1級建築施工管理技士の過去問
令和2年(2020年)
午前 問7
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問題
1級 建築施工管理技術検定試験 令和2年(2020年) 午前 問7 (訂正依頼・報告はこちら)
地盤及び基礎構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 直接基礎における地盤の許容応力度は、基礎荷重面の面積が同一ならば、その形状が異なっても同じ値となる。
- 直接基礎下における粘性土地盤の圧密沈下は、地中の応力の増加により長時間かかって土中の水が絞り出され、間隙が減少するために生じる。
- 圧密による許容沈下量は、独立基礎のほうがべた基礎に比べて小さい。
- 基礎梁の剛性を大きくすることにより、基礎の沈下量を平均化できる。
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この過去問の解説 (3件)
01
答え(誤り)は 1 です。
地盤の許容応力度は、土質試験、載荷試験などにより地盤が破壊する極限鉛直支持力を求め、それに安全率を乗じて求めます。極限鉛直支持応力度には、基礎の形状係数が関係しています。つまり、基礎底面の面積が同じであっても、形状が異なれば地盤の許容応力度は異なります。したがって設問1は誤りです。
2.正しいです。
3.正しいです。
圧密沈下に対する抵抗力は、独立基礎<布基礎<べた基礎の順で有利です。
4.正しいです。
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02
地盤及び基礎構造に関する記述の正確性を評価するため、各選択肢を検討します。
直接基礎における地盤の許容応力度は、基礎荷重面の面積が同一ならば、その形状が異なっても同じ値となる。 この記述は誤りです。地盤の許容応力度は、基礎の形状によっても影響を受けます。基礎の形状が異なると、荷重の分布や応力の伝達方法が変わるため、同一面積であっても許容応力度は異なる場合があります。
直接基礎下における粘性土地盤の圧密沈下は、地中の応力の増加により長時間かかって土中の水が絞り出され、間隙が減少するために生じる。 この記述は正しいです。粘性土は水を含むことが多く、新たな荷重が加わることで土粒子間の水が徐々に押し出され、土の体積が減少することで沈下が発生します。
圧密による許容沈下量は、独立基礎のほうがべた基礎に比べて小さい。 この記述も正しいです。独立基礎は点で支持するため、局所的な沈下が大きくなりやすいです。べた基礎はより広い範囲で荷重を分散するため、相対的に許容沈下量が大きくなります。
基礎梁の剛性を大きくすることにより、基礎の沈下量を平均化できる。 この記述も正しいです。基礎梁の剛性が高いと、異なる点での荷重がより効果的に分散され、全体的な沈下が均一化されることがあります。
最も不適切な記述は「 直接基礎における地盤の許容応力度は、基礎荷重面の面積が同一ならば、その形状が異なっても同じ値となる」となります。基礎の形状は荷重の伝達と応力の分布に影響を与えるため、許容応力度が同じとは限らないためです。
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03
一般構造の基礎に関する出題です。
誤りです。
地盤の許容応力度は基礎の形状によって異なるため、面積が同じであっても、基礎の形状が異なれば許容応力度は異なります。
設問の通りです。
沈下については、粘性土地盤では圧密沈下、砂質土地盤では、即時沈下の検討が必要です。
RC造建築物の圧密沈下の標準値は、独立基礎の場合5cm、べた基礎の場合10cmとなります。
設問の通りです。
基礎梁の剛性を大きくすることにより、フーチングの沈下を平均化することができます。
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