保育士の過去問
平成28年(2016年)前期
保育原理 問19
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問題
保育士試験 平成28年(2016年)前期 保育原理 問19 (訂正依頼・報告はこちら)
次の保育所での【事例】を読んで、問に答えなさい。
【事例】
J君(5歳)がKちゃん(5歳)の乗っている一輪車を使いたいと何度も話したが、貸してくれないため、一輪車を無理矢理取ろうとしてもみあいになった。そばにいたLちゃん(6歳)が、中に入って2人を引き離そうとしたところ、3人とも転んでLちゃんは足を怪我してしまった。保育所ではすぐにLちゃんの保護者に連絡をし、了承を得て病院で処置をしてもらい、その日は病院に迎えに来た保護者とともに直接帰宅した。
【問】
「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」、第3章「保育の内容」の(4)「3歳以上児の保育に関わる配慮事項」に基づいた保育士が行う子どもへの対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A Kちゃんに対して、一輪車を貸さなかったことを注意する。
B J君に対して、無理矢理取ろうとしたことが、Lちゃんの怪我につながったと話す。
C どうすれば良かったのかを子ども達と一緒に考える。
D Lちゃんが2人のもみあいを止めようとした気持ちを受け止める。
E 子ども達を集めて、一輪車を使う順番は保育士が決めることを伝え、守るように指導する。
【事例】
J君(5歳)がKちゃん(5歳)の乗っている一輪車を使いたいと何度も話したが、貸してくれないため、一輪車を無理矢理取ろうとしてもみあいになった。そばにいたLちゃん(6歳)が、中に入って2人を引き離そうとしたところ、3人とも転んでLちゃんは足を怪我してしまった。保育所ではすぐにLちゃんの保護者に連絡をし、了承を得て病院で処置をしてもらい、その日は病院に迎えに来た保護者とともに直接帰宅した。
【問】
「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」、第3章「保育の内容」の(4)「3歳以上児の保育に関わる配慮事項」に基づいた保育士が行う子どもへの対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A Kちゃんに対して、一輪車を貸さなかったことを注意する。
B J君に対して、無理矢理取ろうとしたことが、Lちゃんの怪我につながったと話す。
C どうすれば良かったのかを子ども達と一緒に考える。
D Lちゃんが2人のもみあいを止めようとした気持ちを受け止める。
E 子ども達を集めて、一輪車を使う順番は保育士が決めることを伝え、守るように指導する。
- (A)○ (B)○ (C)○ (D)○ (E)×
- (A)○ (B)○ (C)× (D)× (E)○
- (A)× (B)○ (C)○ (D)○ (E)×
- (A)× (B)○ (C)× (D)○ (E)○
- (A)× (B)× (C)○ (D)○ (E)×
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この過去問の解説 (3件)
01
幼児期の終わりまでに育ってほしい姿に、
して良いことや悪いことがわかり、相手の立場に立って行動したり、自分の気持ちを調整し友達と折り合いをつけたりすることができるようになるということがあります。
保育士は、一人ひとりの子どもの気持ちを受け止めて援助することが大切です。
各記述については、以下の通りです。
A.B
Kちゃんは、相手に「貸して」と言われたからといって、すぐに貸さなければいけないわけではありません。
Kちゃんのまだ使っていたいという気持ちを認めつつ、J君の気持ちに気づけるような援助をします。
そのうち自分の気持ちに折り合いをつけて、貸せるようになります。
またJ君が一輪車を無理矢理取ろうとしたことだけが、Lちゃんの怪我につながったわけではありません。
J君は何度も一輪車を使いたいとKちゃんに話しています。
KちゃんやJ君を注意するのではなく、保育士が二人の仲立ちとなって、貸し借りのやりとりや別の一輪車がないか探すなどの援助が必要です。よって【×】
C.
どうすればよかったのか考えるなかで、こういうときはこうしようという意見が子ども達から出てきます。
相手の気持ちに気づき、きまりを作ったり守ったりできる援助をします。【○】
D.
Lちゃんが二人のもみあいを見てそのままにせず、止めようとした気持ちを十分に認めてあげます。【○】
E.
Cの解説にあるように、子ども達が主体となって話し合いきまりを作ることが望ましいです。トラブルなどさまざまな経験をすることによって、社会性や道徳性などが育っていくチャンスとなります。よって【×】
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02
A × 不適切です。
Kちゃんが一輪車を貸さなかったことを注意するのは一方的な対応です。Kちゃん自身が適切な行動を選択できるように、一緒に考える姿勢が大切です。
B × 不適切です。
Lちゃんがけがしたことだけを問題にするのではなく、一輪車に乗りたいというJ君の気持ちを汲み取ることが必要です。
C、D ○ 適切です。
けんかを通してお互いの気持ちを理解できるように配慮していて適切です。
E × 不適切です。
5,6歳は自分たちで決まりを作ることができるので保育士が決まりを作り従わせるのは適切ではありません。
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03
A Kちゃんにも一輪車に乗りたいという思いがあります。Kちゃんの気持ちを受け止めずに一方的に注意するのは保育者の対応として良くありません。
B Jくんが無理やり取ろうとしたことだけがLちゃんの怪我につながった理由にはなりません。Jくんの気持ちを受け止めることも大切です。
C 適切な対応です。JくんやKちゃんとどのようにしたら仲良く一輪車を使うことができたのかを二人の思いを受け止めながら話し合うことが大切です。
D 適切な対応です。Lちゃんが二人の喧嘩を止めようとしたことを認める配慮が大切です。
E 子どもたちが主体となり自分や相手の気持ちを認めたりお互いに話し合い行動することが大切になる時期です。保育者がすべてのルールを決める必要はありません。
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