保育士の過去問
平成30年(2018年)前期
子どもの保健 問111

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問題

保育士試験 平成30年(2018年)前期 子どもの保健 問111 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
母親と二人暮らしの4歳の女児が、母親の体調不良を理由に保育所に登園しない日が続くようになった。母親と面接したところ、表情は精彩を欠き、小声でうつむき加減の応対であった。気分が落ち込んで意欲がなくなり、外出が億劫となり、家事もできなくなっていると言う。また、夜間床についても何度も目を覚まし、食欲も落ちて体重も減少したと言う。「子どもや保育所に迷惑をかけて申し訳ない」と涙ぐむ。

【設問】
この母親に対する保育士の対応に関する以下の記述で、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  母親に協力できる親戚や支援者がいるかどうかを確認する。
B  「気持ちの問題なので、頑張りましょう」と励ます。
C  積極的に趣味に打ち込むように勧める。
D  医療機関への受診を提案する。
E  保健所や子育て支援機関への相談を提案する。

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この過去問の解説 (3件)

01

解答.4

この事例は、与えられている母親の症状から、
母親が「うつ状態」ある可能性を疑います。
「気分が落ち込んで、家事など何もやる気が起こらない」という状態が、
一日中・長期間続いているというのは、十分にうつ状態である可能性を示唆しています。

A.○です。
設問の通りです。

うつ病の治療には、支えてくれる家族などの協力者も大切です。
また、このままの生活では子どもへの影響も心配です。
現在は、子どものうつ病も広く認められています。
周りの大人が早期に気づき、適切な治療を受けさせることが重要です。

B.×です。
「頑張って」などの励ましの言葉は、うつ病の方を追い詰め、
症状を悪化させる原因に繋がる恐れがあります。
かける言葉が見つからない場合は、あえて無言で寄り添う、という方法もあります。

C.×です。
現段階では、十分な休息を取ることが大切です。
黙って話す内容に耳を傾け、気持ちを受け止めた上で、
「十分に気持ちを休めて、まずは休息をとってみましょう」
などの、言葉かけを行うことが大切です。

D.○です。
設問の通りです。

うつ病の治療には、専門機関の受診が大切です。
また、休息も大切な治療法です。
適切な子育て環境とともに、母親への適切なケアができるよう、
環境を整えることが大切です。

E.○です。
設問の通りです。

前述したように、適切な環境を整えることが大切です。
関係機関と協力して、母子ともに、支援していくことが求められます。

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02

解答は4です。

 この問題はまず、事例の内容から母親には「鬱」の兆候があると読み解く必要があります。

A、◯
 母親の不調が育児にも影響を及ぼす可能性もあります。
 手助けをしてくれるような人がいるか確認しておくことは重要です。

B、×
 現状を安易に「気持ちの問題」と言い切ってしまうのは危険です。

C、×
 現状ではしっかりと休養することが最優先です。

Ⅾ、E、◯
 母親へ医療機関への受診をすすめると共に、子育てをサポートする体制を整えておく必要があります。

参考になった数3

03

正解は4です。

この事例は、母親が精神的な問題、「うつ状態」の可能性が考えられます。

A 〇 適切です。
母親に協力できる親戚や支援者がいるかどうかを確認します。

B × 不適切です。
母子家庭で気分が落ち込んでいる母親を気持ちの問題と励ますのは不適切です。

C × 不適切です。
今の現状で、積極的に趣味に打ち込むように勧めるのは、不適切です。

D 〇 適切です。
母親の現状から、医療機関への受診を提案します。

E 〇 適切です。
保健所や子育て支援機関への相談を提案します。

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