1級管工事施工管理技士 過去問
令和元年度(2019年)
問4 (問題A 問4)

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問題

1級 管工事施工管理技術検定試験 令和元年度(2019年) 問4(問題A 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

流体に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 密閉容器内に静止している流体の一部に加えた圧力は、流体のすべての部分にそのまま伝わる。
  • 管路に流れる液体の密度が小さいほど、管路閉止時の水撃圧は高くなる。
  • ニュートン流体とは、粘性による摩擦応力が速度勾配に比例する流体をいう。
  • レイノルズ数は、流体に作用する慣性力と粘性力の比で表される無次元数で、流体の平均流速に比例する。

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この過去問の解説 (3件)

01

流体に関する問題です。

選択肢1. 密閉容器内に静止している流体の一部に加えた圧力は、流体のすべての部分にそのまま伝わる。

適当です。

密閉容器内に静止している流体の一部に加えた圧力は、流体のすべての部分にそのまま伝わる、

これは「パスカルの原理」によるものです。

選択肢2. 管路に流れる液体の密度が小さいほど、管路閉止時の水撃圧は高くなる。

適当ではありません。

管路閉止時の水撃圧は、管路に流れる液体の密度が「大きい」ほど高くなります。

スポンジのボールより、鉄球の方が当たったとき痛いですよね。

選択肢3. ニュートン流体とは、粘性による摩擦応力が速度勾配に比例する流体をいう。

適当です。

ニュートン流体」に関して、粘性による「摩擦応力」が「速度勾配」に「比例する」流体をいいます。

用語と作用の組み合わせの問題も頻出ですのでおさえておきましょう。

選択肢4. レイノルズ数は、流体に作用する慣性力と粘性力の比で表される無次元数で、流体の平均流速に比例する。

適当です。

レイノルズ数」に関して流体に作用する「慣性力」と「粘性力」の比で表される無次元数で、「流体の平均流速」に「比例」します。

用語と作用の組み合わせの問題も頻出ですのでおさえておきましょう。

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02

1.設問の通りです。

2.誤りです。
 ジューコフスキーの式より
 Pmax = ρav
  Pmax:弁停止時の最大水撃圧(Pa)
  ρ:水の密度(kg/m3)
  a:圧力波の伝搬速度(m/s)
  v:流速(m/s)
 そのため、密度、伝搬速度、流速が大きくなれば、水撃圧力も高くなります。

3.設問の通りです。

4.設問の通りです。

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03

流体に関する問題です。

選択肢1. 密閉容器内に静止している流体の一部に加えた圧力は、流体のすべての部分にそのまま伝わる。

問題文の内容通りです

 

問題文は、パスカルの原理のことです。

水圧機はこの原理を利用したものです。

選択肢2. 管路に流れる液体の密度が小さいほど、管路閉止時の水撃圧は高くなる。

管路に流れる液体の密度が大きいほど、管路閉止時の水撃圧は高くなる

 

長さLの管路で流体を流していて、管路末端にある弁を急速に閉止したときに、管路に生じる圧力上昇 P [Pa]は、次のジューコフスキーの公式で表されます。

圧力上昇は、ウォーターハンマーの水撃力と言えます。

P=ρ0×a×V0

ρ0:流体密度、a:圧力波の伝播速度、V0:流体の当初速度

 

この式から、密度が大きくなると、水撃圧は高くなります。

選択肢3. ニュートン流体とは、粘性による摩擦応力が速度勾配に比例する流体をいう。

問題文の内容通りです

 

運動している流体内部で接近した2つの部位が相互に力を及ぼすのを、粘性or内部摩擦と言い、粘性流体では、隣り合う境界面(面積A)に対し、流体に引きずられる力(F)が作用すると考えます。

境界面の摩擦応力τは、τ=F/Aで表されます。

 

ニュートン流体は、水や油などの流体に対し、次式が成立する流体です。

τ=μ×(dv/dy)  [N/m2]

τ:境界面の摩擦応力、μ:粘性係数(粘度) [Pa/s]、

(dv/dy):境界面と垂直方向の速度勾配 [1/s]

選択肢4. レイノルズ数は、流体に作用する慣性力と粘性力の比で表される無次元数で、流体の平均流速に比例する。

問題文の内容通りです

 

レイノルズ数を求める式を、次式に示します。

Re=(v×d)/ν  [無次元]

Re:レイノルズ数、v:流速 [m/s]、d:管径 [m]、ν:動粘性係数 [m2/s]

 

慣性力=v2/d 、粘性力=(νv/d2) となるため、Re=慣性力/粘性力 となります。

 

レイノルズ数は層流から乱流に遷移するときに臨界レイノルズ数と言います。

Re<2000 で層流

Re>4000 で乱流

層流から乱流に変わるときの一応の目安です。

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