保育士の過去問
平成31年(2019年)前期
社会的養護 問39

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問題

保育士試験 平成31年(2019年)前期 社会的養護 問39 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
Lさん(50代、女性)と、その夫のMさん(50代、男性)は、一人娘が大学に入学したことを機に、養育里親として子どもを育てたいと考えていた。そこで、どのようにしたら養育里親として子どもを養育することができるのか、児童相談所に相談することとした。

【設問】
次の文のうち、相談を受けた児童相談所の担当職員が行う説明として不適切な記述を一つ選びなさい。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

養育里親とは、養子縁組を目的とせずに、要保護児童を預かって養育する里親のことを言います。基本的には、実親の元で暮らすことができるようになるまでとなりますが、期間はまちまちで、長い場合は成人になるまで委託を続けるケースもあります。養子縁組を前提とした養子里親や虐待された児童や非行等の問題を有する児童、及び身体障害児や知的障害時児など、一定の専門的ケアを必要とする児童を養育する専門里親が養育可能な年齢にあるのか児童相談所が確認する必要があるのに対し、養育里親は養育者の年齢や子どもとの年齢差は特に定められていません。そのため4の文章が不適切であるといえます。

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02

答えは4です。
「里親委託ガイドライン」(厚生労働省)の「6.里親の認定・登録について」では、以下の通り記載されています。

里親制度は家庭での養育が欠ける子どもに温かい愛情と正しい理解をもって家庭的な環境のなかで養育するものである。このため、里親は子どもの養育についての理解及び熱意並びに子どもに対する豊かな愛情を有していることなどが求められる。
また、里親には、子どもの福祉を理解し、社会的養護の担い手として関係機関等と協力し、子どもを養育することが求められ、その担い手としてふさわしい者が認定される。
従って、里親を希望する理由や動機が社会的養護の担い手としての責任の上にあるか、家族の理解や協力はあるのか、また、委託される子どもへの理解があるかなどを面談や家庭訪問等で調査し、認定する。しかし、社会的養護の制度の理解が低い場合、児童相談所など関係機関と協力することが難しい場合、希望理由が跡継ぎがほしい、老後の介護をしてほしい、夫婦関係を見直したいなどの里親希望者自身のためだけの場合は、認定が難しい。

したがって、設問1、2、5は適切であると言えます。
同じく「里親委託ガイドライン」(厚生労働省)の「6.里親の認定・登録について(2)里親が認定申請を判断するインテーク面接の留意点」では、「委託される子どもの状況で委託後に子どもの発達の遅れや障害が見つかること、受託後に里親の家族関係が揺れることがあることなど具体的に説明する。」と記載があります。したがって設問3も適切です。

また、里親の年齢に関しては「里親委託ガイドライン」(厚生労働省)の「6.里親の認定・登録について(3)要件審査に当たっての留意点①里親の年齢」において「養育里親、専門里親は、養育可能な年齢であるかどうかを判断し、年齢の一律の上限は設けない。」と記載されていることから、設問4は不適切であるといえます。

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03

養育里親とは、様々な事情により家族と離れて暮らしている子ども(0歳~18歳)を一定期間、自分の家庭で養育する里親のことを指します。 保護者が子どもを引き取れるようになるまで、又は子どもが自立するまでの一定期間養育します。 期間は数日~数年と、子どもの状況に応じて異なり、原則子どもが18歳になるまでが最長の期間となります。

1の文章は適切な記述です。
養育里親になるためには、事前に講習を受け登録が必要で、また里親を希望する理由や動機についての確認が必要です。

2の文章は適切です。
養育里親になるためには、家族の理解や協力も必要です。

3の文章は適切です。
委託後に様々な問題が見つかることもあるので、了承の上里親となることが必要です。

4の文章は不適切です。
養育里親となるためには、特に年齢の定めは設けられていません。

5の文章は適切です。
里親は、関係機関等と協力し、連絡を取り合いながら子どもを養育していくことが必要です。


よって正解の不適切な文章は4となります。

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