保育士の過去問
令和3年(2021年)後期
子どもの食と栄養 問122

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問題

保育士試験 令和3年(2021年)後期 子どもの食と栄養 問122 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年改定版:厚生労働省)に示されている離乳の進め方の目安に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  離乳初期は、生後5~6か月頃とされている。
B  離乳初期には、食物アレルギーのリスク回避のため、卵黄を与えてはいけない。
C  離乳中期には、歯ぐきでつぶせる固さの調理形態とする。
D  離乳後期には、1日3回食に進めていく。
E  離乳完了期の離乳食1回あたりのご飯の目安量は、80gである。
  • A:○  B:○  C:×  D:×  E:×
  • A:○  B:×  C:○  D:○  E:×
  • A:○  B:×  C:×  D:○  E:○
  • A:×  B:○  C:○  D:×  E:○
  • A:×  B:×  C:×  D:○  E:○

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この過去問の解説 (3件)

01

正解:3

A→○

離乳初期は生後5か月~6か月頃です。離乳食は1日1食与えます。舌触りや味、飲み込むことに慣れることを目的としています。母乳や育児用ミルクは子どもの欲するままに与えます。

B→×

離乳初期はつぶし粥やすりつぶした野菜を与えます。慣れてきたらつぶした豆腐や白身魚、固ゆでした卵黄等も与えます。卵の主なアレルゲンは白身なので、様子を見て卵黄から全卵に移行します。

C→×

離乳中期は生後7~8か月頃です。離乳食は1日2食与え、その後に母乳や育児用ミルクを与えます。また、これとは別に母乳や育児用ミルクを与えます。離乳食は舌でつぶせる固さを用意します。

D→○

離乳後期は生後9か月~11か月頃です。離乳食は1日3食与え、その後に母乳や育児用ミルクを与えます。また、これとは別に母乳や育児用ミルクを与えます。離乳食は歯ぐきでつぶせる固さを用意し、手づかみ食べを働きかけます。

E→○

離乳完了期は生後12か月~18か月頃です。食事は1日3食で、ご飯は1食80gが目安となります。また、この他に1日1~2回の捕食を必要に応じて与えます。母乳や育児用ミルクは子どもの離乳の状況に応じて与えます。この頃には固形物を食べることができるようになり、手づかみから食具を使って一人で食べる練習を始めます。

参考になった数36

02

正解は3です。

離乳とは、乳汁のみだった栄養から、少しずつ段階を経て固形の幼児食へと移行していくことです。開始時期や過程は目安であり、個人差があります。

A.〇

離乳を始める時期は、生後5~6か月頃とされています。

しっかり首が座り、食べ物に興味を示す様子が見られるなどが離乳開始の目安となります。

B.×

食品の中で、鶏卵はアレルギーの最も多い要因となっています。

アレルギーを引き起こす主な成分は卵白に含まれるため、離乳初期は卵黄のみから始めます。

様子を見ながら、離乳中期以降に全卵へと移行します。

C.×

離乳中期(7~8か月頃)には、舌でつぶせる固さのものを食べられるようになります。

離乳食に慣れてくる頃で、1日2回食にしていきます。

D.〇

離乳後期(9~11か月頃)には、個人差がありますが母乳やミルクよりも離乳食からとる栄養のほうが多くなってきます。

1日3回食に進めていき、食事のリズムに慣れていきます。

E.〇

離乳完了期(12~18か月頃)には、食べられる量や食材も増えて、大半の栄養を離乳食からとります。

1回あたりのご飯の量は80g程を目安にします。

参考になった数12

03

「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年改定版:厚生労働省)を参考にしながら、設問のA~Eについて解説します。

A 離乳初期は、生後5〜6か月頃とされている。

です。

離乳初期は、生後5〜6か月頃です。子どもの発達状況の目安としては、首のすわりがしっかりして寝返りができ、5秒以上座れる、スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる(哺乳反射15の減弱)、食べ物に興味を示すなどがあげられます。子どもの発育及び発達には個人差があるため、月齢はあくまでも目安です。

B 離乳初期には、食物アレルギーのリスク回避のため、卵黄を与えてはいけない。

×です。

食物アレルギーの発症を心配して、離乳の開始や特定の食物の摂取開始を遅らせても、食物アレルギーの予防効果があるという科学的根拠はありません。ただし、食物アレルギーが疑われる症状がみられた場合、自己判断で対応せずに、必ず医師の診断に基づいて進めることが必要になります。

C 離乳中期には、歯ぐきでつぶせる固さの調理形態とする。

×です。

離乳中期の生後7〜8か月頃からは舌でつぶせる固さのものを与えます。離乳食は1日2回にします。 離乳後期の生後9〜11か月頃に歯ぐきでつぶせる固さのものを与えます。

D 離乳後期には、1日3回食に進めていく。

です。

離乳後期の生後9〜11か月頃は、 歯ぐきでつぶせる固さのものを与えます。離乳食は1日3回にし、食欲に応じてて離乳食の量を増やします。

E 離乳完了期の離乳食1回あたりのご飯の目安量は、80gである。

です。

ご飯の目安量は「軟飯90g〜ご飯80g」です。離乳の完了とは、形のある食物をかみつぶすことができるようになり、エネルギー や栄養素の大部分が母乳又は育児用ミルク以外の食物から摂取できるようになった状態をいいます。その時期は生後 12〜18か月頃です。

離乳の完了は、母乳又は育児用ミ ルクを飲んでいない状態ではありません

正解は「A:○ B:× C:× D:○ E:○」です。

選択肢1. A:○  B:○  C:×  D:×  E:×

不正解です。

選択肢2. A:○  B:×  C:○  D:○  E:×

不正解です。

選択肢3. A:○  B:×  C:×  D:○  E:○

正解です。

選択肢4. A:×  B:○  C:○  D:×  E:○

不正解です。

選択肢5. A:×  B:×  C:×  D:○  E:○

不正解です。

まとめ

以前は、アレルギーの心配のある食べ物(卵など)は与える時期を遅らせていましたが、科学的根拠はありませんでした。今は、時期を遅らせても発症の有無に関わらない事から少量ずつ与えていくという考え方に変わっています。

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