保育士の過去問
令和元年(2019年)後期
教育原理 問24
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問題
保育士試験 令和元年(2019年)後期 教育原理 問24 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文の著者として、正しいものを一つ選びなさい。
政府はシュタンツにある尼僧達の使用している建物を私の住居に指定してくれた。しかし、この建物は私が到着した時には、まだ完成していなかったし、また、多数の子供達を収容する孤児院に適するようには作られていなかった。(中略)
この子供達の大部分の入所当時の悲惨な有様というものは、人間の性情を全く無視したための当然の結果であった。(中略)怠惰な不活発さ、精神的素質や肉体的技能の訓練不足、これがどの子供にも見られる一般的な傾向であった。ABCを知っている子どもは十人に一人もいなかった。ましてや、その外の学校教育とか、教育的陶冶方法についてはいうだけ野暮であった。
政府はシュタンツにある尼僧達の使用している建物を私の住居に指定してくれた。しかし、この建物は私が到着した時には、まだ完成していなかったし、また、多数の子供達を収容する孤児院に適するようには作られていなかった。(中略)
この子供達の大部分の入所当時の悲惨な有様というものは、人間の性情を全く無視したための当然の結果であった。(中略)怠惰な不活発さ、精神的素質や肉体的技能の訓練不足、これがどの子供にも見られる一般的な傾向であった。ABCを知っている子どもは十人に一人もいなかった。ましてや、その外の学校教育とか、教育的陶冶方法についてはいうだけ野暮であった。
- フレーベル(Fröbel, F.W.)
- トマス・モア(More, T.)
- ピアジェ(Piaget, J.)
- エレン・ケイ(Key, E.)
- ペスタロッチ(Pestalozzi, J.H.)
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この過去問の解説 (3件)
01
文章中の「シュタンツ」「孤児院」「陶冶」という言葉から、ペスタロッチと判断します。
『隠者の夕暮』からの文章です。
1.フレーベルは『人間の教育』の著者で、子どもの創造的な活動衝動を育てることこそが教育の出発点と記しています。
2.トマス・モア
イギリスの法律家、思想家で、政治・社会を風刺した『ユートピア』を著しています。
3.ピアジェは、スイスの心理学者で、子どもの発達段階を4つ(感覚運動期、前操作期、具体的操作期、形式的操作期)に分けました。また、「発生的認識論」「構成論」「道徳」などのキーワードもピアジェに関連しています。
4.エレン・ケイは、スウェーデンの女性思想家で『児童の世紀』の著者です。ルソーの思想を受け継ぎ、児童中心主義運動の代表的な思想家です。
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02
よって正解は5のペスタロッチとなります。
ペスタロッチは民衆の教育に力を入れた人物で、シュタンツにて孤児たちを集めた施設を作り、子どもたちの教育に尽力しました。
ペスタロッチは貧しく見放された子どもたちにも神が与えた人間本性の諸力があると信じ、人為的な方法を用いるのでなく、子どもたちの自然な活動や欲求そのものを教育的統治の手段として用いるべきだと考えました。
『隠者の夕暮れ』は、そんなペスタロッチが晩年に近づいた時に、初期の教育実践を振り返って記したものです。
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03
・問題の文章はペスタロッチの著書『隠者の夕暮』の一文です。ペスタロッチはスイスの教育実践者であり、シュタンツのイベルドン孤児院の学長でもありました。このことから問題文はペスタロッチに関する記述であることが推測できます。
以下はその他の人物の補足です。
1 フレーベルは幼児教育の祖と呼ばれる人物で『人間の教育』を著しました。
2 トマス・モアはイングランドの法律家で主な著書には『ユートピア』がり、これは社会や政治を風刺した内容が書かれています。
3 ピアジェはスイスの心理学者です。子どもの4つの発達段階で有名です。
4 エレン・ケイは、スウェーデンの女性思想家です。主な著書は『児童の世紀』です。
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