保育士の過去問
令和5年(2023年)前期
子ども家庭福祉 問4

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問題

保育士試験 令和5年(2023年)前期 子ども家庭福祉 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、「児童の権利に関する条約」に関する記述として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A  締約国は、休息及び余暇についての児童の権利並びに児童がその年齢に適した遊び及びレクリエーションの活動を行い並びに文化的な生活及び芸術に自由に参加する権利を認めることが明記されている。
B  締約国は、自己の意見を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権利を確保することが明記されている。
C  締約国は、学校の規律が児童の人間の尊厳に適合する方法で及びこの条約に従って運用されることを確保するためのすべての適当な措置をとることが明記されている。
  • A:○  B:○  C:○
  • A:○  B:○  C:×
  • A:○  B:×  C:○
  • A:○  B:×  C:×
  • A:×  B:○  C:×

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この過去問の解説 (2件)

01

本問は、「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」の条文からの出題です。

まずは本条約の概要を確認しておきましょう。

児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)とは?

196の国と地域(2019年現在)で締約され、世界で最も広く受け入れられている人権条約。前文と54条からなる。 ※ 米国は1995年に署名したものの、未批准。

◎ 1989年の第44回国連総会において採択され、1990年に発効。日本は1994年に批准

18歳未満の人たちを子どもと定義

◎ 子どもの基本的人権を国際的に保障するために定められた条約。世界のすべての子どもたちに、自らが権利を持つ主体であることを約束。

「4つの原則」 ①生命、生存及び発達に対する権利 ②子どもの最善の利益 ③子どもの意見の尊重 ④差別の禁止

この4つの原則は、「こども基本法」(2023年4月施行)にも取り入れられています

「4つの権利」 ①生きる権利 ②育つ権利 ③守られる権利 ④「参加する権利」

それでは、問題を見ていきましょう。

選択肢1. A:○  B:○  C:○

正解の選択肢です。

A、B、C:すべて適切な内容です。

選択肢2. A:○  B:○  C:×

A、B、C:すべて適切な内容です。(〇)

C: 学校の規律を本条約と児童の人間の尊厳に適合させるという旨が、第28条2項に明記されています。

「締約国は、学校の規律が児童の人間の尊厳に適合する方法で及びこの条約に従って運用されることを確保するためのすべての適当な措置をとる。」

選択肢3. A:○  B:×  C:○

A、B、C:すべて適切な内容です。(〇)

B:第12条1項に以下のとおり明記されています。

「締約国は、自己の意見を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権利を確保する。(以下略)

選択肢4. A:○  B:×  C:×

A、B、C:すべて適切な内容です。(〇)

選択肢5. A:×  B:○  C:×

A、B、C:すべて適切な内容です。(〇)

A:第31条1項に以下のとおり明記されています。

締約国は、休息及び余暇についての児童の権利並びに児童がその年齢に適した遊び及びレクリエーションの活動を行い並びに文化的な生活及び芸術に自由に参加する権利を認める。」

まとめ

「こども基本法」(2023年4月施行)は、日本国憲法および「児童の権利に関する条約」の精神にのっとったもので、こども政策を総合的に推進することを目的とするものです。

同法は、こども施策の基本理念のほか、こども大綱の策定やこども等の意見の反映などについても定めています。

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02

「児童の権利に関する条約」に関する問題です。

児童の権利条約は、18歳未満を「児童」と定義し、国際人権規約において定められている権利を児童について敷衍し、児童の権利の尊重及び確保の観点から必要となる詳細かつ具体的な事項を規定したものです。1989年の第44回国連総会において採択され、1990年に発効しました。日本は1994年に批准しました。

本条約の発効を契機として,更に一層,児童生徒の基本的人権に十分配慮し,一人一人を大切にした教育が行われることが求められています。

選択肢を一つ一つみていきましょう。

A.「 第31条

1 締約国は、休息及び余暇についての児童の権利並びに児童がその年齢に適した遊び及びレクリエーションの活動を行い並びに文化的な生活及び芸術に自由に参加する権利を認める。」 とあります。

よって、Aは適切です。

B.第12条

1 締約国は、自己の意見を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権利を確保する。この場合において、児童の意見は、その児童の年齢及び成熟度に従って相応に考慮されるものとする。」 とあります。

よって、Bは適切です。

C.第28条

2 締約国は、学校の規律が児童の人間の尊厳に適合する方法で及びこの条約に従って運用されることを確保するためのすべての適当な措置をとる。」 とあります。

よって、Cは適切です。

これより、正解は「A 〇 B 〇 C 〇」です。

選択肢1. A:○  B:○  C:○

正解の選択肢です。

選択肢2. A:○  B:○  C:×

Cが誤りです。

選択肢3. A:○  B:×  C:○

Bが誤りです。

選択肢4. A:○  B:×  C:×

B、Cが誤りです。

選択肢5. A:×  B:○  C:×

A、Cが誤りです。

まとめ

「児童の権利に関する条約」の内容を確認しておきましょう。

児童の権利に関する条約は、18歳未満を「児童」と定義していることに注意しましょう。

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