大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問78 (地理B(第3問) 問1)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問78(地理B(第3問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

人口と都市に関する次の問いに答えよ。

次の選択肢は、いくつかの国について、人口密度と人口増加率の変化を示したものであり、アルジェリア、カタール、ニュージーランド、ベトナムのいずれかである。アルジェリアに該当するものを、選択肢のうちから一つ選べ。

人口密度の統計年次は2020年。
『世界国勢図会』などにより作成。

  • 「人口密度:(294人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:47.2% 、 2000~2020年:21.8%)」

  • 「人口密度:(248人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:164.9% 、 2000~2020年:386.3%)」

  • 「人口密度:(18人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:61.5% 、 2000~2020年:41.3%)」

  • 「人口密度:(18人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:22.6% 、 2000~2020年:25.0%)」

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題は、「人口密度」と「人口増加率(1980〜2000年・2000〜2020年)」という統計データをもとに、該当する国を選ぶ問題です。

アルジェリアの人口特徴(基本情報)

位置:北アフリカに位置する広大な国(土地は広いが、砂漠地帯が多い)

人口密度:低め(広大な面積に対して人口が比較的少ない)

人口増加率:1980年代以降、増加が続いているが、近年は少し鈍化


 

選択肢1.

「人口密度:(294人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:47.2% 、 2000~2020年:21.8%)」

高い人口密度からして、北アフリカの広大な国であるアルジェリアではないです。

選択肢2.

「人口密度:(248人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:164.9% 、 2000~2020年:386.3%)」

増加率が急激すぎる。これは人口流入(移民労働者)の多いカタールの可能性が高いです。

選択肢3.

「人口密度:(18人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:61.5% 、 2000~2020年:41.3%)」

アルジェリアに合致しています。面積が大きく、人口密度が非常に低い。

人口増加率も1980年〜2000年で高く、近年はやや落ち着いてきています。

選択肢4.

「人口密度:(18人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:22.6% 、 2000~2020年:25.0%)」

人口密度はアルジェリアと同じだが、増加率が低すぎます。

まとめ

覚えておくポイント

アルジェリア:北アフリカの大国、人口密度は低め、人口は増加傾向

カタール:労働者流入で人口爆増、人口密度も高い

ニュージーランド:人口密度低く、人口増加は緩やか

ベトナム:人口密度高く、増加率もそれなりに高い(1番の可能性あり)


 


 

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02

国土面積や人口規模、各国の産業等を着眼点に問題を見ていきましょう。

選択肢1.

「人口密度:(294人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:47.2% 、 2000~2020年:21.8%)」

国土面積の割に人口が多い国を示しています。人口増加率も高位を示しており、発展途上国の特徴を示しています。ベトナムです。


 

選択肢2.

「人口密度:(248人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:164.9% 、 2000~2020年:386.3%)」

国土面積の割に人口が多い国を示しています。また人口増加率も激増しており、オイル産業を例に資源産業が急激に伸び、外国人労働者が急増していると読み取れます。カタールです。


 

選択肢3.

「人口密度:(18人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:61.5% 、 2000~2020年:41.3%)」

国土面積が広く、人口密度が他より低位を示しています。人口増加率も増加しており、発展途上国の特徴を示しています。アルジェリアです。


 

選択肢4.

「人口密度:(18人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:22.6% 、 2000~2020年:25.0%)」

国土面積の割に人口が少ない国を示しています。また人口増加率も他に比べると緩やかで、ある程度高齢化が進んでいる国であり、先進国の特徴を示しています。ニュージーランドです。


 

まとめ

国土面積や人口、各国の産業の背景を理解させる問題であり、難問だと言えます。統計要覧等で各国の特徴を大きく理解する必要があります。


 

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03

「人口密度:(18人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:61.5% 、 2000~2020年:41.3%)」

がアルジェリアに当たります。


アルジェリアはサハラ砂漠を広く抱え、可住地が限られるため平均人口密度が低い一方、独立後に急速な人口増加を経験しました。

1980〜2000年に約6割増え、その後の20年間も4割程度伸びています。

提示された4つの値のうち、この低密度+高伸び率の組合せが最もよく一致します。

選択肢1.

「人口密度:(294人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:47.2% 、 2000~2020年:21.8%)」

高密度で伸びが鈍化している点から、稲作が盛んなベトナムと考えられます。

選択肢2.

「人口密度:(248人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:164.9% 、 2000~2020年:386.3%)」

面積が小さく、資源産業で外国人労働者が急増した結果、極端な伸びを示しています。

これはカタールに当てはまります。

選択肢3.

「人口密度:(18人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:61.5% 、 2000~2020年:41.3%)」

広い国土に比べ人口が少なく、1980年代に急増、近年も高めの伸びが続く点がアルジェリアの特徴と一致します。

選択肢4.

「人口密度:(18人/km2 )」 「人口増加率:(1980~2000年:22.6% 、 2000~2020年:25.0%)」

低密度ながら穏やかな増加にとどまり、移民受け入れで近年やや人口が増えた状況はニュージーランドを示します。

まとめ

低人口密度という条件だけではアルジェリアとニュージーランドの区別がつきません。
人口増加率の高さに注目すると、資源価格上昇期に出生率も高かったアルジェリアが浮かび上がります。
国を判定するときは「面積と人口」「資源・経済構造」「移民・出生率の推移」を組み合わせて考えると、データの読み違えを防げます。

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