1級建築施工管理技士の過去問
令和4年(2022年)
午前 ロ 問17
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問題
1級 建築施工管理技術検定試験 令和4年(2022年) 午前 ロ 問17 (訂正依頼・報告はこちら)
避雷設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 受雷部は、保護しようとする建築物の種類、重要度等に対応した4段階の保護レベルに応じて配置する。
- 避雷設備は、建築物の高さが20mを超える部分を雷撃から保護するように設けなければならない。
- 危険物を貯蔵する倉庫は、危険物の貯蔵量や建築物の高さにかかわらず、避雷設備を設けなければならない。
- 鉄骨造の鉄骨躯体は、構造体利用の引下げ導線の構成部材として利用することができる。
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この過去問の解説 (2件)
01
避雷設備(避雷針)に関する出題は過去はあまりありませんでしたが、ここ数年は隔年で出題されています。
昇降設備(エレベーター)も隔年で出題されており、避雷設備と昇降設備が交互に出題される傾向にあります。
【〇】
建築物の保護レベルは4段階。建物や保管品が貴重、危険度が大きかったり甚大な被害を引き起こす可能性があるなど、保護すべきレベルが大きいほど数字が小さくなります。
保護レベル1~2:製油所、原子力プラント、通信基地など
保護レベル3~4:キャンプ場、運動場、超高層建物など
【〇】
高さが20mを超える建物(広告塔やアンテナなどの後付けの付属物も含む)には避雷設備が必要。例外規定あり。保護角は60度
【✖】
危険物貯蔵庫の避雷設備は貯蔵量によって決定されます。指定数量の10倍を超えて危険物を貯蔵する倉庫では建物高さにかかわらず避雷設備が必要。例外規定あり。保護角は45度。
建物高さが20mを超える場合は危険物などに関係なく避雷設備が必要です。
【〇】
引下げ導線:避雷設備の一部を構成し、受雷部から接地極までの垂直方向の導体のことです。鉄骨のほかに鉄筋も構造体利用の引下げ導線として使用できます。
出題される内容が限定されるので上記の内容に加えて、保護角ついても覚えておきましょう。
保護角:一般=60度、危険物貯蔵庫=45度
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02
雷保護設備は電気設備施工会社が行うことが多いですが、建築一般知識として覚えておきましょう。
設問の通りです。受雷部はⅠ~Ⅳの保護レベルに応じて受雷部を配置します。回転球体法における球体半径、保護角法における高さ、メッシュ法による幅がそれぞれ定められています。
設問の通りです。建築基準法で定められており、建築物の高さが20mを超える部分を雷撃から保護するように設けなければなりません。
設問は誤りです。消防法により指定数量の10倍以上の危険物を貯蔵する倉庫は建物の高さにかかわらず、避雷設備を設けなければなりません。
設問の通りです。建築物等から独立しない雷保護設備については、鉄骨躯体は構造体利用の引下げ導線の構成部材として利用することが可能です。尚、屋根構造材の金属製部分は受雷部構成部材として利用することができます。
雷保護設備について、保護レベルは雷の影響から建物を保護する確率によって保護レベルが異なります。一般的な建築物は保護レベルⅣ、危険物貯蔵庫などは保護レベルⅡが最低限の保護レベルとして定められています。
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