保育士の過去問
令和4年(2022年)後期
子どもの保健 問11
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問題
保育士試験 令和4年(2022年)後期 子どもの保健 問11 (訂正依頼・報告はこちら)
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
Z保育所に通うM君(2歳、男児)の保護者から、「昨夜から熱が出て耳が痛いというので、今朝受診したところ、おたふくかぜと診断された」と電話があった。M君は昨日元気に登園していた。
【設問】
次のうち、Z保育所の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 学校等欠席者・感染症情報システムを活用し感染症流行状況を確認する。
B 他児の流行性耳下腺炎の罹患状況、予防接種状況を確認する。
C 潜伏期間は10日前後であるため、その期間は他児たちの健康観察を入念に行う。
D 他児の保護者に注意喚起し、1歳以上からの任意予防接種を受けるよう促す。
E M君の保護者には、耳下腺の腫脹がわかった今日から少なくとも5日間は登園できないことを伝える。
【事例】
Z保育所に通うM君(2歳、男児)の保護者から、「昨夜から熱が出て耳が痛いというので、今朝受診したところ、おたふくかぜと診断された」と電話があった。M君は昨日元気に登園していた。
【設問】
次のうち、Z保育所の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 学校等欠席者・感染症情報システムを活用し感染症流行状況を確認する。
B 他児の流行性耳下腺炎の罹患状況、予防接種状況を確認する。
C 潜伏期間は10日前後であるため、その期間は他児たちの健康観察を入念に行う。
D 他児の保護者に注意喚起し、1歳以上からの任意予防接種を受けるよう促す。
E M君の保護者には、耳下腺の腫脹がわかった今日から少なくとも5日間は登園できないことを伝える。
- A:○ B:○ C:○ D:○ E:○
- A:○ B:○ C:○ D:× E:○
- A:○ B:○ C:× D:○ E:○
- A:○ B:× C:○ D:○ E:×
- A:× B:○ C:○ D:○ E:×
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題で覚えておくポイントは以下の通りです。
おたふくかぜと診断され昨日は登園していたことから
どのようなことが想定されるかということです。
実態把握と注意喚起をし潜伏期間と登園の目安を調べましょう。
では、問題を見ていきましょう。
おたふくかぜの潜伏期間は2週間~3週間です。
おたふくかぜの潜伏期間は2週間~3週間です。
予防接種は任意ですが1歳以上から受けられるので、
感染症についても知らせて予防接種を促します。
正解です。
感染状況の把握と感染の注意喚起をすることが必要です。
任意の予防接種であり、一歳以上から受けられるので
感染症について知らせ、予防接種を促します。
登園の目安は耳下腺の腫脹が現れてから5日を経過し、
全身の状態がよくなるまでとされています。
おたふくかぜは任意の予防接種であり、一歳以上から受けられるので
感染症について知らせ、予防接種を促します。
登園の目安は耳下腺の腫脹が現れてから5日を経過し、
全身の状態がよくなるまでとされています。
感染状況の把握と感染の注意喚起をすることが必要です。
登園の目安は耳下腺の腫脹が現れてから5日を経過し、
全身の状態がよくなるまでとされています。
潜伏期間や登園可能時期や予防接種の有無、
感染流行の状況を調べて流行する前に、
予防接種や感染症について知らせることが大切です。
主な感染症と潜伏期間や登園可能時期などを調べておきましょう。
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02
「保育園における感染症対策ガイドライン」(2018年改訂版) 厚生労働省 をご覧ください。
流行性耳下腺炎 (おたふくかぜ、ムンプス)とはどのような感染症か、みておきましょう。
・病原体:ムンプスウイルス
・潜伏期間:16~18 日
・症状・特徴:主な症状は、発熱と唾液腺(耳下腺 ・顎下腺・舌下腺)の腫 脹 ・疼 痛である。発熱は1~6日間続く。唾液腺の腫 脹は、まず片側が腫脹し、数日して反対側が腫脹することが多い。発症後1~3日にピークとなり、3~7日で消える。腫 脹部位に疼痛があり、唾液の分泌により痛みが増す。
発熱や耳下腺腫 脹・疼痛はないこともあり、明らかな症状のない不顕性感染例が 約 30%存在する。不顕性感染の割合は乳児で多く、年齢とともに低下する。
中枢神経系、膵臓、生殖腺(精巣や卵巣)等にも感染するため、無菌性髄膜炎、難 聴、脳炎・脳症、精巣炎・卵巣炎等の重い合併症をきたすことがある。
・感染経路:発症前から感染者の唾液中にウイルスが排出されており、主な感染経路は唾液を介した飛沫感染又は接触感染である。 不顕性感染でも唾液中にウイルスが排出されており、感染源となる。
・流行状況:数年おきに流行を繰り返している
・予防・治療方法:日本では、1歳以上の子どもに対する任意予防接種として生ワクチンの接種が可能である。
流行性耳下腺炎に特異的な治療法はなく、解熱鎮痛剤、患部の冷却等の対症療法が行われる。 通常は1~2週間で治癒する。
・留意すべきこと(感染拡大防止策など):
不顕性感染でも唾液中にウイルスが排出されており、感染源となるため、発症者の 隔離等のみにより感染拡大を防止することは困難である。
子どもの入園前には、ワクチンの接種歴を母子健康手帳等で確認する。子どもが1歳以上で未接種かつ未罹 り 患である場合には、接種可能なワクチンがあることを伝える。
保育所内で集団発生した場合には、保健所・嘱託医等と連携し感染拡大を防止するための対策を講じる。罹り患した子どもの登園のめやすは、「耳下腺、顎下腺、舌下腺の膨張が発現してから5日経過し、かつ全身状態が良好になっていること」である
A. 適切です。感染拡大防止のため感染症流行状況を確認します。
B. 適切です。M君は昨日元気に登園していたので、潜伏期間に他の児が感染している可能 性があります。
C. 不適切です。 潜伏期間は16~18日です。
D.適切です。日本では予防のため、1歳以上の子どもに対する任意予防接種として生ワクチンを接種可能です。
E. 適切です。登園の目安は耳下腺の膨張が発現してから5日経過し、かつ全身状態が良好になっていることです。
これより正解は、「A:○ B:○ C:× D:○ E:○」です。
Cが誤りです。
CとDが誤りです。
正解の選択肢です。
B・C・Eが誤りです。
A・C・Eが誤りです。
感染症の特徴・病原体・感染経路、予防接種は強制か任意か、いつから予防接種が打てるか、潜伏期間、登園の目安を確認しておきましょう。
また、感染症者が発現した時の対処法についても確認しておきましょう。
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