保育士の過去問
令和3年(2021年)後期
子どもの保健 問112

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問題

保育士試験 令和3年(2021年)後期 子どもの保健 問112 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、気道異物による窒息の子どもを発見した場合の対応として、適切な組み合わせを一つ選びなさい。

A  意識があり咳き込んでいる場合は、咳を止めるよう促す。
B  苦しそうにして反応がある場合は、背部叩打法を開始する。
C  意識がなく呼吸をしていない場合は、直ちに心肺蘇生法を行う。
D  心肺蘇生の途中で口の中をのぞき込み、指を入れて異物を探る。
E  異物が取れるか、反応がなくなるまで、背部叩打法や腹部突き上げ法を繰り返す。
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この過去問の解説 (3件)

01

正解:5

A→×

意識があって咳き込んでいる場合は無理に止めさせず促していきます。

咳によって異物が吐き出されることがあります。

B→○

意識があるものの咳が出ず苦しそうな場合は、背部叩打法をします。

C→○

意識・呼吸がない場合は直ちに仰向けにして心肺蘇生法を行います。

D→×

胸骨圧迫法(心臓マッサージ)は継続して行うことが重要なため、中断してはなりません。

また、口腔内に指をいれたことにより、異物が奥に入り込んでしまうこともあります。

E→○

異物が取れるか、子どもの反応が落ち着くまで異物除去法を繰り返します。

異物除去法

・背部叩打法:乳児から大人に有効です。両方の肩甲骨の間を強く叩く方法です。

・腹部突き上げ法:幼児から大人(妊婦を除く)に有効です。救助者が背後から抱え込み、腹部を圧迫する方法です。妊婦や乳児には内臓を傷つける恐れがあるため、行いません。

・胸部突き上げ法:乳児に有効です。仰向けにして頭部を低くさせ、救助者の指二本で胸の真ん中を複数回強く圧迫する方法です。

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02

正解は5です。

A.×

咳をすることにより、異物が出てくることがあります。

意識があり咳をしている場合は、重度の気道閉塞ではないため、そのまま咳をさせます。

B.〇

背部叩打(こうだ)法は、年齢や意識の有無にかかわらず実施できます。

C.〇

意識がなく呼吸をしていない場合は、命にかかわるため直ちに心肺蘇生法を開始し、救急車を呼びます。

D.×

心肺蘇生法は、脈拍や呼吸が回復する、または救急隊へ引き継ぐまで続けます。

口の中に指を入れて異物を取ろうとする行為は、詰まったものを押し戻してしまったりすることがあり危険です。

E.〇

背部叩打法や腹部突き上げ法は異物が取れるまで繰り返します。

反応がなくなった場合は直ちに心肺蘇生法を行います。

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03

【気道異物による窒息時の対応】

乳児(1歳未満の子ども)

反応がある間は、頭側を下げて背部叩打と胸部突き上げを実施します。

乳児では腹部突き上げは行いません。

1歳以上

窒息と判断したら、すぐに119番通報を誰かに依頼した後、腹部突き上げや背部叩打を行います。

どちらの方法でも大丈夫ですが、1つの方法を何度か繰り返しても効果がなければ、もう1つの方法に切り替えます。

異物が取れるか反応がなくなるまで、2つの方法を数度ずつ繰り返して続けます。

子どもがぐったりして反応がなくなった場合は、肺蘇生を開始します。

――――――

選択肢A~Dについて解説していきます。

A ×です。

意識があって咳き込んでいる場合は、無理に止めさせずに促してます。

咳をすることにより、異物が吐き出されることがあります。

B ○です。

意識はあるのに咳が出ず苦しそうにしている場合は、背部叩打法をします。

C ○です。

意識・呼吸がない場合は、すぐに仰向けにして心肺蘇生法を行っていきます。同時に救急車を要請します。

D ×です。

心肺蘇生法は中断せずに行うことが大切です。

また、口の中に指を入れると、誤って異物が奥に入り込んでしまうことがあります。無理に取り出すことはしません。

E ○です。

異物が取れるか、子どもの反応が落ち着くまで異物除去法を繰り返します。

上記より、適切な組み合わせは「B,C,E」です。

選択肢1. A, B, D

不正解です。

選択肢2. A, C, E

不正解です。

選択肢3. A, D, E

正解です。

選択肢4. B, C, D

不正解です。

選択肢5. B, C, E

不正解です。

まとめ

窒息事故は保育園等でよく起こる事故のひとつです。

対処法を理解しておきましょう。

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