保育士 過去問
令和6年(2024年)前期
問97 (保育の心理学 問17)

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問題

保育士試験 令和6年(2024年)前期 問97(保育の心理学 問17) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文は、人と環境に関する記述である。これに該当する理論として、最も適切なものを一つ選びなさい。

情報が環境の中に存在し、人がその情報を環境の中から得て行動していると考える。この理論を踏まえると、保育環境は、子どもが関わるものというだけにとどまらず、環境が子どもに働きかけているといえる。つまり、子どもが環境を捉える時には、行動を促進したり、制御したりするような環境の特徴を、子どもが読み取っているといえる。
  • 生態学的システム論
  • 発生的認識論
  • 正統的周辺参加論
  • 社会的学習理論
  • アフォーダンス理論

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この過去問の解説 (2件)

01

アフォーダンス理論は、保育や教育現場だけでなく、デザインやスポーツ科学など幅広い分野で使われる重要な理論です。

 

子どもが環境にどう反応するかを考えるうえで、特に「環境が子どもに対して何を促しているか」という視点を持つことが大切です。

選択肢1. 生態学的システム論

人の発達は個人と環境の相互作用によって形成されるという理論です。

 

ブロンフェンブレンナーが提唱したもので、子どもを取り巻く環境を「マイクロシステム」「メゾシステム」などの層で捉える考え方です。

今回の問題は環境の中にある情報が直接子どもに影響を与えるという内容であり、生態学的システム論は直接的に当てはまりません。

選択肢2. 発生的認識論

ピアジェが提唱した理論で、子どもが自らの経験を通して認識を発達させるという考えです。

環境からの情報を受け取るという視点よりも、子ども自身の発達過程に焦点を当てます。

環境が積極的に働きかけるという点がずれているため、この問題には適していません。

選択肢3. 正統的周辺参加論

ラーヴとウェンガーが提唱した理論で、人が学習する際にコミュニティの一員として参加しながら知識を深めるという考えです。

 

例としては、子どもが大人の行動を観察しながら学ぶという状況が該当します。

この理論は「環境が働きかける」というよりも、「社会的関わりの中で学ぶ」ことに重点があります。

選択肢4. 社会的学習理論

バンデューラが提唱した理論で、人は他者の行動を観察し、模倣することで学ぶという考えです。

 

問題文では「環境が直接子どもに影響を与える」という内容であるため、「他者の行動を観察する」という部分が主軸の社会的学習理論とは異なります。

選択肢5. アフォーダンス理論

適切です。

ギブソンが提唱した理論で、環境が人に対してどのような行動を促すかを示す考えです。

例えば、「椅子は座ることを促す」「ボールは投げたり転がしたりすることを促す」というように、環境自体が人に働きかけるという特徴があります。

問題文の「環境が子どもに働きかける」「子どもが環境の特徴を読み取る」という内容は、アフォーダンス理論の考え方に一致します。

まとめ

ピアジェやヴィゴツキーの理論は「子どもの内面的な発達」に焦点を当てますが、アフォーダンス理論は環境が直接子どもの行動に影響を与える点が特徴です。

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02

それぞれの理論についての内容を理解しておきましょう。


 

選択肢1. 生態学的システム論

不適切です。

自分を取り巻く、保育所での生活や親、友だちなどの環境との相互作用によって学習するという理論です。


 

選択肢2. 発生的認識論

不適切です。

ピアジェによって提唱された発達理論です。

感覚運動期、前操作期、具体的操作期、形式的操作期の4段階に分けられます。


 

選択肢3. 正統的周辺参加論

不適切です。

この理論では、チームの一員となって参加し、知識や技術を得ることで上達していくようにするという学習方法です。


 

選択肢4. 社会的学習理論

不適切です。

この理論では、他者をモデリング(見本となる人の真似)をしながら学習していく方法です。


 

選択肢5. アフォーダンス理論

適切です。

問題文の通り、「情報が環境の中に存在し、人がその情報を環境の中から得て行動していると考える」という理論です。

保育現場においての環境構成の重要性がよくわかります。


 

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