保育士の過去問
平成24年(2012年)
教育原理 問123

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問題

保育士試験 平成24年(2012年) 教育原理 問123 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、日本人の教育思想に関する記述である。正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 世阿弥は、『風姿花伝』において能の本質である「幽玄」を花にたとえ、年齢段階と心身の発達段階に応じた7段階の修業の在り方を説いている。
B 貝原益軒は、『和俗童子訓』において「年ニ随ッテ教ノ法」(随年教法)を説いたが、これは子どもの年齢に応じた教授法と教材の配列を示した教育課程論である。
C 福沢諭吉は、『学問のすゝめ』において「必ず邑に不学の戸なく家に不学の人なからしめん事を期す」と述べ、義務教育の思想を展開した。
  • A○  B○  C○
  • A○  B○  C×
  • A○  B×  C○
  • A○  B×  C×
  • A×  B○  C○

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

A:「風姿花伝(風姿花伝)」は世阿弥(ぜあみ)が書いた能の理論書です。能の修行法・心得・演技論・演出論・歴史・能の美学等、芸の視点から解釈を加えた著書になっています。「年来稽古条々」という第一章では、年齢に応じた稽古の仕方がかかれており、年齢に応じた対処の仕方や親としてどのように子どもに対応していったらよいかという観点などにも言及していて、世阿弥の教育論、人生論が書かれています。

B:貝原益軒(かいばらえきけん)は江戸時代の本草学者、儒学者です。彼の著書「和俗童子訓」は児童の発展に応じた教育法(随年教法)です。幼少期からの教育の必要性を述べ、幼児教育の詳細なカリキュラムが示されています。本書はのちに発展した寺子屋教育、明治以降の小学校の基礎になったと考えられています。

C:福沢諭吉(ふくざわゆきち)は、日本の武士、蘭学者、著述家、啓蒙思想家、教育者、慶應義塾創始者でもあります。彼の著書「学問のすゝめ」には「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずといへり」という一文は有名で、人は生まれながらにして貴賤上下の別はないが、ただ学問に努めて物事をよく知る者は貴人となり富人となり、無学の人は貧人となり、下人となるとの教えです。

「必ず邑(むら)に不学の戸なく家に不学の人なからしめん事を期す」は、明治5年の「学制発布」の一文で、国民は皆教育を受けられることを示しています。

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02

正解は2です。

A 適切です。室町時代初期の猿楽師である世阿弥は、『風姿花伝』において能の本質である「幽玄」を花にたとえ、年齢段階と心身の発達段階に応じた7段階の修業の在り方を説いています。

B 適切です。江戸時代の儒学者の貝原益軒は、『和俗童子訓』において「年ニ随ッテ教ノ法」(随年教法)を説きました。

C 福沢諭吉は『学問のすゝめ』において「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずといへり」と述べています。これは、人は生まれながらにして貴賤上下の別はないが、ただ学問に努めて物事をよく知る者は貴人となり富人となり、無学の人は貧人となり、下人となるとの教えとされています。
「必ず邑に不学の戸なく家に不学の人なからしめん事を期す」は「学制発布」の一文で、人はみな教育を受けることができる存在であることが示されています。

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03

正解は2です。

Cが×・・・「学事奨励に関する被仰出書」の記述で、我が国初の教育法規である「学制」の序文といわれています。

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