1級建築施工管理技士の過去問
令和2年(2020年)
午前 問4
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問題
1級 建築施工管理技術検定試験 令和2年(2020年) 午前 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
木質構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 枠組壁工法は、木材を使用した枠組に構造用合板その他これに類するものを打ち付けることにより、壁及び床を設ける工法で、枠組壁は水平力と鉛直力を同時に負担することはできない。
- 2階建の建築物における隅柱は、接合部を通し柱と同等以上の耐力を有するように補強した場合、通し柱としなくてもよい。
- 燃えしろ設計は、木質材料の断面から所定の燃えしろ寸法を除いた断面に長期荷重により生じる応力度が、短期の許容応力度を超えないことを検証するものである。
- 構造耐力上主要な部分である柱を基礎に緊結した場合、当該柱の下部に土台を設けなくてもよい。
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この過去問の解説 (3件)
01
答え(誤り)は 1 です。
枠組み壁工法は「ツーバイフォー工法」とも呼ばれる工法です。
木材で組まれた枠組みに構造用合板など用いて耐力壁と剛床を設けます。壁と床が一体となって構成されているので、耐力壁は水平力と鉛直力を同時に負担することができます。
したがって設問1は誤りです。
2.正しいです。
建築基準法(施行令43条5項)に定められています。
3.正しいです。
4.正しいです。
建築基準法(施行令42条)に定められています。
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02
木質構造に関する記述の正確性を評価するために、各選択肢を詳しく見ていきます。
枠組壁工法は、木材を使用した枠組に構造用合板その他これに類するものを打ち付けることにより、壁及び床を設ける工法で、枠組壁は水平力と鉛直力を同時に負担することはできない。
この記述は不適切です。実際には、枠組壁工法における壁は、構造用合板を枠組みに打ち付けることで、水平力(地震や風など)と鉛直力(自重や屋根からの荷重など)を同時に負担するよう設計されています。この誤解は、枠組壁の機能理解に重大な誤りを与えます。
2階建の建築物における隅柱は、接合部を通し柱と同等以上の耐力を有するように補強した場合、通し柱としなくてもよい。 この記述は正しいです。隅柱が適切に補強されることで、連続した通し柱と同様の機能を果たすことができます。
燃えしろ設計は、木質材料の断面から所定の燃えしろ寸法を除いた断面に長期荷重により生じる応力度が、短期の許容応力度を超えないことを検証するものである。 この記述も正しいです。燃えしろ設計では、火災時に予想される材料の燃焼を考慮し、安全に構造を維持できるよう設計されます。
構造耐力上主要な部分である柱を基礎に緊結した場合、当該柱の下部に土台を設けなくてもよい。 この記述は一般的には誤りです。柱を基礀に直接緊結する構造は可能ですが、一般的な木造建築では柱の下部に土台を設けることが多いです。ただし、特定の工法や設計においては土台を省略する場合もあり得ますが、これは設計や工法に依存するため、一概には言えません。
最も不適当な記述は「 枠組壁工法は、木材を使用した枠組に構造用合板その他これに類するものを打ち付けることにより、壁及び床を設ける工法で、枠組壁は水平力と鉛直力を同時に負担することはできない」となります。枠組壁は水平力と鉛直力の両方を支える設計がされています。
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03
木質構造に関する出題です。
枠組壁工法は、枠材に2インチ×4インチの木材を基本として使用していることから、ツーバイフォー工法と呼ばれます。枠組壁は水平力と鉛直力を同時に負担します。
階数が2以上の建築物における隅柱は、原則、通し柱としなければなりません。しかし、接合部を通し柱と同等以上の耐力を有するように補強した場合、通し柱としなくてもよくなります。(建築基準法施行令43条5項)
設問の通り、燃えしろ設計は、木質材料の断面から所定の燃えしろ寸法を除いた断面に長期荷重により生じる応力度が、短期の許容応力度を超えないことを検証するものです。
構造耐力上主要な部分である柱で最下階の部分に使用するものの下部には、原則、土台を設けなければなりません。ただし、当該柱を基礎に緊結した場合はこのかぎりではありません。(基準法施行令42条1項)
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