1級建築施工管理技士の過去問
令和4年(2022年)
午前 ロ 問18

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

1級 建築施工管理技術検定試験 令和4年(2022年) 午前 ロ 問18 (訂正依頼・報告はこちら)

空気調和設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 空気調和機は、一般にエアフィルタ、空気冷却器、空気加熱器、加湿器、送風機等で構成される装置である。
  • 冷却塔は、温度上昇した冷却水を、空気と直接接触させて気化熱により冷却する装置である。
  • 二重ダクト方式は、2系統のダクトで送られた温風と冷風を、混合ユニットにより熱負荷に応じて混合量を調整して吹き出す方式である。
  • 単一ダクト方式におけるCAV方式は、負荷変動に対して風量を変える方式である。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

設備からの必須5問のうち、空調と給排水から交互に1問が出題されています。どちらも身近にある設備のため馴染みやすい分野です。確実に点を取れるようにしておきましょう。

選択肢1. 空気調和機は、一般にエアフィルタ、空気冷却器、空気加熱器、加湿器、送風機等で構成される装置である。

【〇】

エアコンについて知っていれば解ける問題です。空調機の役割は、温度・湿度・清浄(汚れ)・風量の調整ですから、これらに関連しない機器があえば間違いです。

選択肢2. 冷却塔は、温度上昇した冷却水を、空気と直接接触させて気化熱により冷却する装置である。

【〇】

冷却塔(クーリングタワー)は循環している冷却水の一部を外気に触れさせて蒸発させる時の気化熱(潜熱)を利用して冷却水の温度を下げる装置です。冷たい水(冷水)を作る装置ではありません。理論上、冷却水の1%を蒸発させると、残り99%の冷却水の温度を6℃ほど下げることが可能です。

選択肢3. 二重ダクト方式は、2系統のダクトで送られた温風と冷風を、混合ユニットにより熱負荷に応じて混合量を調整して吹き出す方式である。

【〇】

二重ダクト方式は、空調機から温風と冷風をそれぞれ別のダクトで送り、ゾーン手前で混合して噴き出す仕組みです。混合比率はサーモスタットにより調整されます。

ダクトが2本になるため、パイプシャフトが大きくなるデメリットがあります。

選択肢4. 単一ダクト方式におけるCAV方式は、負荷変動に対して風量を変える方式である。

【✖】

単一ダクト方式にはCAV方式とVAV方式があります。

CAV(風量一定)constant air volume

VAV(風量可変)variable air volume(調整できるのは風量だけです)

まとめ

空調分野は出題範囲が狭く、その中でもCAVとVAV方式、二重ダクト方式の仕組み、ファンコイルユニットの2管式と4管式の違いについて頻繁に出題されています。

参考になった数29

02

空気調和設備に関するものですが、建築一般知識として最低限答えられるように準備しましょう。

選択肢1. 空気調和機は、一般にエアフィルタ、空気冷却器、空気加熱器、加湿器、送風機等で構成される装置である。

設問の通りです。空気調和機(AHU:エアー ハンドリング ユニット)は一般的にエアフィルタ、空気冷却器、空気加熱器、加湿器、送風機等で構成されています。

選択肢2. 冷却塔は、温度上昇した冷却水を、空気と直接接触させて気化熱により冷却する装置である。

設問の通りです。冷却塔は冷却水を蒸発潜熱を利用して冷却する装置です。一般的に屋上に設置されます。空気と直接接触させる方式の冷却とは開放型冷却塔といいます。

選択肢3. 二重ダクト方式は、2系統のダクトで送られた温風と冷風を、混合ユニットにより熱負荷に応じて混合量を調整して吹き出す方式である。

設問の通りです。熱負荷に応じて混合量を調整するため、温度制御の精度を高くすることが可能です。一方で温風と冷風の2系統をそれぞれ搬送する必要があるため、省エネではありません。

選択肢4. 単一ダクト方式におけるCAV方式は、負荷変動に対して風量を変える方式である。

設問は誤りです。設問はVAV方式の記載です。CAV方式は一定の風量を維持する方式です。

まとめ

アルファベットで記載があるとわかりにくいですが、例えばVAVはバリアブル エア ボリューム、CAVはコンスタント エア ボリューム であると覚えておくと理解をしやすいと思います。

参考になった数2