大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和6年度(2023年度)本試験
問43 (日本史B(第2問) 問4)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和6年度(2023年度)本試験 問43(日本史B(第2問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、日本古代の食物について高校生のアキさんとカズさんが交わした会話である。この文章を読み、後の問いに答えよ。(資料は、一部省略したり、書き改めたりしたところがある。)

アキ:平城宮の跡からは、ある国からd 蘇(そ)(生蘇)という乳製品が納められていたことが分かる8世紀の木簡(写真4)も出土しているよ。
カズ:『延喜式』の規定を見てみると、畿内・志摩国・飛驒国・陸奥国・出羽国・佐渡国・隠岐国は蘇の納入が規定されていなかったよ。それに、九州の国や島は大宰府を通じて納めていたみたいだね。出雲国以外は当番の年には11月までに蘇を納めなさい、という規定も見つけたよ。
アキ:『小右記』という貴族の日記には、こんな記事(史料2)もあるよ。これって、今調べてくれた『延喜式』の規定とあわせて考えると、とてもおもしろいね。
カズ:食べ物に関しては、トイレの跡から出土したものからも、当時の人が何を食べていたか分かるって聞いたことがあるな。発掘された遺物も含めて、いろいろな資料から古代に何が食べられていたのか調べてみたいね。まずは、e 食べ物に関する資料を集めてみようか。

史料2
今日(注1)、摂政殿(注2)大饗(たいきょう)(注3)なり。(中略)蔵人・主殿助(とのものすけ)挙直(注4)、内より(注5)甘栗(あまぐり)を持ち参る。ただし蘇なし。これ、西海道いまだ献ぜざるによるなり。
(『小右記』)
(注1)今日:永延2(988)年正月20日。
(注2)摂政殿:藤原兼家。
(注3)大饗:大臣家などで開かれる、公的性格のある宴会。ここでは、藤原兼家が主催した。
(注4)蔵人・主殿助挙直:藤原挙直。
(注5)内より:天皇のもとより。大饗に際して甘栗と蘇が下賜されることになっていた。

下線部dに関して述べた文として誤っているものを、次のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • 写真4にみえる蘇の納入元は、『延喜式』の規定と合致する。
  • 史料2にみえる蘇の納入が予定されていた地域は、『延喜式』の規定と合致する。
  • 史料2からは、『延喜式』に規定された蘇の貢納期限が守られていたことが読み取れる。
  • 史料2からは、蘇の授受を通じた天皇と貴族の結びつきが読み取れる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説

まだ、解説がありません。