1級管工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)
問題A 問7
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問題
1級 管工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年) 学科試験 問題A 問7 (訂正依頼・報告はこちら)
下図に示す、熱機関のカルノーサイクルに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- カルノーサイクルは、等温膨張、断熱膨張、等温圧縮、断熱圧縮の四つの可逆過程から構成される。
- カルノーサイクルは、高温熱源と低温熱源の温度差が大きいほど効率が高くなる。
- 等温膨張では、外部から熱量を受け取り、等温圧縮では、熱量を外部に放出する。
- 断熱膨張では、気体の温度が上昇し、断熱圧縮では気体の温度が低下する。
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この過去問の解説 (2件)
01
熱機関のカルノーサイクルに関する問題です。
適当です。
カルノーサイクルとは、等温過程と断熱過程という2種類の準静的過程で構成された可逆な熱力学サイクルのことをさします。
それぞれのサイクル部分の名称と意味はおさえておきましょう。
1→2「等温膨張」
「等温膨張」とは温度は一定の状態のままで体積を増やすことをいいます。
温度が一定のままで体積を大きくするため、外部から熱をもらうことになります。
2→3「断熱膨張」
外部との熱交換をおこなわない状態で体積を大きくする「断熱膨張」となります。
グラフをみてとれるように圧力と温度が下がります。
3→4「等温圧縮」
温度は一定の状態で体積を小さくする「等温圧縮」となり、グラフをみてとれるように圧力が上がります。
4→1「断熱圧縮」
外部との熱交換をおこなわない状態で体積小さくする「断熱圧縮」となり、グラフをみてとれるように圧力と温度が上がります。
適当です。
カルノーサイクルは、高温熱源と低温熱源の温度差が大きいほど効率が高くなります。
適当です。
等温膨張では、外部から熱量を受け取り、等温圧縮では、熱量を外部に放出します。
別記を参照にしてください。
適当ではありません。
断熱膨張では、気体の温度が一定で、断熱圧縮では気体の温度が上昇します。
別記を参照してください。
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02
カルノーサイクルとは
フランスの物理学者S=カルノーの考えた、熱機関の熱効率が最大になる理想サイクルです。蒸気などが、高温と低温との間を等温膨張・断熱膨張・等温圧縮・断熱圧縮の4行程で循環するというものです。
①等温膨張
等温膨張は熱の出入りが可能な膨張のことです。膨張すると内部の気体の温度は下がりますが、熱が流入するため温度が一定に保たれます。
②断熱膨張
完全に断熱されている状態で、気体が膨張して外部に仕事をします。気体が膨張すると温度は低下します。
③等温圧縮
等温圧縮は熱の出入りが可能な圧縮です。圧縮すると内部の気体の温度は上がりますが、熱を吐き出すため温度が一定となります。
④断熱圧縮
完全に断熱されている状態で、気体が圧縮されます。気体が圧縮されると温度は上昇します。
以上のように、「等温変化」 と 「断熱変化」 を繰り返すサイクルとなります。
熱効率は、「加えた熱量(Qin)に対して、どのくらいの仕事(W)を行えたか」となるため、
η = W/Qin
= (Qin - Qout)/Qin
= 1- Qout/Qin
= 1- T2/T1 T1 :高熱源温度、T2 :低熱源温度
とあらわされます。
上式から、高温熱源と低温熱源の温度差が大きいほど効率が高くなることが分かります。
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