大学入学共通テスト(国語) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問30 (第4問(漢文) 問4)
問題文
(注1)董思翁 ――― 明代の文人・董其昌(とうきしょう)(1555 ― 1636)のこと。
(注2)辛未 ――― 清・嘉慶16年(1811)。
(注3)瓜爾佳 ――― 満州族名家の姓。
(注4)空匣 ――― 空の箱。
(注5)壬申 ――― 清・嘉慶17年(1812)。
(注6)従容 ――― ゆったりと。
(注7)花事 ――― 春に花をめでたり、見て歩いたりすること。
(注8)坐輿可許子猷過 ――― 子猷は東晋・王徽之(おうきし)の字(あざな)。竹好きの子猷は通りかかった家に良い竹があるのを見つけ、感嘆して朗詠し、輿(こし)に乗ったまま帰ろうとした。その家の主人は王子猷が立ち寄るのを待っていたので、引き留めて歓待し、意気投合したという故事を踏まえる。
傍線部A「客有呼之入匣奉帰余園者」について、返り点の付け方と書き下し文との組合せとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

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問題
大学入学共通テスト(国語)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問30(第4問(漢文) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
(注1)董思翁 ――― 明代の文人・董其昌(とうきしょう)(1555 ― 1636)のこと。
(注2)辛未 ――― 清・嘉慶16年(1811)。
(注3)瓜爾佳 ――― 満州族名家の姓。
(注4)空匣 ――― 空の箱。
(注5)壬申 ――― 清・嘉慶17年(1812)。
(注6)従容 ――― ゆったりと。
(注7)花事 ――― 春に花をめでたり、見て歩いたりすること。
(注8)坐輿可許子猷過 ――― 子猷は東晋・王徽之(おうきし)の字(あざな)。竹好きの子猷は通りかかった家に良い竹があるのを見つけ、感嘆して朗詠し、輿(こし)に乗ったまま帰ろうとした。その家の主人は王子猷が立ち寄るのを待っていたので、引き留めて歓待し、意気投合したという故事を踏まえる。
傍線部A「客有呼之入匣奉帰余園者」について、返り点の付け方と書き下し文との組合せとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

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この過去問の解説 (1件)
01
この問題を解答するポイントは以下の2点です。
①再読文字はあるか。
②前後の文章と書き下し文の相違がないか。
書き下し文より、「蝶に声をかけて箱に入れたことがあり、園に帰ってきた者がいた」ということになり蝶を連れ帰ったかがわからない文章となっているので、不適当です。
「客の中にこんな人がいた」という正しい文脈に対して客と園の者の区別が矛盾してしまって文章の意味が通らなくなっているため、不適当です。
書き下し文より、「箱に入れた蝶に声をかけて園に連れて行こうとした」ことになり文章の意味が通りづらいので、不適当です。
前後の文章とずれがなく、正しく返り点がつけられています。
書き下し文が全体的に意味が通らず、内容を読み取れない文章になってしまっているので、不適当です。
最初に提示したとおり、この問題を解答するポイントは以下の2点です。
①再読文字はあるか。
今回の文章に特筆すべき再読文字はありません。
したがって、前後の文脈と相違のない書き下し文が書かれているかで判断します。
②前後の文章と書き下し文の相違がないか。
傍線部Aの前の文章では、「珍しい蝶が余の園に飛んできたが名を呼ぶと消え失せ、また別の園で再びこの蝶を見かけたものがいた」。
後ろの文章では、「箱を開いたら空だった」と書かれている。
つまり、この文章をつなぐには、「別の園でこの珍しい蝶を見かけた者が箱に入れて余の園に持ち帰ろうとした」といった文章になると予想できます。
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