大学入学共通テスト(国語) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問29 (第4問(漢文) 問3)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

大学入学共通テスト(国語)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問29(第4問(漢文) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

清の学者・政治家阮元(げんげん)は、都にいたとき屋敷を借りて住んでいた。その屋敷には小さいながらも花木の生い茂る庭園があり、門外の喧噪(けんそう)から隔てられた別天地となっていた。以下は、阮元がこの庭園での出来事について、嘉慶(かけい)18年(1813)に詠じた【詩】とその【序文】である。これを読んで、後の問いに答えよ。なお、設問の都合で返り点・送り仮名・本文を省いたところがある。

(注1)董思翁 ――― 明代の文人・董其昌(とうきしょう)(1555 ― 1636)のこと。
(注2)辛未 ――― 清・嘉慶16年(1811)。
(注3)瓜爾佳 ――― 満州族名家の姓。
(注4)空匣 ――― 空の箱。
(注5)壬申 ――― 清・嘉慶17年(1812)。
(注6)従容 ――― ゆったりと。
(注7)花事 ――― 春に花をめでたり、見て歩いたりすること。
(注8)坐輿可許子猷過 ――― 子猷は東晋・王徽之(おうきし)の字(あざな)。竹好きの子猷は通りかかった家に良い竹があるのを見つけ、感嘆して朗詠し、輿(こし)に乗ったまま帰ろうとした。その家の主人は王子猷が立ち寄るのを待っていたので、引き留めて歓待し、意気投合したという故事を踏まえる。

波線部(ウ)「得」のここでの意味として最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。

(ウ) 「得」
問題文の画像
  • 気がつく
  • 手にする
  • 映しだす
  • 把握する
  • 捕獲する

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

この問題を解答するポイントは以下の点です。
得の意味が分かるか。
得は、手に入れる、理解する、把握する、可能とするといった意味を指します。
 

選択肢1. 気がつく

気が付くは、何かを思いついたというような意味で使用するので、不適当です。
 

選択肢2. 手にする

手にするは、用法の一つではありますが、使用されている文脈より、蝶の姿かたちや色を理解、把握したという意味で用いられているので、不適当です。
 

選択肢3. 映しだす

映し出すは、絵や文章に書き表す意味で使用するので、不適当です。
 

選択肢4. 把握する

文章の内容に沿った正しい回答です。
 

選択肢5. 捕獲する

捕獲するは、用法の一つではありますが、使用されている文脈より、蝶の姿かたちや色を理解、把握したという意味で用いられているので、不適当です。
 

まとめ

最初に提示したとおり、解答するポイントは以下の点です。
得の意味が分かるか。
得は、手に入れる、理解する、把握する、可能とするといった意味を指します。
漢字の意味だけを見ると②や⑤は正解になり得ますが、前後の文章の内容より、把握するを選択します。
 

参考になった数0