1級建築施工管理技士の過去問
平成30年(2018年)
午前 問29

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問題

1級 建築施工管理技術検定試験 平成30年(2018年) 午前 問29 (訂正依頼・報告はこちら)

コンクリートの養生に関する記述として、最も不適当なものはどれか。ただし、計画供用期間を指定する場合の級は標準とする。
  • 連続的に散水を行って水分を供給する方法による湿潤養生は、コンクリートの凝結が終了した後に行う。
  • 普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートの打込み後5日間は、乾燥、振動等によって凝結及び硬化が妨げられないように養生する。
  • 湿潤養生の期間は、早強ポルトランドセメントを用いたコンクリートの場合は、普通ポルトランドセメントを用いた場合より短くすることができる。
  • 普通ポルトランドセメントを用いた厚さ18cm以上のコンクリート部材においては、コンクリートの圧縮強度が5N/mm2以上に達したことを確認すれば、以降の湿潤養生を打ち切ることができる。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は4です。

1:設問通りです。
コンクリートは、使用する材料のセメントに水を加えて練り混ぜると、水和反応を起こし徐々に流動性が失われていきます。流動性が失われるということは硬くなるということですが、この時点ではまだ強度は発現されていません。この状態を凝結と呼び、終結するまでにはセメントの種類、気温、施工条件にもよりますが、およそ1日程度必要になります。

2:設問通りです。

3:設問通りです。
早強ポルトランドセメントには、下記特徴があります。
(太平洋セメント株式会社「早強ポルトランドセメント」カタログより引用)
①初期強度が大きい
材齢7日で普通ポルトランドセメントの材齢28日強度に匹敵する高強度を発現します。
②長期強度が大きい
早強ポルトランドセメントは初期強度発現性に優れるとともに長期材齢においても強度発現性に優れ、普通ポルトランドセメントを上回る高強度を発現します。
③養生期間が短縮できる
普通ポルトランドセメントと比べ、セメントの硬化が早く、初期の強度発現性が大きいことから養生期間が短縮できます。
④低温時でも強度発現性が大きい
早強ポルトランドセメントは低温条件においても、良好な強度発現性を示します。また、水和熱による発熱も大きいことから所要の養生温度や初期強度の確保が難しい冬期や寒冷地での工事に最適です。
⑤蒸気養生特性が優れている
早強ポルトランドセメントは短時間の蒸気養生で高強度が得られます。

4:誤りです。
計画供用期間の級が短期及び標準の場合、早強・普通及び中庸熱ポルトランドセメントを用いた厚さ18㎝以上の部材は、10N/mm²以上の圧縮強度を確認すれば、以降の湿潤養生を打ち切ることができます。(JASS5)

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02

以下、選択肢ごとに解説します。

選択肢1. 連続的に散水を行って水分を供給する方法による湿潤養生は、コンクリートの凝結が終了した後に行う。

正しい。

設問の通りです。

選択肢2. 普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートの打込み後5日間は、乾燥、振動等によって凝結及び硬化が妨げられないように養生する。

正しい。

設問の通りです。

選択肢3. 湿潤養生の期間は、早強ポルトランドセメントを用いたコンクリートの場合は、普通ポルトランドセメントを用いた場合より短くすることができる。

正しい。

設問の通りです。

選択肢4. 普通ポルトランドセメントを用いた厚さ18cm以上のコンクリート部材においては、コンクリートの圧縮強度が5N/mm2以上に達したことを確認すれば、以降の湿潤養生を打ち切ることができる。

誤り。

普通ポルトランドセメントを用いた厚さ18cm以上のコンクリート部材においては、コンクリートの圧縮強度が10N/mm2以上に達したことを確認すれば、以降の湿潤養生を打ち切ることができます。

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