保育士の過去問
令和4年(2022年)前期
子ども家庭福祉 問18

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問題

保育士試験 令和4年(2022年)前期 子ども家庭福祉 問18 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【Ⅰ群】の記述と、【Ⅱ群】の用語を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】
A  親の妊娠から子どもが就学するまでの間、幅広い育児支援サービスを提供するもので、フィンランドで始まった。
B  経済的困窮等を抱えている就学前の子どもとその家庭を対象とした早期介入施策の総称であり、イギリスにおいて1999年に当時のブレア政権によって開始された。
C  子どもの権利が守られているかどうか行政から独立した立場で監視、子どもの権利の保護・促進のための法制度等の提案・勧告、子どもからのものを含む苦情申立て等への救済の提供、子どもの権利の教育啓発などを行う機関で、ノルウェーで初めて設置された。

【Ⅱ群】
ア  シュア・スタート
イ  ネウボラ
ウ  子どもオンブズパーソン

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この過去問の解説 (4件)

01

正解は3です。

【シュア・スタート】

「確かな(=sure)スタート」という意味です。

貧困地域の就学前の子どもとその親を対象とし、幅広い支援(保育や幼児教育、家族支援等まで)を一体的に行うものです。

【ネウボラ】

フィンランド語で「助言(=ネウボ)」+「場所(=ラ)」という意味です。

妊娠期~出産~子供の就学前までの間、母子とその家族を支援するための拠点です。また、出産時や子育て時の支援制度のことを指します。妊娠期は妊婦検診や保健指導、母親の精神面のサポートを行います。出産後は子どもが就学するまで定期的に訪れ、医療や健康に対することだけでなく家庭での悩みや成長の悩みを相談する場でもあります。

【子どもオンブズパーソン】

子どもの権利の擁護・救済のためにノルウェーで初めて設置された国家機関です。

スウェーデン語で「代理人・代弁者(=オンブズマン)」という意味です。公平な立場で調査を行い、必要であれば改善措置を求めていく機関です。

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02

正解は「A:イ  B:ア  C:ウ」です。

【シュア・スタート】

シュア・スタートとは「確かなスタート」という意味。

経済的に恵まれない地域の就学前の子どもと家庭を対象としたイギリスの早期介入支援(育児・家族支援や保健・幼児教育など)のこと。

【ネウボラ】

ネウボラはフィンランド語「助言・相談の場所」という意味。

妊娠期から就学前にかけてのすべての子どもと家族を対象とする支援制度で、産前・産後・子育ての切れ目ない支援のための地域拠点のことです。

その地区の妊産婦や子どもを同じ保健師が継続して受けもち支援するというのが特徴で、早期のリスク発見や支援につなげる目的があります。

【子どもオンブズパーソン】

ノルウェーではじめて設置された国家機関で、子どもの権利や利益が守られているかを行政から独立した機関が監視し、子どもの権利に関する調査や勧告等もおこなうものです。

子どもコミッショナーともいいます。

選択肢1. A:ア  B:イ  C:ウ

上記説明より、誤りです。

選択肢2. A:ア  B:ウ  C:イ

上記説明より、誤りです。

選択肢3. A:イ  B:ア  C:ウ

正解です。

選択肢4. A:イ  B:ウ  C:ア

上記説明より、誤りです。

選択肢5. A:ウ  B:ア  C:イ

上記説明より、誤りです。

参考になった数18

03

【Ⅱ群】の語句の解説をします。

ア:シュア・スタート

シュア・スタートは、イギリスで子どもの貧困と社会的排除を撲滅することを目的として1999年に開始されました。就学前の子どもとその親を対象としています。地域プログラムとチルドレンズ・センターの2段階で実施され、幼児教育・保育、保健、家族支援を一体的に提供するワンストップ機能が促進されました。

1999年当時のトニー・ブレアを首相とする労働党政権によって開始され、当初は10年計画でしたが、現在も進行中です。ブレアは1999年9月に子どもの貧困を2020年までに撲滅すると宣言し、その宣言の実行の具体的政策の一つがシュア・スタートになります。

イ:ネウボラ

「ネウボラ」とは、フィンランド語で「アドバイスの場所」を意味し、フィンランドの出産・育児支援制度またはその施設のことをいいます。妊娠期から就学前にかけての子ども家族を対象とする支援制度です。「かかりつけネウボラ保健師」を中心とする産前・産後・子育ての切れ目ない支援のための地域拠点(ワンストップ)そのものも指します。

ウ:子どもオンブズパーソン

子どもオンブズマン・オンブズパーソンは、子どもの権利が守られているかを行政から独立した立場でモニターし、調査や勧告する権限を持つ機関のことです。子どもコミッショナー、子どもの人権機関などともいいます。

1981年にノルウェーで初めて法的な権限をもつ国家機関として子どもオンブズマンが制度化され、その後、1989年の国連総会で子どもの権利条約が採択されたことを契機に世界に広まりました。

よって、正解は以下のようになります。

「A:イ B:ア C:ウ」

選択肢1. A:ア  B:イ  C:ウ

不正解です。

選択肢2. A:ア  B:ウ  C:イ

不正解です。

選択肢3. A:イ  B:ア  C:ウ

正解です。

選択肢4. A:イ  B:ウ  C:ア

不正解です。

選択肢5. A:ウ  B:ア  C:イ

不正解です。

まとめ

「どこの国発祥か?」などポイントを押さえておきましょう。

参考になった数8

04

正解は「A:イ  B:ア  C:ウ」です。

A:イ ネウボラ

フィンランド語で相談の場という意味で、日本でいう保健センターのような役割を果たしています。

B:ア シュア・スタート

恵まれない地域に住む子どもと大人を対象としたイギリスの早期介入施策です。

C:ウ 子どもオンブズパーソン

子どもの権利が広く保障されるようなさまざまな取り組みをおこなっています。

選択肢1. A:ア  B:イ  C:ウ

誤りです。

選択肢2. A:ア  B:ウ  C:イ

誤りです。

選択肢3. A:イ  B:ア  C:ウ

正解です。

選択肢4. A:イ  B:ウ  C:ア

誤りです。

選択肢5. A:ウ  B:ア  C:イ

誤りです。

参考になった数5