1級建築施工管理技士の過去問
平成30年(2018年)
午前 問17

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問題

1級 建築施工管理技術検定試験 平成30年(2018年) 午前 問17 (訂正依頼・報告はこちら)

避雷設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 高さが20mを超える建築物には、原則として、有効に避雷設備を設けなければならない。
  • 危険物を貯蔵する倉庫には、危険物の貯蔵量や建物の高さにかかわらず、避雷設備を設けなければならない。
  • 受雷部は、保護しようとする建築物の種類、重要度等に対応した4段階の保護レベルに応じて配置する。
  • 鉄筋コンクリート造の鉄筋は、構造体利用の引下げ導線の構成部材として利用することができる。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は2です。

1:設問通りです。
ここでいう「高さ」については、施行令第2条第1項第六号イの規定により、階段室、昇降機塔、装飾等、物見塔などの屋上部分を含むことにも注意が必要です。
また、建築基準法第88条第1項の規定により、「建築基準法第33条(避雷設備)は準用される」ので、煙突、広告塔、高架水槽、擁壁、昇降機等で高さが20 m超える工作物は、避雷設備の設置が必要となります。

2:誤りです。
指定数量の10倍以上の危険物を取扱う製造所、屋内貯蔵所及び屋外タンク貯蔵所には、消防法で定める避雷設備を設ける必要があります。ただし、周囲の状況によって安全上支障がない場合においては、この限りではないと規定されています。(危険物の規制に関する政令第10条第1項第十四号)
なお、消防法に定める避雷設備とは、JIS A 4201(建築物等の雷保護)に適合するものです。

3:設問通りです。
落雷時の想定被害を例示した建築物の分類と推奨保護レベルが規定されています。

4:設問通りです。
補足として、下記2点を紹介します。
(JIS A4201:1992「建築物等の避雷設備(避雷針)」より)
①受雷部は、鉄骨又は被保護物を覆う金属板をもって代えてもよい。ただし、金属板の厚さは、鉄板又は銅板では1.0mm以上、アルミニウム板では2.0mm以上なければならない。この場合、金属板相互をよく接続する。
なお、鉄骨造の被保護物の屋根又は小屋組に金属以外の材料を使用したものを除く。
②避雷導線は、鉄骨又は被保護物を覆う金属板をもって代えてもよい。この場合、鉄骨又は被保護物を覆う金属板は、断面積30mm2以上の銅線で2か所以上の接地極に接続する。

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02

以下、選択肢ごとに解説します。

選択肢1. 高さが20mを超える建築物には、原則として、有効に避雷設備を設けなければならない。

正しい。

設問の通りです。

選択肢2. 危険物を貯蔵する倉庫には、危険物の貯蔵量や建物の高さにかかわらず、避雷設備を設けなければならない。

誤り。

指定数量の10倍以上の危険物を取扱う製造所、屋内貯蔵所及び屋外タンク貯蔵所には、消防法で定める避雷設備を設ける必要があります。ただし、周囲の状況によって安全上支障がない場合においては、この限りではありません。

選択肢3. 受雷部は、保護しようとする建築物の種類、重要度等に対応した4段階の保護レベルに応じて配置する。

正しい。

設問の通りです。

選択肢4. 鉄筋コンクリート造の鉄筋は、構造体利用の引下げ導線の構成部材として利用することができる。

正しい。

設問の通りです。

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