1級建築施工管理技士の過去問
令和4年(2022年)
午前 ハ 問23

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問題

1級 建築施工管理技術検定試験 令和4年(2022年) 午前 ハ 問23 (訂正依頼・報告はこちら)

山留め工事の管理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 傾斜計を用いて山留め壁の変形を計測する場合には、山留め壁下端の変位量に注意する。
  • 山留め壁周辺の地盤の沈下を計測するための基準点は、工事の影響を受けない付近の構造物に設置する。
  • 山留め壁は、変形の管理基準値を定め、その計測値が管理基準値に近づいた場合の具体的な措置をあらかじめ計画する。
  • 盤圧計は、切梁と火打材との交点付近を避け、切梁の中央部に設置する。

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この過去問の解説 (3件)

01

小難しい単語が出てくるので敬遠しがちですが、イメージできれば、得点稼ぎの問題です。

選択肢1. 傾斜計を用いて山留め壁の変形を計測する場合には、山留め壁下端の変位量に注意する。

「傾斜計」:傾斜の度合いをはかるもの。水平器とほぼ同じ。

山留め壁が土圧で押されて影響しやすいのは下です!

選択肢2. 山留め壁周辺の地盤の沈下を計測するための基準点は、工事の影響を受けない付近の構造物に設置する。

工事の影響を受けるところを基準にしたら意味がないですね。

選択肢3. 山留め壁は、変形の管理基準値を定め、その計測値が管理基準値に近づいた場合の具体的な措置をあらかじめ計画する。

変形がすすんでから、「どうする!?」となっても後の祭りです。

あらゆる事態を予測する、それが工事管理です。

選択肢4. 盤圧計は、切梁と火打材との交点付近を避け、切梁の中央部に設置する。

これは見たことなければイメージできないです。

中央部分につけると、そこにいたるまでに力が色々吸収されてしまって適正な数値が示されないです。

まとめ

とりあえず、図や写真を見て覚えて下さい!

これはイメージが大切です。

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02

基礎問題です。イメージしながら問題文を解きましょう。

選択肢1. 傾斜計を用いて山留め壁の変形を計測する場合には、山留め壁下端の変位量に注意する。

土留め壁の変位量は「上部<下部」となりやすいです。理由は、上層部の土量分が下部にかかるからです。

ヒービングとの関係性が大きい問題ですので合わせて覚えましょう。

選択肢2. 山留め壁周辺の地盤の沈下を計測するための基準点は、工事の影響を受けない付近の構造物に設置する。

工事の影響を受けるところを基準にした場合、施工時に基準値も動いてしまい基準として成り立たなくなります。

「管理値」と「許容値」という言葉があり「管理値」の方が厳しい条件となります。厳しい管理の元で施工後の値を許容させます。

選択肢3. 山留め壁は、変形の管理基準値を定め、その計測値が管理基準値に近づいた場合の具体的な措置をあらかじめ計画する。

施工計画を定めるうえで管理基準値を定めなければいけません。

施工計画書の品質管理区分に該当します。

選択肢4. 盤圧計は、切梁と火打材との交点付近を避け、切梁の中央部に設置する。

×(正答肢)

切梁の中央部分は変形しやすいため、盤圧計は切梁と火打材との交点付近に設置する方がよいです。

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03

山留め工事の工事管理方法についての問題です。普段の施工管理の経験がなくてもイメージをすることができれば答えを導き出すことが可能です。

選択肢1. 傾斜計を用いて山留め壁の変形を計測する場合には、山留め壁下端の変位量に注意する。

設問の通りです。山留め壁の変形が大きい下端の変位量に注意をします。

選択肢2. 山留め壁周辺の地盤の沈下を計測するための基準点は、工事の影響を受けない付近の構造物に設置する。

設問の通りです。基準点は工事の影響を受けない箇所に設置します。

選択肢3. 山留め壁は、変形の管理基準値を定め、その計測値が管理基準値に近づいた場合の具体的な措置をあらかじめ計画する。

設問の通りです。変形の管理基準点を定め、変形量が基準値に近づいた場合の具体的な措置をあらかじめ計画しておきます。

選択肢4. 盤圧計は、切梁と火打材との交点付近を避け、切梁の中央部に設置する。

設問は誤りです。盤圧計は切梁と火打材との交点付近に設置します。

まとめ

盤圧計では切梁にかかる軸力を計測します。

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