2級建築施工管理技士の過去問
令和5年(2023年)前期
1 問1

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問題

2級 建築施工管理技術検定試験 令和5年(2023年)前期 1 問1 (訂正依頼・報告はこちら)

湿度及び結露に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 単位乾燥空気中の水蒸気の質量を相対湿度という。
  • 飽和水蒸気量は乾球温度によって異なる。
  • 冬季暖房時において、外壁の断熱性が低い場合、室内に表面結露が生じやすい。
  • 冬季暖房時において、熱橋部は温度が低下しやすいため、室内に表面結露が生じやすい。

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この過去問の解説 (2件)

01

結露とは空気中の水蒸気が露点をこえ水滴にかわる現象のことを指します。関連する用語や結露の原理をしっかり覚えましょう。

選択肢1. 単位乾燥空気中の水蒸気の質量を相対湿度という。

「相対湿度」とはその部屋の空気中に水蒸気がどのくらい含まれているかを示す値です。相対湿度は空気中含まれる割合を示すものなので%で表されます。空気中の水蒸気の質量を表すものは「絶対湿度」なのでこの設問は誤りです。

選択肢2. 飽和水蒸気量は乾球温度によって異なる。

乾球温度とは湿度の影響を受けない温度のことで、乾球温度によって飽和水蒸気量は異なります。

選択肢3. 冬季暖房時において、外壁の断熱性が低い場合、室内に表面結露が生じやすい。

冬季は暖気を逃さないように部屋を閉め切り湿度が溜まりやすいです。さらに外気との温度差が大きくなるため、断熱性能が低いと表面結露が起きやすいです。

選択肢4. 冬季暖房時において、熱橋部は温度が低下しやすいため、室内に表面結露が生じやすい。

熱橋とは建物の中で熱の逃げやすい部分のことを指しています。熱橋部は熱伝導率が高くなってしまうため、室内の表面温度が低下し表面結露が起きやすいです。

まとめ

結露の問題は高確率で出題されるので相対湿度、絶対湿度の違いや結露の原理をしっかり覚えましょう。

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02

この問題のポイントは、「なぜ結露が発生するのか」を理解しておくことにあります。

施工管理の上でも関わります。

選択肢1. 単位乾燥空気中の水蒸気の質量を相対湿度という。

単位乾燥空気中の水蒸気の質量は「絶対湿度」です。

一定の乾いている空気中にある湿気の量」といったイメージです。

選択肢2. 飽和水蒸気量は乾球温度によって異なる。

問題文のとおりです。温度によりその中に含まれる水蒸気量は異なります。

選択肢3. 冬季暖房時において、外壁の断熱性が低い場合、室内に表面結露が生じやすい。

問題文のとおりです。

冬季において断熱性能の低い壁に外気が触れると、室内の暖気(水蒸気が多い状態)により表面結露が発生します。

結露防止の手段として、

①壁の断熱性能向上

②室内の水蒸気量を減らす(換気)

などが有効とされています。

選択肢4. 冬季暖房時において、熱橋部は温度が低下しやすいため、室内に表面結露が生じやすい。

問題文のとおりです。熱橋(ヒートブリッジ)とは、特に金物や金属製の配管、鉄骨の柱など熱を伝えやすい部分を指します。

冬季における外の空気は熱橋部の温度を低下させ、表面結露の原因となります。

まとめ

結露は室内外の温度差・湿度差により発生します。施工管理項目としては、

①壁の断熱材が適切に施工されているか

②熱橋部の断熱処理はなされているか

などが重要になりますので覚えておきましょう。

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