保育士の過去問
令和5年(2023年)前期
保育原理 問10
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問題
保育士試験 令和5年(2023年)前期 保育原理 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
次のうち、「保育所保育指針」に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 保育所の運営に関する事項は「保育所保育指針」に基づき、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和23年厚生省令第63号)で定めている。
B 「保育所保育指針」はいまだ告示化されておらず、保育所は必ずしもこれに沿って保育を行う義務はない。
C 「保育所保育指針」には、保育所は入所する子どもの最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に増進することに最もふさわしい生活の場でなければならないことが明記されている。
D 小規模保育や家庭的保育等の地域型保育事業においても、「保育所保育指針」の内容に準じて保育を行うこととされている。
A 保育所の運営に関する事項は「保育所保育指針」に基づき、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和23年厚生省令第63号)で定めている。
B 「保育所保育指針」はいまだ告示化されておらず、保育所は必ずしもこれに沿って保育を行う義務はない。
C 「保育所保育指針」には、保育所は入所する子どもの最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に増進することに最もふさわしい生活の場でなければならないことが明記されている。
D 小規模保育や家庭的保育等の地域型保育事業においても、「保育所保育指針」の内容に準じて保育を行うこととされている。
- A:○ B:○ C:× D:×
- A:○ B:× C:○ D:×
- A:× B:○ C:× D:○
- A:× B:× C:○ D:○
- A:× B:× C:× D:○
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この過去問の解説 (2件)
01
「保育所保育指針」に関する問題です。選択肢を一つ一つみていきましょう。
A. 「第1章 総則 この指針(保育所保育指針)は、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和23年厚生省令第63号。以下「設備運営基準」という。)第35条の規定に基づき、保育所における保育の内容に関する事項及びこれに関連する運営に関する事項を定めるものである。」 とあります。
保育所の運営に関する事項は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」に基づき、「保育所保育指針」で定められています。
これより、Aは不適切です。
B. 「保育所保育指針」は、厚生労働大臣告示として定められたものであり、 規範性を有する基準としての性格をもちます。
したがって、「保育所保育指針」は告示化されており、保育所は必ずこれに沿って保育を行う義務があります。
これよりBは不適切です。
C.「第1章 総則 1 保育所保育に関する基本原則 (1) 保育所の役割
ア 保育所は、児童福祉法(昭和22年法律第164号)第39条の規定に基づき、保育を必要とする子どもの保育を行い、その健全な心身の発達を図ることを目的とする児童福祉施設であり、入所する子どもの最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に増進することに最もふさわしい生活の場でなければならない。」 と明記されています。
よってCは適切です。
D. 家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準(平成 26 年厚生 労働省令第 61 号)及び認可外保育施設に対する指導監督の実施について (平成 13 年3月 29 日付け雇児発第 177 号厚生労働省雇用均等・児童家 庭局長通知)により、保育所にとどまらず、小規模保育や家庭的保育等の地域型保育事業及び認可外保育施設においても、保育所保育指針の内容に準じて保育を行うことが定められています。
よってDは適切です。
これより正解は、「A ✕ B ✕ C 〇 D 〇 」です。
A、B、C、Dのすべてが誤りです。
A、Dが誤りです。
B、Cが誤りです。
正解の選択肢です。
Cが誤りです。
「保育所保育指針」とは何か、基本的考え方はどのようなものかを「保育所保育指針解説」も参考にしながら理解を深めておきましょう。
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02
本問は、「保育所保育指針」の法的位置づけおよび内容を問うものです。
**************************
A:誤りです。
設問は、「保育所保育指針」と「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」が逆になっています。
保育所の運営に関する事項は「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第35条」に基づいて、「保育所保育指針」で定めてられています。第1章「総則」にもその旨が明記されています。
B:誤りです。
「保育所保育指針」は、もともとは厚生省「通知」であり、あくまで「参考とするもの」でした。しかし、3度目の改定により告示化*(2009年)されたことにより、「必ず守らなければならない基準を含むもの」となりました。同年から保育所保育指針に基づく保育所の指導監査も実施されています。
*「告示」は法的拘束力があり、違反した場合は法律で定められた罰則に基づいて罰せられることになります。
したがって保育所は、厚生労働大臣告示である「保育所保育指針」に必ず沿って保育を行う義務があります。
C:正しい内容です。
「保育所保育指針」の総則「1 保育所保育に関する基本原則 (1) 保育所の役割」に
「保育所は、(中略)保育を必要とする子どもの保育を行い、その健全な心身の発達を図ることを目的とする児童福祉施設であり、入所する子どもの最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に増進することに最もふさわしい生活の場でなければならない。」と明記されています。
D:正しい内容です。
「保育所保育指針」は、保育所だけでなく、認可外保育施設、地域型保育事業(小規模保育・家庭的保育・居宅訪問型保育・事業所内保育)においても遵守しなければなりません。
厚生労働省「保育所保育指針解説」の序章「1 保育所保育指針とは何か」(P.1)に、「家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準(中略)及び認可外保育施設に対する指導監督の実施について (中略)により、保育所にとどまらず、小規模保育や家庭的保育等の地域型保育事業及び認可外保育施設においても、保育所保育指針の内容に準じて保育を行うことが定められています」と明記されています。
誤りです。
誤りです。
誤りです。
正解です。
誤りです。
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