保育士の過去問
平成25年(2013年)
社会的養護 問33
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問題
保育士試験 平成25年(2013年) 社会的養護 問33 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文のうち、「児童養護施設運営指針」(平成24年3月 厚生労働省)における「権利擁護」の記述として不適切な記述を一つ選びなさい。
- 子どもの意向を把握する具体的な仕組みを整備し、その結果を踏まえて、養育・支援の内容の改善に向けた取り組みを行う。
- 入所時に、施設で定めた様式に基づき養育・支援の内容や施設での約束ごとについて、子どもや保護者等にわかりやすく説明する。
- 権利ノートやそれに代わる資料を使用して施設生活の中で守られる権利について随時わかりやすく説明する。
- 子どもの基本的人権の保障は、自己責任が前提であることを十分に理解できるように説明する。
- 苦情解決の仕組みを確立し、子どもや保護者等に周知する取り組みを行うとともに、苦情解決の仕組みを機能させる。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.正しい。児童養護施設運営指針 権利擁護(2)子どもの意向への配慮に記載されています。
2.正しい。児童養護施設運営指針 権利擁護(3)入所時の説明等に記載されています。
3.正しい。児童養護施設運営指針 権利擁護(4)権利についての説明について記載されています。
4.誤り。基本的人権の保障は自己責任が前提であることはありません。
5.正しい。児童養護施設運営指針 権利擁護(5)子どもが意見や苦情を述べやすい環境に記載されています。
よって選択肢4が正解となります。
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02
「子どもの基本的人権は、自己責任が前提である」という記述は誤りです。
「児童養護施設運営指針」には、「施設長や職員が子どもの権利擁護に関する施設内外の研修に参加し、人権感覚を磨くことで、施設全体が権利擁護の姿勢を持つ」と記されています。
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03
「児童養護施設運営指針」は、児童養護施設の養育・支援の内容や養育機能、目指すべき方向性を社会に開示し、質の確保と向上に資するとともに、社会や国民への説明責任を果たし、ひいては社会的養護を必要とする子どもたちへの適切な支援を実現していくことを目的としています。
1.〇
「子どもの意向を把握する具体的な仕組み」とは、定期的な意向調査や個別の聴取のことを指します。取り組み方として、日常生活を通じて汲み取ることが基本にはなりますが、時に担当職員以外の職員やボランティアの方や実習生など第三者に本音を出す場合もあります。また、時に施設長が直接的に意向を確認する機会をつくることも必要になります。そうして把握した子どもの意向を尊重しながら、職員は子どもと一緒に生活を考え改善に取り組んでいくことが求められます。
2.〇
子どもや保護者の施設での生活に対する戸惑いや不安を和らげるために、入所後の生活について分かりやすく説明した資料等を作成しておくことが望まれます。
3.〇
子どもは、権利に関する説明など、生活に直結しない話は覚えていなかったり、個々のとらえ方もさまざまです。定期的に説明したり、発達段階ごとに説明の仕方を工夫することが求められます。
4.×
権利には義務や責任が伴うこと、例えば他人の権利を侵害してはならないことなどを子どもにわかりやすく説明することも求められています。よって、人権の保障は、自己責任が前提であるという考え方は当てはまりません。
5.〇
苦情が寄せられた場合には、苦情解決の仕組みに則って解決していくことが関係をこじらせないためには重要だとされています。また、子どもも多くの考えを持ち、職員にぶつけてきます。子どもの意見や苦情に速やかに対応すること、そしてそれが妥当なものであれば改善していかなければなりません。また、改善できない場合は子どもに説明し理解を求めることが必要です。
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