保育士の過去問
令和5年(2023年)前期
教育原理 問7

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問題

保育士試験 令和5年(2023年)前期 教育原理 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、「保育所保育指針」に示された「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

コ 豊かな感性と表現
心を動かす出来事などに触れ感性を働かせる中で、様々な( A )の特徴や表現の仕方などに気付き、感じたことや( B )を自分で表現したり、友達同士で表現する( C )を楽しんだりし、表現する喜びを味わい、意欲をもつようになる。
  • A:素材  B:考えたこと    C:過程
  • A:素材  B:教えられたこと  C:遊び
  • A:素材  B:考えたこと    C:活動
  • A:遊具  B:考えたこと    C:過程
  • A:遊具  B:教えられたこと  C:活動

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この過去問の解説 (2件)

01

「保育所保育指針」「総則」の「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」からの出題です。

コ 豊かな感性と表現

心を動かす出来事などに触れ感性を働かせる中で、様々な素材の特徴や表現の仕方などに気付き、感じたことや考えたことを自分で 表現したり、友達同士で表現する過程を楽しんだりし、表現する喜びを味わい、意欲をもつようになる。

よって、正解は「A: 素材 B:考えたこと C:過程」です。

*********************

上記以外の「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」も確認しておきましょう。

ア 健康な心と体

保育所の生活の中で、充実感をもって自分のやりたいことに向かって心と体を十分に働かせ、見通しをもって行動し、自ら健康安全な生活をつくり出すようになる。

イ 自立心

身近な環境に主体的に関わり様々な活動を楽しむ中で、しなければならないことを自覚し、自分の力で行うために考えたり、工夫したりしながら、諦めずにやり遂げることで達成感を味わい、自信をもって行動するようになる。

ウ 協同性

友達と関わる中で、互いの思い考えなどを共有し、共通の目的の実現に向けて、考えたり、工夫したり、協力したりし、充実感をもってやり遂げるようになる。

エ 道徳性・規範意識の芽生え

友達と様々な体験を重ねる中で、してよいことや悪いことが分かり、自分の行動を振り返ったり、友達の気持ちに共感したりし、相手の立場に立って行動するようになる。また、きまりを守る必要性が分かり、自分の気持ちを調整し、友達と折り合いを付けながら、きまりをつくったり、守ったりするようになる。

オ 社会生活との関わり

家族を大切にしようとする気持ちをもつとともに、地域の身近な人と触れ合う中で、人との様々な関わり方に気付き、相手の気持ちを考えて関わり、自分が役に立つ喜びを感じ、地域に親しみをもつようになる。また、保育所内外の様々な環境に関わる中で、遊び生活に必要な情報を取り入れ、情報に基づき判断したり、情報を伝え合ったり、活用したりするなど、情報を役立てながら活動するようになるとともに、公共の施設を大切に利用するなどして、社会とのつながりなどを意識するようになる。

カ 思考力の芽生え

身近な事象に積極的に関わる中で、物の性質仕組みなどを感じ取ったり、気付いたりし、考えたり、予想したり、工夫したりするなど、多様な関わりを楽しむようになる。また、友達の様々な考えに触れる中で、自分と異なる考えがあることに気付き、自ら判断したり、考え直したりするなど、新しい考え生み出す喜びを味わいながら、自分の考えをよりよいものにするようになる。

キ 自然との関わり・生命尊重

自然に触れて感動する体験を通して、自然の変化などを感じ取り、好奇心探究心をもって考え言葉などで表現しながら、身近な事象への関心が高まるとともに、自然への愛情畏敬の念をもつようになる。また、身近な動植物に心を動かされる中で、生命の不思議さ尊さに気付き、身近な動植物への接し方を考え、命あるものとしていたわり、大切にする気持ちをもって関わるようになる。

ク 数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚

遊び生活の中で、数量図形、標識や文字などに親しむ体験を重ねたり、標識文字役割に気付いたりし、自らの必要感に基づきこれらを活用し、興味や関心、感覚をもつようになる。

ケ 言葉による伝え合い

保育士等や友達と心を通わせる中で、絵本物語などに親しみながら、豊かな言葉表現を身に付け、経験したことや考えたことなどを言葉で伝えたり、相手の話を注意して聞いたりし、言葉による伝え合いを楽しむようになる。

選択肢1. A:素材  B:考えたこと    C:過程

正解です。

選択肢2. A:素材  B:教えられたこと  C:遊び

誤りです。

選択肢3. A:素材  B:考えたこと    C:活動

誤りです。

選択肢4. A:遊具  B:考えたこと    C:過程

誤りです。

選択肢5. A:遊具  B:教えられたこと  C:活動

誤りです。

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02

第1章 総則  4 幼児教育を行う施設として共有すべき事項  (2) 幼児期の終わりまでに育ってほしい姿

コ 豊かな感性と表現 の原文と解説をみてみましょう。

(原文)

心を動かす出来事などに触れ感性を働かせる中で、様々な素材の特徴や表現の仕方などに気付き、感じたことや考えたことを自分で表現したり、友達同士で表現する過程を楽しんだりし、表現する喜びを味わい、意欲をもつようになる。

(解説)

 幼児期の豊かな感性と表現は、領域「表現」などで示されているように、保育所の生活の様々な場面で美しいものや心を動かす出来事に触れてイメージを豊かにし、表現に関わる経験を積み重ねたり、楽しさを味わったりしながら、育まれていく。なお、豊かな感性と表現は、領域「表現」のみで育まれるのではなく、第2章に示すねらい及び内容に基づく 保育活動全体を通して育まれることに留意する必要がある。

 子どもは、生活の中で心を動かす出来事に触れ、みずみずしい感性を基に、思いを巡らせ、様々な表現を楽しむようになる。子どもの素朴な表現は、自分の気持ちがそのまま声や表情、身体の動きになって表れることがある。また、保育士等や他の子どもに受け止められることを通して、動きや音などで表現したり、演じて遊んだりしながら、自分なりに表現することの喜びを味わう。卒園を迎える年度の後半になると、このような体験を基に、身近にある様々な素材の特徴や表現の仕方などに気付き、感じたことや考えたことを必要なものを選んで自分で表現したり、 友達と工夫して創造的な活動を繰り返したり、友達同士で表現する過程を楽しんだりして、意欲をもつようになる。

 この頃の子どもは、共通の目的に向けて、友達と一緒にそれまでの経験を生かしながら考えを出し合い、工夫して表現することを一層楽しむようになる。

例えば、グループで劇をつくる場面では、役に応じて話し方や動き方を工夫する、必要な衣装や道具を身近な素材や用具などを使って作り上げる、効果音を考えるなど、表現すること自体を楽しむとともに、友達と一緒に工夫することで、新たな考えを生み出すなど、より多様に表現できるようになっていく過程を楽しむようになる。

 保育士等は、一人一人の子どもが様々に表現する楽しさを大切にするとともに、多様な素材や用具に触れながらイメージやアイデアが生まれるように、環境を整えていく。また、子ども同士で表現を工夫しながら進める姿や、それぞれの表現を友達と認め合い、取り入れたり新たな表現を考えたりすることを楽しむ姿を十分に認め、更なる意欲につなげていくことも大切である。

 こうした幼児期の経験は、小学校の学習において感性を働かせ、表現することを楽しむ姿につながる。これらは、音楽や造形、身体等による 表現の基礎となるだけでなく、自分の気持ちや考えを一番適切に表現する方法を選ぶなど、小学校以降の学習全般の素地になる。また、臆することなく自信をもって表現することは、教科等の学習だけではなく、小学校生活を意欲的に進める基盤ともなっていく。

よって、正解は「A 素材 B考えたこと C過程」です。

選択肢1. A:素材  B:考えたこと    C:過程

正解の選択肢です。

選択肢2. A:素材  B:教えられたこと  C:遊び

B、Cが誤りです。

正解は「B考えたこと C過程」です。

選択肢3. A:素材  B:考えたこと    C:活動

Cが誤りです。

正解は「C過程」です。

選択肢4. A:遊具  B:考えたこと    C:過程

Aが誤りです。

正解は「A 素材」です。

選択肢5. A:遊具  B:教えられたこと  C:活動

A、B、Cのすべてが誤りです。

正解は「A 素材 B考えたこと C過程」です。

まとめ

第1章 総則  4 幼児教育を行う施設として共有すべき事項  (2) 幼児期の終わりまでに育ってほしい姿 について、問題のコ以外のア~ケについても目を通し、内容理解に努めましょう。

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