保育士の過去問
令和5年(2023年)後期
子どもの食と栄養 問9

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問題

保育士試験 令和5年(2023年)後期 子どもの食と栄養 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、学童期の食生活に関する記述として、不適切なものを一つ選びなさい。
  • 「学校給食摂取基準の策定について(報告)」(令和2年 文部科学省)によると、学校給食のない日は、ある日と比べて、カルシウムの摂取不足が顕著であった。
  • 「楽しく食べる子どもに~食からはじまる健やかガイド~」(平成16年 厚生労働省)では、学童期に育てたい「食べる力」として、「自分の食生活を振り返り、評価し、改善できる」をあげている。
  • 「学校給食法」の「学校給食の目標」の一つに、「適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること」があげられている。
  • 「平成31年度(令和元年度)全国学力・学習状況調査」(文部科学省)によると、「朝食を毎日食べていますか」という質問に対し、「あまりしていない」、及び「全くしていない」と回答した小学校6年生の割合は約3割であった。
  • 「食に関する指導の手引 第二次改訂版」(平成31年 文部科学省)では、「給食指導とは、給食の準備、会食、片付けなどの一連の指導を、実際の活動を通して、毎日繰り返し行う教育活動である」と述べられている。

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この過去問の解説 (2件)

01

学童期の食生活に関する問題です。

選択肢1. 「学校給食摂取基準の策定について(報告)」(令和2年 文部科学省)によると、学校給食のない日は、ある日と比べて、カルシウムの摂取不足が顕著であった。

適切です。

学校給食がある日とない日では、食塩以外の栄養素はすべて学校給食がない日のほうが必要摂取量の不適合率が高くなっています。

その中でも特に鉄とカルシウムは不適合率が高くなっています。

選択肢2. 「楽しく食べる子どもに~食からはじまる健やかガイド~」(平成16年 厚生労働省)では、学童期に育てたい「食べる力」として、「自分の食生活を振り返り、評価し、改善できる」をあげている。

適切です。

学童期に育てたい「食べる力」は

 

・1日3回の食事や間食のリズムがもてる

・食事のバランスや適量がわかる

・家族や仲間と一緒に食事づくりや準備を楽しむ

・自然と食べ物との関わり、地域と食べ物との関わりに関心をもつ

・自分の食生活を振り返り、評価し、改善できる

 

が挙げられています。

選択肢3. 「学校給食法」の「学校給食の目標」の一つに、「適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること」があげられている。

適切です。

学校給食法の目標は

 

・適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること。

 

・日常生活における食事について正しい理解を深め、健全な食生活を営むことができる判断力を培い、及び望ましい食習慣を養うこと。

 

・学校生活を豊かにし、明るい社交性及び協同の精神を養うこと。

 

・食生活が自然の恩恵の上に成り立つものであることについての理解を深め、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと。

 

・食生活が食にかかわる人々の様々な活動に支えられていることについての理解を深め、勤労を重んずる態度を養うこと。

 

・我が国や各地域の優れた伝統的な食文化についての理解を深めること。

 

・食料の生産、流通及び消費について、正しい理解に導くこと。

 

以上7項目が挙げられています。

選択肢4. 「平成31年度(令和元年度)全国学力・学習状況調査」(文部科学省)によると、「朝食を毎日食べていますか」という質問に対し、「あまりしていない」、及び「全くしていない」と回答した小学校6年生の割合は約3割であった。

不適切です。

「朝食を毎日食べていますか」という質問に対し、「あまりしていない」、及び「全くしていない」と回答した小学校6年生の割合は約4%です。

選択肢5. 「食に関する指導の手引 第二次改訂版」(平成31年 文部科学省)では、「給食指導とは、給食の準備、会食、片付けなどの一連の指導を、実際の活動を通して、毎日繰り返し行う教育活動である」と述べられている。

適切です。

「食に関する指導の手引 第二次改訂版」(平成31年 文部科学省)では、「給食指導とは、給食の準備、会食、片付けなどの一連の指導を、実際の活動を通して、毎日繰り返し行う教育活動である」と述べられています。

 

給食指導によって

「給食の時間における共同作業を通して、責任感や連帯感を養うとともに、学校給食に携わる人々への感謝の気持ちなど豊かな心を育み、好ましい人間関係を育てる時間となる」

 

「給食の時間は学級担任等と児童生徒が共に食事をする時間であり、献立を通した具体的な指導場面も多いことから、献立を作成する栄養教諭と適切に連携を取って指導することは効果的であり、望ましい食事のとり方の習慣化を図ることができる」

とされています。

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02

学童期の食生活に関する正しい知識を問うものです。

選択肢1. 「学校給食摂取基準の策定について(報告)」(令和2年 文部科学省)によると、学校給食のない日は、ある日と比べて、カルシウムの摂取不足が顕著であった。

「学校給食摂取基準の策定について(報告)」によると、学校給食のない日はカルシウムと鉄分の摂取不足が顕著であることが報告されています。

選択肢2. 「楽しく食べる子どもに~食からはじまる健やかガイド~」(平成16年 厚生労働省)では、学童期に育てたい「食べる力」として、「自分の食生活を振り返り、評価し、改善できる」をあげている。

「楽しく食べる子どもに~食からはじまる健やかガイド~」では、思春期の育ちまでに5つの目標とする子どもの姿を挙げています。

・食事のリズムがもてる
・食事を味わって食べる
・一緒に食べたい人がいる
・食事作りや準備に関わる
・食生活や健康に主体的に関わる 

 

『食生活や健康に主体的に関わる』の内容の一つに『自分の食生活を振り返り、評価し、改善できる』の姿が挙げられます。

選択肢3. 「学校給食法」の「学校給食の目標」の一つに、「適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること」があげられている。

「学校給食法」「学校給食の目標」の一つに、「適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること」が含まれています。

「学校給食法」は平成21年に大きな改正がありました。

選択肢4. 「平成31年度(令和元年度)全国学力・学習状況調査」(文部科学省)によると、「朝食を毎日食べていますか」という質問に対し、「あまりしていない」、及び「全くしていない」と回答した小学校6年生の割合は約3割であった。

不適切です。

「平成31年度(令和元年度)全国学力・学習状況調査」によると、「朝食を毎日食べていますか」という質問に対し、「あまりしていない」、及び「全くしていない」と回答した小学校6年生の割合は約4.6%です。

選択肢5. 「食に関する指導の手引 第二次改訂版」(平成31年 文部科学省)では、「給食指導とは、給食の準備、会食、片付けなどの一連の指導を、実際の活動を通して、毎日繰り返し行う教育活動である」と述べられている。

「食に関する指導の手引 第二次改訂版」では、「給食指導とは、給食の準備、会食、片付けなどの一連の指導を、実際の活動を通して、毎日繰り返し行う教育活動である」と述べられています。

まとめ

戦後の栄養不足問題からスタートした給食。今では『食育』という言葉も生まれ、教育現場から切り離せないほど生活に密着しています。学童期に得る正しい食文化、マナー、栄養の知識が我が国の健康寿命を支えているといっても過言ではありません。

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