保育士の過去問
令和4年(2022年)後期
保育の心理学 問8
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問題
保育士試験 令和4年(2022年)後期 保育の心理学 問8 (訂正依頼・報告はこちら)
次の【事例】を読んで、下線部(a)~(e)に関する用語を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
【事例】
・1歳半を過ぎたYちゃんは、(a)目にした物を自分の知っている言葉で表そうとして、例えば、「ワンワン」をイヌだけでなく、あらゆる四つ足の動物に使っている。また、物には名前があることを理解して、(b)「これは?」とさかんに指さしをして尋ねるようになり、保育士との言葉を使ったやりとりを通して、(c)Yちゃんの語彙は急激に増加していった。
・4歳のG君は、友達のH君のお父さんの職業が“カメラマン”であると聞いて、(d)「“○○マン”はヒーロー」という自分のもつ枠組みで捉えて「それって強い?」と尋ねた。そこで、保育士がカメラマンはヒーローではなく、職業であることを説明すると、G君は(e)保育士から聞いた情報に合うように、既存の枠組みを修正して、「ヒーローではなくても“○○マン”ということがある」という枠組みを再構成した。
【語群】
ア 置き換え イ 同化 ウ 語彙爆発(vocabulary spurt)
エ 一語文期 オ 調節 カ 語の過小般用/語彙縮小(over-restriction)
キ 同一視 ク 命名期 ケ 語の過大般用/語彙拡張(over-extension)
【事例】
・1歳半を過ぎたYちゃんは、(a)目にした物を自分の知っている言葉で表そうとして、例えば、「ワンワン」をイヌだけでなく、あらゆる四つ足の動物に使っている。また、物には名前があることを理解して、(b)「これは?」とさかんに指さしをして尋ねるようになり、保育士との言葉を使ったやりとりを通して、(c)Yちゃんの語彙は急激に増加していった。
・4歳のG君は、友達のH君のお父さんの職業が“カメラマン”であると聞いて、(d)「“○○マン”はヒーロー」という自分のもつ枠組みで捉えて「それって強い?」と尋ねた。そこで、保育士がカメラマンはヒーローではなく、職業であることを説明すると、G君は(e)保育士から聞いた情報に合うように、既存の枠組みを修正して、「ヒーローではなくても“○○マン”ということがある」という枠組みを再構成した。
【語群】
ア 置き換え イ 同化 ウ 語彙爆発(vocabulary spurt)
エ 一語文期 オ 調節 カ 語の過小般用/語彙縮小(over-restriction)
キ 同一視 ク 命名期 ケ 語の過大般用/語彙拡張(over-extension)
- a:ウ b:エ c:ケ d:イ e:ア
- a:ウ b:ク c:ケ d:イ e:オ
- a:カ b:エ c:ウ d:キ e:ア
- a:ケ b:エ c:ウ d:キ e:ア
- a:ケ b:ク c:ウ d:イ e:オ
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この過去問の解説 (2件)
01
a:ケ 語の過大般用/語彙拡張(over-extension)
語の過大般用/語彙拡張(over-extension)とは、
幼児期に一つの言葉を様々な概念に広く使うことをいいます。
よって、目にした物を自分の知っている言葉で表そうとして、
例えば、「ワンワン」をイヌだけでなく、
あらゆる四つ足の動物に使っている。という記述は
語の過大般用/語彙拡張(over-extension)が当てはまります。
b:ク 命名期
命名期とは、1~2歳頃に見られる
「これはなに?」と物の名前を知りたがる時期のことです。
よって「これは?」とさかんに指さしをして尋ねるという記述は
命名期が当てはまります。
c:ウ 語彙爆発(vocabulary spurt)
語彙爆発(vocabulary spurt)とは、
1歳半から2歳ごろに、新しい言葉が急速に増える時期のことです。
よって、Yちゃんの語彙は急激に増加していった。という記述は
語彙爆発が当てはまります。
d:イ 同化
認知の枠組みであるシェマを獲得し、
自分の持っているシェマを他のものに
当てはめようとする行為のことをいいます。
よって、「“○○マン”はヒーロー」という自分のもつ枠組みで
捉えて「それって強い?」と尋ねた。という記述は
同化が当てはまります。
e:オ 調節
調節とはすでに獲得しているシェマに、
新しく変化を調節し学習することをいいます。
保育士から聞いた情報に合うように、既存の枠組みを修正して、
「ヒーローではなくても“○○マン”ということがある」
という枠組みを再構成した。という記述は
調節が当てはまります。
上記説明より、誤りです。
上記説明より、誤りです。
上記説明より、誤りです。
上記説明より、誤りです。
正解です。
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02
a:ケ 語の過大般用/語彙拡張(over-extension)
(a)目にした物を自分の知っている言葉で表そうとして、例えば、「ワンワン」をイヌだけでなく、あらゆる四つ足の動物に使っている。という記述は、「語の過大般用/語彙拡張(over-extension)」を意味します。
大人の語の適応範囲よりも広い意味で語を使用することを言います。
言葉の意味を、普段使っているよりも広く捉えています。
よって、「 語の過大般用/語彙拡張(over-extension)」が当てはまります。
b:ク 命名期
「これは?」とさかんに指さしをして尋ねるという記述は命名期が当てはまります。
「これは何?」などと指差して名前を尋ねる時期は命名期と呼ばれます。
1~2歳頃に見られるようになります。
よって、「命名期」が当てはまります。
c:ウ 語彙爆発(vocabulary spurt)
Yちゃんの語彙は急激に増加していった。という記述は語彙爆発が当てはまります。
語彙爆発(vocabulary spurt)とは、個人差はありますが、1歳半から2歳ごろに、短い時間に早い速度で言葉を覚え、急速に語彙が増えることです。
よって、「語彙爆発」が当てはまります。
d:イ 同化
「“○○マン”はヒーロー」という自分のもつ枠組みで捉えて「それって強い?」と尋ねた。という記述は同化が当てはまります。
既存のシェマを使って、新たに外界認識をすることを同化と言います。
同化と調節を繰り返すことで環境に適応したシェマを再構築する過程を均等化と言います。
よって、「同化」が当てはまります。
e:オ 調節
保育士から聞いた情報に合うように、既存の枠組みを修正して、「ヒーローではなくても“○○マン”ということがある」という枠組みを再構成した。という記述は調節が当てはまります。
調節とは、既存のシェマでは外界の認識や問題解決ができない際に、既存のシェマを修正し、理解や行動を新たに再構築することです。
同化と調節を繰り返すことで環境に適応したシェマを再構築する過程を均等化と言います。
よって、「調節」が当てはまります。
正解です。
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