保育士 過去問
令和7年(2025年)前期
問99 (保育の心理学 問19)

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問題

保育士試験 令和7年(2025年)前期 問99(保育の心理学 問19) (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、発達のアセスメントに関する記述として、適切なものを2つ選びなさい。
  • 遠城寺式・乳幼児分析的発達検査法は、「運動」「認知」「言語」の3つに分けて発達状況を分析的に評価する方法である。
  • ビネー式知能検査は一般知能を測定するという方向で作成され、ウェクスラー式知能検査では知能がいくつかの領域から構成されるという考えのもとに作成されている。
  • 発達検査には、子どもの様子について養育者が質問紙やインタビューに回答する間接法と、検査者が子どもに課題を実施する直接法によるものがある。
  • 知能検査には、質問紙法、作業検査法、投影法によるものがある。
  • 1つの知能検査または発達検査を1回実施すれば、子どもの発達水準を正確に捉えることができる。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題では、発達検査の方法と特徴が問われています。

発達のアセスメントの方法には様々なものがあります。試験に出てくるのは代表的なものですので、覚えておくのがよいでしょう。

 

選択肢1. 遠城寺式・乳幼児分析的発達検査法は、「運動」「認知」「言語」の3つに分けて発達状況を分析的に評価する方法である。

遠城寺式・乳幼児分析的発達検査法は、「運動」「社会性」「言語」の3つに分けて評価します。
よってこの選択肢は×です。

 

遠城寺式・乳幼児分析的発達検査法は、3つの領域で月齢に合わせた問い(たとえば、およそ4歳4~8か月で、スキップができるかどうか、ひとりで着衣ができるか、左右が分かるかどうか等)があり、表を線で結んでいくことで発達を検査します。

検査のしやすさが特徴です。

選択肢2. ビネー式知能検査は一般知能を測定するという方向で作成され、ウェクスラー式知能検査では知能がいくつかの領域から構成されるという考えのもとに作成されている。

ビネー式知能検査では、年齢に合わせた問題が出題されます。

ウェクスラー式知能検査では、いくつかの領域から問題が出題されます。

 

この選択肢は〇です。

選択肢3. 発達検査には、子どもの様子について養育者が質問紙やインタビューに回答する間接法と、検査者が子どもに課題を実施する直接法によるものがある。

この選択肢は〇です。

 

特性などの理由から、検査を受けるのが難しい子どももなかにはいます。

また、養育者に質問をすることで、より厳密な検査を行うことができます。

選択肢4. 知能検査には、質問紙法、作業検査法、投影法によるものがある。

心理検査には、質問紙法、作業検査法、投影法があります。

よってこの選択肢は×です。

 

心理検査のなかに、知能検査や発達検査があります。

 

質問紙法は、質問に答えていくことで、知能を測定します。

WAIS(ウェクスラー成人知能検査)が有名です。

 

作業検査法は、パズルを解いたりしてもらうなど、クライエントになんらかの作業をしてもらいます。

作業の過程や結果から、クライエントの性格を測定する方法です。

 

投影法では、深層心理をみることができます。

インクのにじみが何に見えるか質問するロールシャッハ、木を描いてもらうバウムテストなどがあります。

選択肢5. 1つの知能検査または発達検査を1回実施すれば、子どもの発達水準を正確に捉えることができる。

子どもは成長していきますから、1回の検査で発達水準を正確に捉えることは難しいです。

また、1つの検査の方法では捉えられない特徴もありますから、複数の検査をあわせて結果を出すこともあります。

 

この選択肢は×です。

まとめ

子どもの発達や特性に関する検査は、発達障害などの文脈でより注目されるようになってきました。

心理検査を行うのはもっぱら医師や心理職ですが、検査結果の見方は把握しておきましょう。

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