保育士の過去問
令和4年(2022年)前期
子どもの保健 問13

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問題

保育士試験 令和4年(2022年)前期 子どもの保健 問13 (訂正依頼・報告はこちら)

次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
5歳の男児。思い通りにならないとかんしゃくがひどく、他児とのトラブルを起こしがちで、言葉の遅れもありそうなことを心配した両親に連れられ、児童精神科を受診したところ、自閉スペクトラム症( ASD )と診断された。病院で施行された発達検査でIQは95で、結果には検査項目により大きな凸凹があったと説明された。

【設問】
次のうち、この男児に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  かんしゃくを起こさないように本人の思い通りにさせる。
B  IQが95と正常域にあるので、特別な配慮は必要ない。
C  かんしゃくに対しては本人に負けないような大きな声でその場で事情を説明する。
D  一日のスケジュールがわかるような絵を描いて説明する。
E  友達とトラブルが多いので、仲良くするように指導する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「4」です。

A:×  B:×  C:×  D:○  E:×

A:×です。

少しずつ気持ちのコントロールを身に着けていく必要もあるので、なんでも思い通りにさせることはかえって悪影響になりかねません。

気持ちをどう伝えていくのかを一緒に考えていく必要があります。

B:×です。

IQの数値によらずにその子どもに必要な配慮を考えていく必要があります。

C:×です。

周りの大人が対抗して大きな声を出すことで、かえってパニックを引き起こしてしまうことがあります。

D:○です。

自閉症スペクトラム症と診断された子どもには、視覚的にわかるような説明が有効といわれています。

E:×です。

こだわりが強い傾向のある子どもにとって「仲良くさせる」指導は大きなストレスがかかるだけで悪影響になることも多いです。

トラブルが起きにくいように環境を見直していく等の配慮が必要です。

参考になった数33

02

答えは「」です。

A→×

癇癪を起さないように本人の思い通りにさせるのではなく、

思い通りにならなかったことに対して、何が嫌だったのか

言葉で伝えられるように配慮していく必要があります。

B→×

総合的なIQが高くても、

発達検査の項目によっては大きな凸凹があったため、

自閉スペクトラム症( ASD )と診断されているので、

配慮は必要となります。

C→×

癇癪を起している時に声をかけてもさらにパニックになってしまうので、

まずは本人が落ち着くのを待つようにします。

周囲に物を投げるなど危険な場合は、

周りに物など刺激になるものがない環境へ移動するようにします。

D→〇

自閉スペクトラム症は、

耳からの情報を理解することが苦手な場合が多いと言われています。

そのため、視覚から情報を知ることで理解しやすくなるため、答えは〇になります。

E→×

自閉スペクトラム症は、

言語やコミュニケーションの障害が認められることがあります。

言葉の理解に遅れがあり、

相手の言葉の意図が読み取れなかったり

相手に伝わりやすい表現をすることが難しいです。

そのため空気が読めないと相手に思われてしまうなど、

対人関係を築くことが難しいと言われています。

仲良くするよう指導するよりも、

その子に合った環境づくりを心掛けるほうがよいです。

参考になった数19

03

A:×

かんしゃくを起こさないように本人の思い通りにさせるのではなく、何が嫌だったのかなどを言葉で伝えられるように支援します。

B:×

IQが95でも検査項目に凸凹があったので配慮は必要です。

C:×

かんしゃくに対して本人に負けないような大きな声を出すと逆効果になります。クールダウンできる環境を整えることが必要です。

D:○

ASDの子どもは見通しを持てると落ち着いて過ごせることが多いので設問の支援は適切です。

E:×

ASDの子どもはこだわりが強いなどの特徴があるので、他の子どもと仲良くするように指導するより、トラブルが起きにくい環境を整えることが必要です。

選択肢1. A:○  B:○  C:○  D:○  E:○

誤りです。

選択肢2. A:○  B:○  C:○  D:×  E:×

誤りです。

選択肢3. A:×  B:×  C:×  D:○  E:○

誤りです。

選択肢4. A:×  B:×  C:×  D:○  E:×

正解です。

選択肢5. A:×  B:×  C:×  D:×  E:×

誤りです。

参考になった数2