1級建築施工管理技士 過去問
令和5年(2023年)
問8 (午前 イ 問8)
問題文
図に示す柱ABの図心Gに鉛直荷重Pと水平荷重Qが作用したとき、底部における引張縁応力度の値の大きさとして、正しいものはどれか。
ただし、柱の自重は考慮しないものとする。
ただし、柱の自重は考慮しないものとする。

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問題
1級 建築施工管理技術検定試験 令和5年(2023年) 問8(午前 イ 問8) (訂正依頼・報告はこちら)
図に示す柱ABの図心Gに鉛直荷重Pと水平荷重Qが作用したとき、底部における引張縁応力度の値の大きさとして、正しいものはどれか。
ただし、柱の自重は考慮しないものとする。
ただし、柱の自重は考慮しないものとする。

- 3N/mm2
- 7N/mm2
- 10N/mm2
- 13N/mm2
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この過去問の解説 (3件)
01
鉛直荷重Pと水平荷重Qのそれぞれの応力状態を検討し、重ね合わせて求めます。
まず、Pについて求めます。底面積をAとすると、
δ=P/Aより A=300×200 δ=3N/mm2 ①
次にQについて、曲げモーメントM=Q×2000mm
断面係数Z=bh2/6より、Z=3000000
δ=M/Z=10N/mm2 ②
①②より、7N/mm2
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02
この問題は、柱ABに鉛直荷重Pと水平荷重Qが作用したとき、柱の底部における引張縁応力度を求めるものです。柱の自重は考慮しないものとします。底部の引張縁応力度は、鉛直荷重Pによる軸方向応力度と水平荷重Qによる曲げ応力度の合計で決まります。
まず、鉛直荷重Pによる軸方向応力度を計算します。柱の断面積は 300 mm × 200 mm です。P = 180 kN の応力は底面積に分散されます。計算すると、3 N/mm² になります。しかし、この値は鉛直荷重Pの応力のみであり、水平荷重Qによる応力度が考慮されていません。そのため、この選択肢は正しくありません。
次に、水平荷重Qによる曲げモーメントを計算します。水平荷重Q = 15 kN が柱の高さ 2000 mm に作用するので、曲げモーメントは大きくなります。このモーメントを柱の断面の曲げ抵抗で割ると、10 N/mm² の曲げ応力が得られます。引張縁における合計応力度は、鉛直荷重による3 N/mm²と曲げ応力度の10 N/mm²の合計で7 N/mm²になります。したがって、この選択肢が正解です。
10 N/mm²は、水平荷重Qによる曲げ応力度だけを示しています。これは正しい計算結果ですが、軸方向応力度を含めていないため、合計の応力度としては正しくありません。
13 N/mm²は、計算結果として得られる値ではありません。軸方向応力度3 N/mm²と曲げ応力度10 N/mm²の合計は7 N/mm²なので、この選択肢は誤りです。
正解は7 N/mm²です。この問題は、鉛直荷重Pと水平荷重Qによる応力を計算し、それらの合計を求めるものです。これにより、引張縁応力度を正確に計算することが求められます。
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03
構造力学の分野は、苦手な方が多く、出題数も多くはありません。ですが、慣れさえすれば、得点源にすることができる分野でもあります。余裕があれば、勉強すべきでしょう。では、問題を見てみましょう。
この選択肢は誤りです。3N/mm2は、鉛直荷重Pの応力のことを指しており、底部における引張縁応度とは関係がありません。ちなみに、鉛直荷重Pの応力に関しては、δ=P/Aで求めます。P/A=180,000÷(200x300)=3
こちらが正しい選択肢になります。曲げ応力の値(δ=M/Z)に、鉛直荷重の応力の値(δ=P/A)を引くことで求めることができます。まず、曲げ応力の値を求めてみましょう。曲げモーメントMを求めてみると、M=Q×2000mmとなります。その次に、断面係数Zを求めてみると、Z=b(h^2)/6となります。次に、曲げ応力δを求めてみると、δ=M/Zで、10N/mm2となります。最後に、先ほど求めたδ=P/A=3N/mm2を引くと、7M/mm2となります。
この選択肢は、曲げ応力(δ=M/Z=10N/mm2)のことです。よって、誤りの選択肢です。
こちらの選択肢は、曲げ応力δ(10N/mm2)+鉛直荷重Pの応力(3N/mm2)の値となります。よって、誤りの選択肢です。
この問題に限らず、構造力学の分野は、ひっかけ問題が多いと言えます。引張応力度の値を曲げ応力の値とすり替えたりするなど、様々な形で受験生を揺さぶってきますので、気を付けるようにしましょう。
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