象外費目)

人間ドック代 8万円

※人間ドックの結果、疾病が発見されていないため

 生命保険からの入院給付金 6万円

健康増進のためのビタミン剤 3万円

 

計:8万円+6万円+3万円=17万円

 

 

c(その年の所得金額の5%、または10万円のどちらか少ない額)

 大輝さんの2023年給与所得の5%

 給与所得800万円✕5%=40万円

 

※40万円より、額の少ない10万円を適用して計算します。

 

 

大輝さんの2023年分の医療費控除の金額

46万円-17万円-10万円=19万円

「19万円」が正解です。

参考になった数5

02

「医療費控除」は、その年の1月1日から12月31日までに、納税者本人または同一生計の親族が、一定額以上の医療費を支払った場合に適用できます。

 

控除額は、次の式で計算します。

控除額=支出した医療費の額-保険金等で補填される金額-10万円

(総所得金額が200万円未満の場合は「総所得金額×5%」)

 

設問の資料で、医療費控除の対象外なのは

①人間ドック代

②ビタミン剤の購入代  です。

 

人間ドックや検診費用は対象外です

人間ドックにより重大な疾病が見つかり、治療を要する場合は控除対象となります。(井上さんは重大な疾病が発見されなかったので対象外)

 

②風邪薬などの購入費用は医療費になりますが、病気の予防や健康増進などのための医薬品、ビタミン剤などは対象となりません

 

井上さんの控除額を計算すると、以下のとおりとなります。

 

控除額=(支出した医療費の額-保険金等で補填される金額)-10万円

   =(入院費用30万円+骨折治療費5万円)-入院給付金6万円-10万円=19万円

まとめ

「19万円」が正解です。

参考になった数4

03

ポイントとしては、医療費控除の対象かどうか、医療費控除の仕組みについて知っているかです。

選択肢1. 19万円

正解です。

資料より、人間ドッグでは重病が見つかっていないので人間ドッグ代は、医療費控除の対象になりません。

 

入院費用においては、医療費控除の対象です。ただ、生命保険から入院給付金6万円が受け取られているためその分を差し引いて30万円一6万円=24万円が医療費控除の対象になります。

 

健康増進のためのビタミン剤の購入代は、医療費控除の対象外になります。

 

骨折の治療のための整形外科へ支払った治療費は医療費控除の対象になるため、先ほどの24万円と足して29万円が医療費控除の対象となります。

 

1年間の自己と生計を一にする配用者その他の親族のために支払った医療費が200万円を超えなければ、その年の医療費の総額からさらに補填金額として10万円を差し引くことができます。

 

その結果先ほどの29万円から10万円を差し引いて19万円が医療費控除の金額になります。

選択肢2. 25万円

誤りです。

選択肢3. 27万円

誤りです。

まとめ

医療費控除の対象についてしっかり覚え、どのような場合に医療費控除の対象にならないのかを覚えましょう。

ケアレスミスは勿体無いので金額が少なくても慎重に計算等しましょう。

参考になった数2