大学入学共通テスト(数学) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問16 (数学Ⅰ・数学A(第2問) 問6)
問題文
<規則>
・Pは、Oから出発して毎秒1の一定の速さでx軸上を正の向きにAまで移動し、Aに到達した時点で移動を終了する。
・Qは、Cから出発してy軸上を負の向きにOまで移動し、Oに到達した後はy軸上を正の向きにCまで移動する。そして、Cに到達した時点で移動を終了する。ただし、Qは毎秒2の一定の速さで移動する。
・P、Qは同時刻に移動を開始する。
この規則に従ってP、Qが移動するとき、P、QはそれぞれA、Cに同時刻に到達し、移動を終了する。
以下において、P、Qが移動を開始する時刻を開始時刻、移動を終了する時刻を終了時刻とする。
(4)開始時刻から終了時刻までのΔPBQの面積について、面積が10以下となる時間は([ ク ]−√[ ケ ]+√[ コ ])秒間である。
( ク )、( ケ )、( コ )にあてはまるものを1つ選べ。

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問題
大学入学共通テスト(数学)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問16(数学Ⅰ・数学A(第2問) 問6) (訂正依頼・報告はこちら)
<規則>
・Pは、Oから出発して毎秒1の一定の速さでx軸上を正の向きにAまで移動し、Aに到達した時点で移動を終了する。
・Qは、Cから出発してy軸上を負の向きにOまで移動し、Oに到達した後はy軸上を正の向きにCまで移動する。そして、Cに到達した時点で移動を終了する。ただし、Qは毎秒2の一定の速さで移動する。
・P、Qは同時刻に移動を開始する。
この規則に従ってP、Qが移動するとき、P、QはそれぞれA、Cに同時刻に到達し、移動を終了する。
以下において、P、Qが移動を開始する時刻を開始時刻、移動を終了する時刻を終了時刻とする。
(4)開始時刻から終了時刻までのΔPBQの面積について、面積が10以下となる時間は([ ク ]−√[ ケ ]+√[ コ ])秒間である。
( ク )、( ケ )、( コ )にあてはまるものを1つ選べ。

- ク:1 ケ:2 コ:3
- ク:2 ケ:3 コ:2
- ク:3 ケ:3 コ:2
- ク:4 ケ:2 コ:3
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この過去問の解説 (1件)
01
PとQはそれぞれ直線上を一定速度で移動し、両者とも同時に始点から終点へ到達します。
「ΔPBQの面積」は、時間tにおけるP(t)BQ(t)という三角形の面積です。
この面積を時間で表して最小値を求めれば答えが得られます。
この解説ではベクトルOAをOA→と表現します。
PはO(0,0)からA(6,0)へx軸上を速度1で移動し停止するので0≤t≤6です。
QはC(0,6)からy軸上を下方向に速度2でOへ、そこから再び上方向にCへ移動するので0≤t≤6です。
PはO(0,0)からA(6,0)へx軸上を速度1で移動するので時刻tでの点Pの座標P(t)は
P(t)=(t,0)(0≤t≤6)
QはC(0,6)からy軸上を下方向に速度2でOへ、そこから再び上方向にCへ移動します。
つまり時刻tでの点Qの座標Q(t)は
Q(t)=(0,6−2t)(0≤t≤3)
Q(t)=(0,2t−6)(3<t≤6)
三角形の頂点を P、B、Q、点Qの座標をQyとします。
PB→=B−P=(4−t,6)(0≤t≤6)
PQ→=B−Q=(−t,Qy)
2次元空間でベクトル (a,b)と (c,d)の平行四辺形の面積は|ad−bc|で求められ、対角線で2分された三角形の面積はその半分です。
時刻tにおける三角形PBQの面積をS(t)とすると
S(t)
=(1/2)*|(4-t)(Qy)+6t|
(i)0≤t≤3
この時Qy=6−2tです。
S(t)
=(1/2)*|(4-t)(6−2t)+6t|
=(1/2)*|2t2−8t+24|
ここで0≤t≤3で2t2−8t+24>0なので、
S(t)
=t2−4t+12
=(t-2)2+8
(ii)3<t≤6
この時Qy=2t-6です。
S(t)
=(1/2)*|(4-t)(2t-6)+6t|
=(1/2)*|-2t2+20t-24|
ここで3<t≤6で-2t2+20t-24>0なので、
S(t)
=-t2+10t-12
=-(t-5)2+13
ΔPBQの面積について、面積が10以下となる時間を考えるため、S(t)≦10を考えます。
(i)のとき
(t-2)2+8≦10
t2-4t-6≦0
(t-2)2-2≦0
この式は(t-2)2=2つまりt-2=±√2で0となります。
よってt=2±√2となり、2-√2≤t≤2+√2の区間でS(t)≦10を満たします。
ここで(i)は0≤t≤3であり、3<2+√2のため、S(t)は2-√2≤t≤3でS(t)≦10を満たします。
(ii)のとき
-(t-5)2+13≦10
-t2+10t-22≦0
-(t-5)2+3≦0
この式は(t-5)2=3つまりt-5=√3で0となります。
よってt=5±√3となり、t≤5-√3,5+√3≤tの区間でS(t)≦10を満たします。
ここで(ii)は3≤t≤6であり、3<5-√3,6<5+√3よりS(t)は3≤t≤5-√3でS(t)≦10を満たします。
(i)(ii)より2-√2≤t≤5-√3の間S(t)≦10を満たすので面積が10以下となる時間Tは
T
=5-√3-(2-√2)
=3-√3+√2
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