保育士の過去問
令和5年（2023年）前期
社会的養護 問7

社会的養護に関わる相談援助の専門用語に関する問題です。

選択肢に出ている専門用語をみてみましょう。

Aソーシャル・アクション　

福祉ニーズの充足のために、社会環境の改善や制度等の創設・改善等を目指して、市民・組織・行政等に働きかける技法です。

よってAは適切です。

Bスーパービジョン

スーパービジョンとは、保育士の場合、専門的な助言や知識を必要とする時に、経験不足を補うために経験の豊富な内部の先輩の先生方などから助言を受けることです。主な機能は、教育的機能、支持的機能、管理的機能があります。

よってBは不適切です。

Cネットワーキング

複合的な問題を抱える利用者の生活上のニーズを充足させるため、適切な社会資源と利用者を結びつけ調整し、支援体制を構築していくことです。

よって、Cは適切です。

Dケースワーク

直接的、個別援助技術です。

社会環境との間でなんらかの調整を必要とする問題を抱えた人に直接に関わり、その問題を解決できるように援助する過程で用いられる技法です。

換言すれば、困難な課題、問題をもった対象者（クライエント）が主体的に生活できるように支援、援助していく個人や家族といった個別に対するソーシャルワーク（社会福祉援助技術）のことである。（ウィキペディアより）

よってDは不適切です。

これより、正解は「A、C」です。

A：適切です。

「ソーシャル・アクション」とは、社会福祉制度やサービスの新設･改善を目指して、議会や行政機関に対応を求める組織的な行動およびその方法を意味します。

B：不適切です。

「スーパービジョン」とは、福祉の現場において、より良いサービスの提供を目指し、経験の浅い職員が熟練の指導者（多くは経験豊富な先輩職員や上司）から指導・助言・支援を受けることを意味します。スーパービジョンには、知識や技能を高めるだけでなく、ストレスや仕事上の悩みを軽減させる狙いもあります。

C：適切です。

「ネットワーキング」とは、福祉分野での問題や課題に対して、個人や家族で抱え込むことがないよう、社会的資源（地域の支援機関や専門家など）と連携して支援を行う体制を構築することです。

D：不適切です。

「ケースワーク」とは、社会福祉士や精神保健福祉士などの専門職が、困っている人やその家族と一対一で関わり、その人のニーズや問題を把握し、解決の支援をすることです。社会福祉援助技術の一種であり、依頼者の話を聞き、適切な支援を選択し、手続きや連携を行います。

以上より、正解は「A、C」です。