技術士の過去問
平成28年度(2016年)
基礎科目「環境・エネルギー・技術に関するもの」 問29
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問題
技術士 第一次試験 平成28年度(2016年) 基礎科目「環境・エネルギー・技術に関するもの」 問29 (訂正依頼・報告はこちら)
科学技術の進展と日常生活への浸透とともに、近年「科学技術コミュニケーション」と呼ばれる領域の重要性が指摘されている。科学技術コミュニケーションの領域や活動などに関する次の( ア )~( エ )の記述について、妥当なものの組合せとして、最も適切なものはどれか。
ア 真理探究型の科学と応用的な技術領域とが、頻繁かつ実質的に情報を共有してイノベーションを生みだすことを科学技術コミュニケーションと呼ぶ。このような用語こそなかったものの、同様の活動は古代ギリシア時代から盛んに行われていた。
イ マスメディアには、しばしば科学や技術に対する理解が不十分な記述が散見される。このような記述をなくすために、コンテンツの制作は科学技術者に任せるべきである。科学技術によるメディア・コミュニケーションが必要である。
ウ 科学者や技術者たちが、科学技術コミュニケーション活動に携わることは、自らの活動に対して社会・国民が抱く様々な考え方を知り、研究者・技術者自身の社会への理解を深めるという意味でも極めて有意義である。
エ 科学者や技術者たちが専門的な情報を発信するだけでは、社会にはなかなか受け入れられない。社会的ニーズや非専門家にとっての有効性などを理解し、科学技術と社会との双方向コミュニケーションを促進することが必要である。
ア 真理探究型の科学と応用的な技術領域とが、頻繁かつ実質的に情報を共有してイノベーションを生みだすことを科学技術コミュニケーションと呼ぶ。このような用語こそなかったものの、同様の活動は古代ギリシア時代から盛んに行われていた。
イ マスメディアには、しばしば科学や技術に対する理解が不十分な記述が散見される。このような記述をなくすために、コンテンツの制作は科学技術者に任せるべきである。科学技術によるメディア・コミュニケーションが必要である。
ウ 科学者や技術者たちが、科学技術コミュニケーション活動に携わることは、自らの活動に対して社会・国民が抱く様々な考え方を知り、研究者・技術者自身の社会への理解を深めるという意味でも極めて有意義である。
エ 科学者や技術者たちが専門的な情報を発信するだけでは、社会にはなかなか受け入れられない。社会的ニーズや非専門家にとっての有効性などを理解し、科学技術と社会との双方向コミュニケーションを促進することが必要である。
- ア、イ
- ア、ウ
- イ、ウ
- イ、エ
- ウ、エ
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この過去問の解説 (3件)
01
適切なものの組み合わせを選択する問題です。
各選択肢の正誤は、以下の通りです。
ア 不適切です
科学技術コミュニケーションとは、科学に関する情報を、科学者と一般市民がやりとりすることを意味します。
よって誤りです。
イ 不適切です
科学技術を伝えるためには、さまざまな人が科学技術コミュニケーションにかかわる必要があり、そのためにはそれに関わる人たちの間で科学技術に関する知識を共有することが重要です。
ウ 適切です
科学技術コミュニケーションとは、科学者が市民に伝えるだけでなく、市民の科学についての思いを学び、科学者が社会リテラシーを高めることも含まれています。
エ 適切です
科学に基づく社会的問題の解決や、科学技術のあり方に対する社会的意志決定の主体は市民であり、市民と共同して問題を解決していくためには、双方向のコミュニケーションが重要です。
よって、正しいのはウ、エなので、5が正解です。
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02
科学技術コミュニケーションについて問う問題です。
各項目の内容は以下の通りです。
ア 誤りです。
科学技術コミュニケーションは、科学者と一般市民のように、
専門家とそうでない者の間のコミュニケーションを指す場合が多いです。
また科学者間のコミュニケーションを含め、
歴史的な源としては、17世紀にイギリスで王立協会が設立されたことが挙げられます。
上記の理由から、選択肢としては不適当です。
イ 誤りです。
誤った情報をなくし、正確な情報を伝えるだけでは、
科学技術コミュニケーションとしては不十分です。
科学者と一般市民の関係が十分に取り持たれていることが重要であり、
そのためにメディアの関与は欠かすことができません。
ウ 正しいです。
科学者が市民や社会などを十分に理解するようにコミュニケーション活動を
行うことで、市民からの理解を得られたり、新たなニーズへの研究にも繋がります。
エ 正しいです。
双方向のコミュニケーションが重要です。
科学者は一般市民が自分の研究にどういう印象があるかを理解し、
不安の解消や、新たな興味を掘り出すなどの働きかけが大切になってきます。
それによって、研究への理解、後継人材の確保にも繋がってきます。
以上から、正しいのはウとエなので、5が正解です。
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03
正解は5です。
一読するだけだと、どの文章もまともなことは言っているので「科学技術コミュニケーション」について正しく定義を理解していないと誤答します。
「科学者」と「市民、社会、一般」間のコミュニケーションと考えるとよいでしょう。
サイエンスコミュニケーションとも呼ばれ、著名な方では、元日テレアナウンサーの桝太一さんや、Youtuberの須貝駿貴さん(QuizKnock)などが主として活動されています。
ア:誤り
科学者⇆科学者のコミュニケーションになっていますので、違います。
イ:誤り
科学者と一般の間にマスメディアが入ることは重要です。
最近では、新型コロナウィルスの解説などで専門家が連日メディア出演されていますが、メディアを排除して、科学者だけでこのような情報を一般市民に伝えるような手段はほぼないと思います。(もちろん印象操作やご誘導を防ぐためにWebで直接配信などが必要な場合もありますが…)
ウ:正しい
科学技術コミュニケーションの説明そのものと思います。
エ:正しい
一方的な配信ではなく双方向のコミュニケーションが大事です。
従って、正しいのはウとエですので5が正解となります。
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