大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問46 (日本史B(第3問) 問2)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問46(日本史B(第3問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章Aは、中世の法制と法慣習について学ぶノリオさんとセイコさんとの会話である。この文章を読んで、後の問いに答えよ。(史料は、一部省略したり、書き改めたりしたところもある。)

A
ノリオ:鎌倉幕府が作った御成敗式目は、様々な規定を設けていたけど、全部で51か条だね。意外と少ないんだね。
セイコ:そうだね。ただ、御成敗式目は、( ア )が制定した当初の条目だけでなく、a その後多くの追加法が作られたんだ。そういうのを式目追加といって740か条くらいあるみたいだよ。
ノリオ:えっ?そんなにあるんだ。そういえば、今の国会でも、社会状況に合わせていろんな新しい法律ができるね。そういう感じなのかな。
セイコ:そうかもしれないね。ただ、同様の法が繰り返し出る場合もあるみたい。例えば、史料1は御成敗式目の制定からわりとすぐ出された式目追加だけど、以降も同様の法が何度も出ているんだよ。
ノリオ:中世には、武家法である御成敗式目だけでなく、律令の系譜を引く公家法や、荘園領主が自らの組織や荘園で発動した( イ )と呼ばれる法もあったんだよね。いろんな社会集団が法令を制定して、混乱しなかったのかな?
セイコ:それぞれの時期における各社会集団の影響力のあり方や関係によっても、b 法の機能のあり方が変わってくるのかもしれないね。

下線部aに関連して、1240年に出された幕府法の一つである史料1と、飢饉への幕府の対応を記した史料2に関して述べた後の文a~dについて、正しいものの組合せを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

史料1
飢饉の境節、或(ある)いは子孫を沽却(こきゃく)(注1)し、或いは所従を放券(ほうけん)(注2)して、活命の計に充(あ)つるの間、禁制せらるれば還って人の愁歎(しゅうたん)たるべきにより、この沙汰なし。今世間本復の後、(中略)早くこれを停止せしむべし。
(『新編追加』)
(注1)沽却:売却すること。
(注2)放券:売却・譲与すること。

史料2
今年世上飢饉、百姓多く以て餓死せんと欲す。(中略)出挙米(注3)を施し、その飢えを救うべきの由、倉廩(そうりん)(注4)を有するの輩に仰せ聞かさる。
(『吾妻鏡』)
(注3)出挙米:利息付きで貸与された米。
(注4)倉廩:米や穀物類を納めておく倉。

a  幕府は、飢饉時においては人々の救命のために人身売買を容認していた。
b  幕府は、飢饉時においても乱れた世相を正すために人身売買を禁止した。
c  幕府は、飢饉に苦しむ人々を救済するため、米を貸し与えるように、富裕な者たちに命じた。
d  幕府は、飢饉に苦しむ人々を救済するため、幕府の倉に備蓄してある米を施し与えた。
  • a・c
  • a・d
  • b・c
  • b・d

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