1級建築施工管理技士の過去問
令和2年(2020年)
午前 問5
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問題
1級 建築施工管理技術検定試験 令和2年(2020年) 午前 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 床スラブは、地震力に対し同一階の水平変位を等しく保つ役割を有する。
- 柱のじん性を確保するため、短期軸方向力を柱のコンクリート全断面積で除した値は、コンクリートの設計基準強度の1/2以下とする。
- 壁板のせん断補強筋比は、直交する各方向に関して、それぞれ0.25%以上とする。
- 梁に貫通孔を設けた場合、構造耐力の低下は、曲げ耐力よりせん断耐力のほうが著しい。
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この過去問の解説 (3件)
01
答え(誤り)は 2 です。
柱のじん性を確保するため、短期軸方向力を柱のコンクリート全断面で除した値はコンクリート設計強度の1/3以下とします。
したがって設問2の「コンクリート設計強度の1/2以下」は誤りです。
1.正しいです。
3.正しいです。
4.正しいです。
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02
鉄筋コンクリート構造に関する出題です。
地震力は、床の位置に集中して作用するものとし、床スラブ等の水平構面から、柱や耐力壁等の垂直構面に伝わるものと考えます。一般に床スラブは変形が小さいことから、地震力に対し同一階の水平変位を等しく保つ役割を有します。
誤りです。
柱のじん性を確保するため、短期軸方向力を柱のコンクリート全断面積で除した値は、コンクリートの設計基準強度の1/3以下とします。
設問の通りです。
梁に貫通孔を設けた場合、構造耐力が低下します。特に、せん断終局強度の低下が著しくなります。
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03
鉄筋コンクリート構造に関する記述を評価するために、各選択肢の正確性を検討します。
床スラブは、地震力に対し同一階の水平変位を等しく保つ役割を有する。 この記述は正しいです。床スラブはリジッドダイヤフラムの役割を果たし、建物の水平力、特に地震力に対して階全体の変位を均一にすることで構造体全体の安定性を高めます。
柱のじん性を確保するため、短期軸方向力を柱のコンクリート全断面積で除した値は、コンクリートの設計基準強度の1/2以下とする。 この記述は誤りです。柱のじん性(ひずみ能力)についての表現が不正確で、標準的な設計基準では、コンクリートの設計基準強度の1/2以下に設定することは一般的ではありません。じん性を確保するためには、設計された応力レベルよりも高い耐力(しばしば応力の制限など)が必要ですが、この具体的な値の表記は誤っています。
壁板のせん断補強筋比は、直交する各方向に関して、それぞれ0.25%以上とする。 この記述は、一般的な設計基準に基づいて正確です。壁のせん断耐力を確保するため、補強筋の比率を設定することは一般的な設計要求です。
梁に貫通孔を設けた場合、構造耐力の低下は、曲げ耐力よりせん断耐力のほうが著しい。 この記述も正しいです。梁に孔を開けることで、特にその近傍のせん断力が大きく影響を受け、せん断耐力の低下が顕著になります。曲げに比べてせん断による影響が大きいのは、孔が梁のせん断力伝達能力を直接的に低下させるためです。
最も不適切な記述は「 柱のじん性を確保するため、短期軸方向力を柱のコンクリート全断面積で除した値は、コンクリートの設計基準強度の1/2以下とする」であり、この表記は正確な設計基準や耐力要求を反映していません。
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