大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問42 (日本史B(第2問) 問2)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問42(日本史B(第2問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

高校生のリツさんは、日本古代の法は、中国の法にならって編纂(へんさん)されたことを教わった。そこで、先生の助言を受けて、日本古代の法整備の歴史と、中国の法典をもたらした遣隋使・遣唐使の派遣について、年表にまとめて整理してみた。この年表を読んで、後の問いに答えよ。(史料は、一部省略したり、書き改めたりしたところもある。)

リツさんは、遣隋使・遣唐使らが、隋・唐の法典をもたらしたことによって、日本古代の法が整備されたことを理解した。このことに関連して、8世紀の遣唐使(年表のX)・9世紀の遣唐使(年表のY)と、彼らが日本にもたらした文化について述べた次の文a~dとの組合せとして正しいものを、後のうちから一つ選べ。

a 唐で仏教を学んだ僧によって、真言宗が広まった。
b 遣唐使とともに来日した唐僧によって、正式な戒律が伝えられた。
c 阿弥陀如来が迎えに来る情景を描いた来迎図が盛んに作られた。
d 密教の世界を構図化し、図像として描いた両界曼荼羅が作られた。
問題文の画像
  • X ― a  Y ― c
  • X ― a  Y ― d
  • X ― b  Y ― c
  • X ― b  Y ― d

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、8世紀・9世紀の遣唐使(X・Y)と、それぞれの時期に日本にもたらされた仏教文化についての理解を問うものです。

年表と文化の流れを照らし合わせて判断します。

 

 

 

選択肢の内容を確認します。

a 唐で仏教を学んだ僧によって、真言宗が広まった。
→9世紀の遣唐使(X)に随行した空海は唐で密教を学び、帰国後に真言宗を開いた人物です。

 

b 遣唐使とともに来日した唐僧によって、正式な戒律が伝えられた。

鑑真(がんじん)が遣唐使に伴って来日し、奈良の東大寺に戒壇(かいだん)を設けて、日本に正式な戒律を伝えました。

これは8世紀中ごろです。

 

c 阿弥陀如来が迎えに来る情景を描いた来迎図が盛んに作られた。

→これは10世紀末〜11世紀以降、浄土教が盛んになった時期の特徴で、遣唐使の時代より後です。

 

d 密教の世界を構図化し、図像として描いた両界曼荼羅が作られた。

→9世紀の遣唐使(Y)で入唐した空海は、胎蔵界曼荼羅・金剛界曼荼羅を日本に伝え、密教美術の象徴である両界曼荼羅を広めました。

 

 

年表と結びつけて整理します。

X(8世紀)

空海が渡唐するのは804年(9世紀)なので、aとdは該当しません。

b(鑑真)は754年来日なので、Xと近い時期です。

 

Y(9世紀)

空海が帰国して密教を伝えた時期なので、d(両界曼荼羅)と対応します。

選択肢1. X ― a  Y ― c

誤りです。

選択肢2. X ― a  Y ― d

誤りです。

選択肢3. X ― b  Y ― c

誤りです。

選択肢4. X ― b  Y ― d

正しいです。

参考になった数0