大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問4 (世界史B(第1問) 問4)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問4(世界史B(第1問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

世界史を学ぶ上で、風刺画は多くの示唆を与えてくれる。風刺画を取り上げた次の文章Bを読み、後の問いに答えよ。

B あるクラスで、風刺画を基に、世界史の授業が行われている。
先生:これは、フランスの雑誌『クリ=ド=パリ』の1898年1月23日号に掲載された風刺画です。当時のカフェのテラス席の様子が描かれているのですが、何か読み取れることはありますか。
近藤:みんな新聞を広げています。
先生:そうですね。この頃既にフランスには、100万部近い発行部数を誇る日刊紙が存在していました。これほど新聞が普及していた要因としては、( エ )が挙げられます。
前田:カフェで新聞を広げる光景が、当たり前になっていたんですね。今の私たちなら、スマホを覗(のぞ)き込んでいるところです。それにしても、みんな熱心に新聞を読んでいるように見えます。
先生:いい指摘です。実はこの絵は、大衆新聞の普及を背景として大きな注目を集め、フランス社会を揺るがせたある事件を風刺したものです。一番手前に描かれた新聞に、その手掛かりが書き込まれています。
前田:「J’ACCU…」と見える新聞ですか。
先生:そのとおりです。第一面に、( オ )という軍人のスパイ容疑に関する判決に憤慨したa 自然主義の作家ゾラによる告発状が掲載されています。ゾラは、「( オ )が無罪であることの確かな証拠を持っていながら、それを公にしなかった軍の関係者たちを告発する。彼らは参謀部を擁護するために、人間性と正義に反するこの犯罪に加担した」と、痛烈に批判しています。
近藤:( オ )事件のことか!風刺画は、ゾラの告発について各紙が様々な立場から意見を表明し、人々がそれらの議論に大きな関心を払っていた様子を描いているのですね。
先生:そのとおりです。この事件の再審をめぐっては、当時の一般の家庭内でも口論が起こったと言われています。

Bの文章中の( エ )に入れる文として最も適当なものを、次の選択肢のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • 印刷技術の向上により、価格の低下が促され、新聞がより大衆に身近なメディアとなっていたこと
  • 新聞より先に一般家庭に定着していたラジオに代わって、文字で情報を確認できる新聞の人気が高まっていたこと
  • 制定されたばかりの政教分離法が注目を集め、政治と宗教の関係に対する人々の関心が高まっていたこと
  • インドシナ戦争の勃発など、フランスの植民地で起こっていた出来事に対する人々の関心が高まっていたこと

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