保育士の過去問
平成24年(2012年)
発達心理学 問42

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問題

保育士試験 平成24年(2012年) 発達心理学 問42 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、人間の出生時の特徴に関する記述である。( A )~( E )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

( A )は、( B )である高等哺乳類の重要な特徴は、感覚器官の胎生的発達であり、( C )の動物の誕生時に相当する段階を、母胎内で経過していくことだという。しかし、人間の場合、感覚機能はあてはまるが、運動機能は全く未成熟であり、人間本来の運動形態である( D )までには1年以上かかる。この矛盾こそ、人間に特有のものであり、この状態は( E )とよばれている。

【語群】
ア ギブソン(Gibson,E.J.)   イ 二次的就巣性    ウ 就巣性
エ 離巣性    オ 直立二足歩行   カ ポルトマン(Portman,A.)
キ ほふく    ク 生理的早産
  • Aア  Bウ  Cエ  Dキ  Eイ
  • Aア  Bエ  Cウ  Dオ  Eイ
  • Aア  Bエ  Cウ  Dオ  Eク
  • Aカ  Bウ  Cエ  Dキ  Eク
  • Aカ  Bエ  Cウ  Dオ  Eイ

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この過去問の解説 (4件)

01

【正解】 Aカ  Bエ  Cウ  Dオ  Eイ

選択肢5. Aカ  Bエ  Cウ  Dオ  Eイ

ポルトマンはスイスの生物学者、ギブソンはアメリカの心理学者です。

哺乳類は「離巣性」と「就巣性」の2つに分けられます。

高等哺乳類は成熟までの期間が長いので、妊娠期間を長くして、母体内で身体構造・感覚器官の発達を進めています。

これを「離巣性」といいます。

「就巣性」の動物は妊娠期間が短く、離巣性の動物に比べ未成熟な状態で生まれてくるのが特徴です。

ヒトは本来離巣性であるはずですが、完全に発達するまで母体に留まると大きくなりすぎるため、難産になってしまいます。

このため、運動器官が未発達な状態で生まれてくるのです。

これを「生理的早産」といいます。

ヒトは就巣性ではありませんが、結果として就巣性の哺乳類と同じ状態で生まれてくるため、「二次的就巣性」といわれます。

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02

ポルトマンはスイスの生物学者です。

人は『離巣性』に分類される高等哺乳類ですが、ほかの高等哺乳類と比べて未熟性の程度がきわめて高い状態で生まれてくるため『二次的巣性』をもつとされています。

この理由として、本来21か月で誕生すべきだが、胎児の身体的成長に限界があるため大脳の発達を優先させて10ヶ月で誕生することがあげられ、これを『生理的早産』と呼んでいます。

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03

正解はAカ  Bエ  Cウ  Dオ  Eイです。

以下が正しい文章です。

選択肢5. Aカ  Bエ  Cウ  Dオ  Eイ

( Aポルトマン(Portman, A.) )は、( B 離巣性)である高等哺乳類の重要な特徴は、感覚器官の胎生的発達であり、( C就巣性 )の動物の誕生時に相当する段階を、母胎内で経過していくことだという。しかし、人間の場合、感覚機能はあてはまるが、運動機能は全く未成熟であり、人間本来の運動形態である( D 直立二足歩行)までには1年以上かかる。この矛盾こそ、人間に特有のものであり、この状態は( E二次的就巣性 )とよばれている。

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04

ポルトマンの「人間はどこまで動物か」によると、本来高等哺乳類の特徴としては感覚器官と運動器官の成熟されて産まれてくることであるとしていますが、人間は感覚器官は発達しているが運動器官は未発達の状態で産まれてきます。

そして、その発達には約一年を要します。

この人間特有の矛盾が「生理的早産」と呼ばれています。

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