保育士の過去問
平成30年(2018年)前期
保育原理 問15

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問題

保育士試験 平成30年(2018年)前期 保育原理 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
Kちゃんは2歳になったばかりである。母親は初めての子育てに奮闘している。そんな中、Kちゃんの母親は、同じクラスにおむつをはずし始めた子がいることを知る。Kちゃんは保育所でも家庭でもおむつを使っており、担当保育士からKちゃんのトイレット・トレーニングを始めるという話はまだない。しかし、母親は、Kちゃんのトイレット・トレーニングのことを意識し始める。早速、休みの日にKちゃんが午睡から起きた際などにおむつがぬれていないときは、トイレに座ってみるように声をかけて誘ってみるが、Kちゃんは「いや!いかない」と言ってトイレに座ろうとしない。また、別の日にトイレに誘ってみるが、Kちゃんはトイレに座らないことが続く。母親は、Kちゃんのトイレット・トレーニングをどのように進めていけばよいのかを担当保育士に相談してきた。

【設問】
「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」に示される発達過程や、第3章「保育の内容」の( 1 )「養護に関するねらい及び内容」、第6章「保護者に対する支援」に基づいた保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  「Kちゃんのおむつがはずれるよう、努力しているのですね」と母親に言葉をかける。
B  保育所でトイレット・トレーニングを始めるまでは、家庭では進めないよう母親に伝える。
C  保育所でのKちゃんの排泄の状況を伝え、トイレット・トレーニングをこれからどのように進めようと考えているのかを母親に伝える。
D  トイレット・トレーニングは家庭で進めるべきものなので、保育所では対応できないと母親に伝える。
E  トイレット・トレーニングを始める目安や、いつから開始するかは個人差が大きいことなど、保育所としての基本的な考えをクラス便りに載せる。
※ 「保育所保育指針」の目次や記載内容等が、指針の改定(平成30年4月1日施行)により変更されました。 この設問は平成30年に出題された設問となります。 参考情報1   参考情報2

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この過去問の解説 (3件)

01

現在は、「第二章 保育の内容」「第四章 子育て支援」に、記されています。
A.○です。
母親の努力を理解し、気持ちを受け止めて支援を行うことが大切です。

B.×です。
トイレット・トレーニングを含め、保育は、保育所が単体で行うものではなく、保護者と協力して行うものです。
また、条文には「保護者の気持ちを受け止め、相互の信頼関係を基本に、保護者の自己決定を尊重すること。」とあります。
保護者との信頼関係構築に努め、保護者の自己決定を尊重する姿勢が大切です。

C.○です。
保護者に、保育所での子どもの様子を伝え、共有することで、これからのトイレット・トレーニングを円滑に進めることができるようになります。
また、保護者の知らない子どもの様子を伝えることで、保護者の不安を取り除くこともできますし、信頼関係構築にも繋がります。

D.×です。
保育は、保護者と協力して行うべきです。
家庭での、トイレット・トレーニングの状況を保護者から聞き、保育所でも協力してトレーニングを進めつことができます。
保護者との相互理解を図り、保育を進めて行くことが大切です。

E.○です。
保育所における保育の意図の説明などを通じて、保護者との相互理解を図ることが大切です。
その方法として、クラス便りに基本的な考えを載せることは有効です。
また、保護者から相談しやすい環境を作ることにも繋がります。

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02

A:○ 母親が頑張っていることを認め、理解を示します。
B:× トイレット・トレーニングは保護者と協力して進めていくものであり、必ずしも保育所が先行して行うものではありません。
C:○ 保育所での排せつの状況やトイレット・トレーニングの予定を保護者と共有することで、家庭でのトイレット・トレーニングも進めやすくなります。
D:× トイレット・トレーニングの状況を保護者から聞き、保育所でも可能な範囲で協力して進めます。
E:○ クラス便りに保育所の考えを載せておくことで、保護者からも相談しやすくなります。

参考になった数2

03

正解は2です。

A 適切です。保護者の相談や話を聞く時、まずその思いを受容し共感することが大切です。

B トイレット・トレーニングを含む保育の内容は、家庭と連携を取りながら行うことが大切です。この場合、家庭でのトイレット・トレーニングの様子を聞きながら保育所でも少しずつ進めていくことが必要です。

C 適切です。保育所でのKちゃんの排泄の状況を伝え、トイレット・トレーニングをこれからどのように進めようと考えているのかを母親に伝えることでお互いに連携を取りながらKちゃんに負担をかけず、トレーニングを進めることができます。

D Bでも解説しましたが、トイレット・トレーニングを含む保育の内容は家庭と連携することが大切です。家庭での進み具合を聞きながら、保育所でも進めて行くようにします。

E 適切です。トイレット・トレーニングを始める目安や、いつから開始するかは個人差が大きいことなど、保育所としての基本的な考えをクラス便りに載せることで、Kちゃんの母親だけでなく、他の保護者とも保育の内容を共有することができます。

参考になった数1