保育士の過去問
平成24年(2012年)
保育実習理論 問146
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問題
保育士試験 平成24年(2012年) 保育実習理論 問146 (訂正依頼・報告はこちら)
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
新任保育士(以下N)と主任保育士(以下S)が何枚かの幼児期の絵を見ながら話し合っています。
【設問】
( A )~( D )にあてはまる語句の適切な組み合わせを一つ選びなさい。
N 「この絵は顔から直接手足が出ていますね。顔の絵なのでしょうか?」
S 「これは( A )といって、3歳頃に現れる初期の人物表現です。」
N 「この絵は外から見たお家の絵ですが、見えないはずの部屋の中の様子まで描いてありますね。」
S 「( B )ですね。実際に見えない部分も描くという幼児期の特徴的な絵です。子どもは自分が知っていることを描きたいのですね。」
N 「この絵には画用紙の上の方に水色の線が描いてあり、下の方に茶色の線が描かれていますね。これらの線はなんですか?」
S 「水色の線は空を表しているのでしょう。下の茶色の線は地面を象徴している( C )といわれる表現です。無秩序にかきたいものを描く頃から、それらが位置する場所を示したいと感じるようになったといえますね。」
N 「この絵の太陽やチューリップには顔が描いてあります。動物ではないのに顔を描くのは不思議です。」
S 「このように描くのは、この子が対象に、お友達のように心を通わせているからでしょう。この表現は( D )表現といわれています。このような表現に対し、保育者は共感的に受け止めることが大切ですね。」
【事例】
新任保育士(以下N)と主任保育士(以下S)が何枚かの幼児期の絵を見ながら話し合っています。
【設問】
( A )~( D )にあてはまる語句の適切な組み合わせを一つ選びなさい。
N 「この絵は顔から直接手足が出ていますね。顔の絵なのでしょうか?」
S 「これは( A )といって、3歳頃に現れる初期の人物表現です。」
N 「この絵は外から見たお家の絵ですが、見えないはずの部屋の中の様子まで描いてありますね。」
S 「( B )ですね。実際に見えない部分も描くという幼児期の特徴的な絵です。子どもは自分が知っていることを描きたいのですね。」
N 「この絵には画用紙の上の方に水色の線が描いてあり、下の方に茶色の線が描かれていますね。これらの線はなんですか?」
S 「水色の線は空を表しているのでしょう。下の茶色の線は地面を象徴している( C )といわれる表現です。無秩序にかきたいものを描く頃から、それらが位置する場所を示したいと感じるようになったといえますね。」
N 「この絵の太陽やチューリップには顔が描いてあります。動物ではないのに顔を描くのは不思議です。」
S 「このように描くのは、この子が対象に、お友達のように心を通わせているからでしょう。この表現は( D )表現といわれています。このような表現に対し、保育者は共感的に受け止めることが大切ですね。」
- A頭足人 Bレントゲン画 C基底線 Dマンダラ
- A頭足人 B多視点図 C平行線 Dアニミズム
- A胴体人 Bレントゲン画 C平行線 Dマンダラ
- A胴体人 B多視点図 C基底線 Dアニミズム
- A頭足人 Bレントゲン画 C基底線 Dアニミズム
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この過去問の解説 (3件)
01
A 頭足人
頭から直接手足が出ている人物画。
胴体と頭が分離できておらず、人の未分化な表現方法です。大人に教えられなくても、万国共通で子どもが描く人間の絵です。前図式期初期にみられます。
B レントゲン画
土の中の木の根や、家の中の人や家具など、見えないものを描きます。
C 基底線
ベースライン。地面を表す線や帯のことをいいます。基底線が現れると、空と地面を分けるための約束事を獲得したといえます。
D アニミズム
こども特有の、すべのものが生きておりこころを持っているとする考え方。
「月が自分のことを追いかけてくる」と考えたり、太陽や植物に笑顔などを描きいれることです。
その他、幼児画に見られる特徴
・並列(カタログ)表現
食べ物や人、建物など、同じものを横に並べて描くことです。
・拡大表現
興味・関心があるものや、印象に残っているものを大きく、くわしく描くことです。
・視点移動表現
立体的なものを上から見たり横から見たりというように、ひとつの絵の中で視点を移動させて描くことです。
・同時同存表現
時間的経過をひとつの絵の中に表すことです。太陽と雨をひとつの絵の中に描きいれたりします。
・展開表現
道の両側の家や木などを、両側に倒れたように描いたり、テーブルの脚が全方位に広がっていたりします。
・積上表現
遠近の表現がまだできていないので、隣のものを上に積み上げたように描くことです。
・代償行為
いやなことがあったあと、一度描いた絵の上をほかのクレヨンで、ぐるぐる塗りつぶす。直接実現できないことを他のことに置き換えて、心の緊張を一時的に解放しようとする行為と考えられます。
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02
幼児期の特性、〇〇期とそれに伴う表現は結び付けて覚えましょう。
1歳~2歳半 なぐりがき期
2~3歳 象徴期
3~5歳 前図式期
5~8歳 図式期
8,9歳~写実期に分けられます。
A:顔から直接手足が出ているのは(頭足人)と言います。3歳頃から現れるそうです。ちなみに私の4歳の息子はまだ頭足人を描く気配がありません。いつ描いてくれるか楽しみです。
B:見えない部分の様子も描くことを(レントゲン画)と言います。レントゲンという言葉と見えない部分の様子を描くという言葉が当てはまると思います。
C:画面の下(主に地面の線)のことを(基底線)と言います。
D:チューリップや太陽など実際には顔がないのに顔のある表現を(アニミズム表現)と言います。
よって選択肢5が正解となります。
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03
A:頭側人
このパターンは、世界中の幼児の絵に⾒られ、欧⽶では「オタマジャクシ」(tadpole)とよばれています。多くの 場合2、3歳から4、5歳のあいだに現れ、人物以外に、動物を表現する場合にみられることもあります。
B:レントゲン画
幼児から小学校低学年にかけて現れます。 母のおなかの中の赤ちゃんを描いたり、土の中に育つ野菜やイモを描いたりします。 食べたおにぎりがその形のまま食道を通る絵もレントゲン画です。
C:基底線
5歳後半〜6歳近くになってくると、物と物との関係に興味をもち始めます。表したいものが増えてくることによって、ものの位置関係を表す「地面」を表す線、基底線が現れるのです。
D:アニミズム表現
アニミズムは幼児の成長過程に見られます。生命のないもの(玩具や車など)に生命や意思があると考える心理作用のことです。お絵描きでは、花にもお日さま、何にでも車にも目や口が描かれます。
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